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(回答先: みずほコーポレート銀行で振り込み受理に支障〔読売新聞〕 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 5 月 20 日 18:10:01)
「メガバンクの場合、預貸金利ザヤは50べーシス−つまり0.5%上昇すれば、その業務純益はおおむね70%増加していくのです。言ってみればそれだけ、貸出金利のアップが銀行収益に与えるインパクトは大きいといえるのです」
大手銀行経営中枢幹部がこう言ってみせる。
このコメントに登場する“預貸金利ザヤ”とは、預金金利(調達金利)と貸出金利の差のことを指す。言ってみれば、銀行経営にとっての“メシのタネ”ということに他ならない。
「つまり“預貸金利ザヤ”がもたらす収益は銀行ビジネスにとって、本業がもたらす収益のまさにコアの部分にあたる。とはいえ、その利ザヤがわずか0.5%改善するだけで、これだけの収益増につながるということは、かなり衝撃的なことといえます」(前述の経営中枢幹部)
メガバンク各行は、大規模なシステムトラブルの余波が続くみずほフィナンシャルグループを除いて、今年度に入って貸出金利を上昇させるべく取引先に対して交渉を本格化させつつある。
そしてその最大の理由は、前述したように収益拡大を狙ってのものなのだ。
メガバンク首脳がこう言ってみせる。
「われわれの目的はただやみくもに収益をあげることにあるわけではない。取引先企業の信用リスクに見合った貸出金利をいただこう、ということに他ならないのです。したがって、“貸し渋り”や“貸しはがし”という批判はあたらないと思います。もっともそうした“批判”が出てくるであろうことは、当然われわれとしても予想してはいることです。今後はそうした批判に対しても正面から説明していくつもりです。もはや、取引先との貸出金利の引き上げ交渉は、我々にとって“戻らざる河”なのです」
大手金融機関の有価証券運用担当が言う。
「いわゆる外国人投資家の連中は、各銀行−特にメガバンクの2002年9月期中間決算を一斉に注目している、といっていいでしょう。その注目しているポイントは、2002年3月期と比べて、どの程度利ザヤが改善−つまり拡大するかにつきます。“外資”サイドは、今年度が邦銀再生のラストチャンスと見ているのが実情です。そして再生できるかどうかは、まさに“利ザヤ”が改善できるかどうかにかかっている、というのが“外資”の共通認識になっているのです」
このコメントは、極めて意味深だ。
つまり、2002年9月期中間決算で邦銀に“利ザヤ”が改善するきざしが見られない場合には、一斉に“邦銀売り”という事態が発生するということに他ならないのである。
「とりあえず、みずほフィナンシャルグループを除くメガバンク3行については、利ザヤ改善に向けて積極性が見られることから、とりあえず現時点では“カイ”ということになっているのです。ここしばらくは、『みずほウリ、三井住友カイ』というトレンドでマーケットは推移することになるでしょう」(前述の有価証券運用担当者)
そしてそのことは、裏を返せば、“みずほ危機”が再燃する可能性が大だ、ということになるだろう。
2002/5/20