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内閣府が7日に発表する今年1−3月期のGDP(国内総生産)は、バブル時代に匹敵する高成長となる見通しだ。失業率も倒産件数も過去最悪水準、賃上げ率も過去最低で、実感からあまりにもかけ離れた仰天数値をそのままうのみにするわけにはいかない。高成長の最大の“理由”は、統計の基礎データが信頼性ゼロで、GDPの約6割を占める個人消費が、たまたま上ブレしてしまったためだというのだ。
民間シンクタンクの事前予想によると、実質GDPの成長率は年率換算で大半が9%台で、最高は10%台に達しており、昨年1−3月期以来1年ぶりのプラス成長は確実だ。
バブル崩壊した1990年以降、四半期の成長率が年率換算で8%を超えたのはわずか3回だけ。ほとんどが1%台の低成長かマイナス成長で、今回はバブル時代並みの高成長といえる。
政府は5月の月例経済報告で実質的な「景気底入れ宣言」を出しており、7日の発表時には、「底入れを裏付けるもの」と大はしゃぎするのは目に見えている。
高成長の要因は輸出と個人消費の増加。確かに米国、アジア向けを中心に輸出は伸びているが、問題は消費。民間シンクタンクでは「実態は横ばいにもかかわらず、基礎データがたまたま高く出てしまった」と指摘しているのだ。
GDP統計の個人消費は、総務省が毎月発表している家計調査を基に推計されている。家計調査は、全国約4600万世帯のうち、2人以上の世帯約8000世帯と単身者世帯約700人を対象にしたアンケート調査。依然から、「サンプル数が少なすぎて、ブレが出やすい。しかも、高額消費の多い単身世帯の割合が少なく、現在の消費実態とかけ離れている」(民間エコノミスト)といわれている。
日本のGDPをめぐっても、かねてから「意図的に数値を操作している」との疑惑が指摘されるなど、信頼性はゼロ。「プラス・マイナス5%の幅で見る必要がある」というのが、“常識”となっている。
政府も信頼性に乏しいことを十分に自覚しており、次の4−6月期から個人消費の推計方法を見直すことにしている。つまり、「今回の1−3月期はデタラメで信用できない」ということのようだ。