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(回答先: 国際的責任問題一般について 投稿者 書記長 日時 2002 年 10 月 27 日 17:33:27)
残念ながら私は日本人です。それも、ひと並みに朝鮮人に対する差別意識
も持っている種類の、日本人です。残念な「さが」です。
西洋人がアジア・アフリカ・アメリカ大陸の原住民を「人間扱いせずに」、侵略
植民地化して搾取してきたのは歴史的事実です。彼らの白人に対する反感は
今でも強く、また逆に白人のアジア・アフリカ人(有色人種)への「偏見」にも根
強いものがあります。ですがこの歴史は1930年代の歴史ではありません。
南京大虐殺が国際的に報道され、日本は戦前でも轟々たる非難を受けたの
です。
同じ犯罪でも親・兄弟・姉妹・子供への犯行は、より強く非難されます。人間
として、というより動物として許されない(あってはならない)行為だからです。
日本が犯した隣国への犯罪も、隣人に向かう、同じアジア人への犯罪という
意味で、より重大です。白人がインディア・黒人をヒトと認識できずに牛や馬と
して扱ったという西洋人の「ミス」とは異なります。
国際的責任問題一般について
「日本は悪くなかった、当時の国際環境の常識・慣例に従ったまで。」との
主張は「新しい教科書を作る会」派の言論でもよく耳にします。
残念ながら、当時のイギリスもアメリカも、中国等でアヘンを販売していません
でしたし、中国人や朝鮮人を本国に連行し炭鉱で働かせてもいませんでした。
当時の国際連盟は加盟各国に対して芥子の栽培とアヘン吸煙の禁止を通達
していたといい、また奴隷の本家アメリカでも奴隷制度は70年も前に廃止され
ていたのです。欧米の50年、300年、500年前の非人道的植民地支配の歴史と、
今問題にしている1930年ー1945年を混同してはいけません。日本は前近代的な
植民地支配をしたのですね、なにせこの面でも後進国ですから。他国に強引に
軍隊を進軍させて占領・支配することも当時の国際法(国際連盟規約、)にも反し
ていたのです。満州事変もリットン調査団により「侵略」と断定されました。国際
連盟の委員会は42:1(日本のみ反対)でリットン報告書を採択、すると日本代表
は会場を退場し、日本は直ちに国際連盟を脱退しました。それでも「当時の国際
環境の常識・慣例に従った」のですか。国連の決議を悉く無視してパレスチナ支
配を続ける現在のイスラエルが「我々は国際社会の了解と支持の下にパレスチ
ナを占領している。」と言うようなもの。
当時の中国に日本は100万の軍隊を送りましたが、アメリカ兵やイギリス兵は
何人程いたのでしょうか。アメリカ空軍は中国軍を支援しました。
日中戦争、また日本のアジア各国へ向けての侵略を「俺はホテルの一室でツバ
を吐いただけ。他の奴らは小便をしていたのに。」 と理解するのが書記長さんで
すね。日本の何を「ツバ」に喩え、米英の何を「小便やゲロ」に喩えたのか、米英
中が日本に求める「賠償金と慰謝料」とは何を意味するのか、教えて欲しいです。
もともと中国は1972年の日中共同声明で日本に対する戦争賠償請求を自ら放
棄している。国交回復後に行われているのは「援助」「経済協力」です。日本は
日本の利益のためにこれらの「援助」「経済協力」を中国に対して行っているので
す。日本の企業が中国に自動車生産工場を作るのは中国の安い原料と労働力
を使って自動車を作り、この企業が儲けるためです。
あまり報道されませんが、先日の小泉ピョンヤン宣言でも
「双方は、国交正常化を実現するにあたっては、1945年8月15日以前に生じた事由
にもとづく両国及びその国民のすべての財産及び請求権を相互に放棄するとの基
本原則に従い、国交正常化交渉においてこれを具体的に協議することとした。」
となっており、北朝鮮は戦前に起因する賠償や慰謝料の請求を原則として放棄し
ています。
日本は10日程前にした約束・合意すらまもらないのですから、北朝鮮がこのような
合意を遠い将来まもる義務も無いと思うのですが、どうでしょうか。