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日銀が29日発表した01年度決算によると、日銀の資産残高は138兆5636億円(前年同期比20・4%増)となり、3年連続で過去最高を更新した。自己資本比率は8・38%で前年同期(8・98%)を下回り、98年の改正日銀法に基づく現行の自己資本比率の算出方法では最低。金融機関に潤沢な資金を供給する量的緩和策を昨年3月から続けた結果、日銀が抱える資産が膨らんだ。
資産の中で増加が目立ったのは、買い入れ手形の29兆5184億円(前年同期比2・6倍)と、国債の86兆6537億円(同50・1%増)。会計処理の変更で、国債は実質的には約10%の増加。金融機関が保有する国債や手形を日銀が買い入れる金融調節を通じ、日銀が潤沢な資金供給をしたことが裏付けられた。
負債残高は銀行券(紙幣)の発行のほか、金融機関が日銀に預け入れる当座預金残高が量的緩和で急増したため、134兆7683億円(同20・9%増)となった。
破たん金融機関のつなぎ融資となる日銀特融の残高は、新たに石川銀行と中部銀行への融資などが加わり、3月末で9900億円(前年同期は5814億円)に。旧山一証券に対する特融残高は1494億円(同3175億円)に減少した。
日銀は自己資本比率について「10%を中心にプラスマイナス2%以内が適正範囲で、問題はない」としているが、量的緩和策が続けば、日銀の資産が膨張し、自己資本比率に影響する可能性もある。【川口雅浩】