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(回答先: 財務次官:週末の為替の動き急過ぎる−必要な場合は断固たる措置(東京 5月20日ブルームバーグ) 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 20 日 18:20:53)
次官の発言は、ドル安状況のなかの円高を日本経済にとって不利な条件と考えてのものだろう。
「景気底打ち」という公的な見解を出したなかで、景気の失速要因と見ている円高状況にいらついているのかもしれない。
しかし、国債格付け問題では日本経済のファンダメンタルズの良さを強調し、円高問題では、米国に比して日本経済のファンダメンタルズの悪さを強調するという支離滅裂的対応は不信感を醸成するものだ。
ドル安状況に関してきちんと考察すべきは、「市場は米国経済が非常にしっかりしているという状況をしん酌」していない要因が何なのか、市場が“なぜ”これまでよりは米国経済をEUや日本より相対的に低く評価するようになったかということである。
日本のメディアは、3月に米国政府債務の上限問題とデフォルトに触れたが、その後はほぼ無視している。
「米国経済が非常にしっかりしている」ことは、財務省や日本企業の大きな願いかもしれないが、米国企業の業績や米国株式市場の動きから見れば、“米国経済はふらついている”のである。
国債問題もそうだが、自分の願望と逆の事象が起こるたびに、格付け会社がおかしいとか、市場がおかしいとかを、ほとんど根拠にならない説明で発言していると現実判断や政策立案の能力が疑われることになるだろう。
円高ではなくドル安であることを冷静に考え、そのような世界経済状況のなかで、日本の財政と経済をどうするかを真摯に考えるのが財務省の役割である。
日本経済が立ち直れば、金利が上昇して国債問題が現実化するように、円高に振れるのが正常な姿なのである。それを織り込んで現実的な政策を考えなければならない。
今ではないが、景気が良くなり円安も続くというムシのいい話はめったに通用しないのだから...
(日本経済が立ち直らなくても、米国経済が悪化しても円高に振れることもお忘れなく...)
しかし、FRBも、ドル安傾向なんとかしなければ、ドルが米国に還流しにくくなる!(あるドル安水準で止まってしまえば問題はないが...)