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(回答先: 「戦前」をめぐる論議 投稿者 書記長 日時 2002 年 10 月 22 日 18:59:46)
「戦前」をめぐる論議については、双方の言い分があるでしょうが、
今後の展開について参考にしていただければ幸いです。
「なぜ、今戦争がでてくるのか」の一部分ではないかと思っています。
今後、アメリカの司法戦略の動きは、「知的所有権」から「遺伝子解明競争」そして何故か蒸し返された「戦争責任」へと変容しています。今後訴えられる可能性の高い財閥系の経営者たちは「昔の話を今さら持ち出されても困る。我が社と戦時中の会社は違う」といったところでしょうが、そんな暢気な姿勢では,口八丁手八丁のユダヤ弁護士に足元をすくわれることになりかねません。
スイスの多国籍企業「ネスレ」がかつてナチスに協力したことを認め、積極的に賠償に応じる姿勢をみせていることや、独政府が旧ナチスの残虐行為に対して、政府も民間企業もアメリカの捕虜に支払うための基金を創設し、日本円にして2900億円を拠出することになっています。これらの動きに関心を向けてください。常に日本と連動していることに注目してください。
日本の一部には、アメリカが日本に原爆を投下したこと、東京などでの無差別爆撃を繰り返した責任を追及すべきだとの過激な議論もあります。そのような日本の潜在的な対米批判を念頭に、対抗手段として、「捕虜問題」を用意しているのではないでしょうか。
何故かというと、日本はジュネーブ協定を批准しておきながら、その中で決められている捕虜の扱いに関する国際的な約束を無視していた、と言う点が非難の対象になっているからです。戦時中、国際赤十字を通じて日本に送られたアメリカ人捕虜のための救援物質(食料・医療品)は、ほとんど日本軍が横取りしてしまい、アメリカ人には一切配給されなかったといいます。また病気や怪我で苦しむ捕虜達に、必要な手当が施されなかった。そのため20万人近いアメリカの軍人や民間人が、日本の支配下で非人道的な扱いを受けたというものです。
要は、日本は国際的な捕虜取り扱い協定を踏みにじっており、そのおかげで日本の政府や企業は戦中のみならず、戦後も多大な経済的恩恵を被った。それに対して日本は謝罪も補償もしていないという論理の展開です。
彼らは東京軍事裁判(ニュールンベルク裁判)であらゆる資料・証拠をもっているのです。戦時中に得た資料もすべて保管してあるでしょうからその数も膨大になります。それに対して、日本(ドイツ)側の反論のほとんどは、アメリカの情報公開法で公開された資料に頼るケースが多々であり、非公開の資料でも出されればいっぺんでひっくり返ってしまいます。
今頃になってでてくる資料というもの信憑性が疑わしいのですが、そこに絶対有利な土俵で勝負しようというアメリカの演出意図が隠されているわけです。