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(回答先: Re:結局、「全部日本が悪い」で終るのか。 投稿者 Silent Tears 日時 2002 年 10 月 31 日 22:05:21)
日本政府がまともになるためには日本国民の多数派がまともになるしかないのですが、日本政府がまともになれば「呪われた国」から脱却できます。
また、どこの国の政府もまともではないのですから、見捨てることはないと考えています。
＞もしあの乗組員たちが中国人だったのなら、なぜ金正日は罪をかぶったのでしょう
＞か。あの、板に書かれた遺書も、海底から引き揚げられたとされる武器類も、全て日
＞本政府の捏造だったのでしょうか。
遺書はともかく、武器類はあの船に積み込まれていたものだと思っています。
麻薬の密輸もやっていたと思われますから、重武装しているのも不思議ではありません。中国では解放軍経由で通常兵器は手に入ると言われています。
逆に、工作船であれば、あのような重武装はしないと考えています。
戦闘船ではないのですから、やばいときは逃げるか自爆するかで、戦闘を行うことは想定しないはずです。
それは、あの“撃沈不審船”が中国人関連の船舶であると公になったとき東アジア諸国の国際関係のみならず中国国内と日本国内がどう変動するかを考えれば、あの“撃沈不審船”が中国人関連の船舶であるとは公にできないと思われるからです。
「なぜ金正日は罪をかぶった」については、直接、昨年末の「撃沈不審船」に言及したわけではないので、９月初めの能登沖不審船を念頭に置いて語ったものとも言え、罪をかぶったとは言えないでしょう。
しかし、あのような言及は、「撃沈不審船」も北朝鮮の工作船に結びつけられることをキム氏もわかっているでしょうから、彼は、そう思わせることが利益になると判断したと思われます。
「撃沈不審船」が中国人の船であるとなれば、東アジア情勢は、北朝鮮の核開発疑惑どころではない騒然としたものになります。
■ 中国
中国政府が、“撃沈不審船”を中国人関連の船舶であると認め、日本ＥＥＺや中国ＥＥＺの海域で不法に追跡を始め、最後には中国ＥＥＺ内で３００発を超える砲撃を仕掛けて撃沈した日本政府を非難し、損害賠償を請求したとしても、政府間レベルでは対日関係がねじれる程度の問題で済むでしょう。
しかし、歴史問題を抱え反日意識が根強い中国国民は怒り心頭で、“懲罰”や“報復”といった対日強硬策を唱える運動が燃えさかることになります。
中国に拠点がある日本企業への攻撃や日本製品の排斥運動も起きると思われます。
中国政府が問題を賠償請求程度で収拾しようとすれば、「政府は対日弱腰である」と反政府運動につながる可能性も大です。（ただでさえ、国有企業の首切りなどで８千万人もの失業者がいます）
中国政府は、「構造改革」と「経済成長」を“外資導入”と“輸出拡大”で実現しようとしています。
国内の政治的混乱は何より避けねばならない問題で、日本や米国そしてＥＵとの関係も、経済関係を損なわないレベルで維持しなければならないと考えています。
■ 日本
日本政府は、中国政府が“撃沈不審船”は中国人関連の船舶であると認め賠償請求を行っても、あれを海賊行為と認めるわけにはいかないので、“撃沈不審船”が重武装していたことや活動の不審性をあげつらって、攻撃の正当性と中国政府の取り締まりの不備を主張することになるでしょう。
メディアや国民世論も、それなりの割合で存在する中国への反感をベース、密航中国人の国内での犯罪行為やミサイルまで装備し海上保安庁船舶に反撃した事実を盾に、激しい中国非難を展開することになると思われます。
そして、中国進出企業への中国からの撤退要求や中国製商品のボイコット運動も起きるかもしれません。
韓国や北朝鮮そしてフィリピンなどでも、日本政府の海賊行為に対する非難行動が沸き起こる可能性もあります。
このように推測すれば、あの“撃沈不審船”が中国人関連の船舶であるということになれば、あの“撃沈不審船”が北朝鮮の工作船であるという認定とは桁違いの政治的大激変を招くことがわかります。
日本においては、どのみち「北朝鮮はあやしい独裁のテロ支援国家」と見る“習慣”がそれなりにあり、北朝鮮側も、「日本は共和国に敵対行動をしている恥知らず国家」と非難してきたわけですから、あの“撃沈不審船”が北朝鮮の工作船だということになっても、お互い“またか、やっぱり”で済みます。
（国交正常化後に行われるとされている経済協力に、“撃沈不審船”に関する“迷惑料”が北朝鮮に上乗せされることになるはずです）
私自身は、政治的判断から、あの“撃沈不審船”が北朝鮮の工作船であるとうことで決着したことをよしと考えています。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。