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【ワシントン竹川正記】
米連邦準備制度理事会(FRB)は17日、金融市場で資金がひっ迫した時などに民間銀行に貸し出す際の新融資制度案を発表した。公定歩合(年1・25%)を適用する現行制度から、代表的指標金利で日本のコールレートに相当するフェデラル・ファンド(FF)レート(年1・75%)を基準に一定の金利を上乗せする制度に改める。
民間銀行の資金繰りを安定化させ、市場原理を徹底させるのが狙い。この結果、公定歩合の適用は大規模な金融危機時など極めて限られる。
公定歩合による現行制度は「最後の貸し手機能」と位置づけられ、銀行が市場での借り入れが不能になったことを証明するなど、手続きが厳格で使い勝手が悪かった。市場水準を下回る金利適用に「事実上の補助金」と批判もあった。
新制度は、健全性の高い銀行にはFFレートの誘導目標に1%を上乗せしたレート(プライマリー貸し出し)で、また、健全性の劣る銀行には1・5%の金利を上乗せしたレート(セカンダリー貸し出し)で貸し出す方式。銀行には金利負担を求める代わり、適用条件を緩和し、資金繰りを安定させるため、中央銀行による緊急融資機能の柔軟な運用を可能にする。現行FFレートのまま導入されれば、「プライマリー」で年2・75%、「セカンダリー」で年3・25%が適用される。
FRBは「現行の金融政策姿勢の変更を意味するものではない」と説明し、一般から90日間意見を聴いた後、正式導入したい考えだ。