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私はこう考えます 投稿者 ニュートラル 日時 2002 年 10 月 17 日 07:14:32:

(回答先: Re: 少し違うような気がします。 投稿者 へそ出し地蔵 日時 2002 年 10 月 17 日 03:54:30)

>>「戦中の日本に全体主義的かつ軍国主義的な傾向があったのは間違いありません。しかし、連合国と呼ばれる国々でも戦中は多かれ少なかれ、似たような社会傾向が認められたのであり、当時の日本のみを取り上げて論難するのはフェアではないと思います。」>

>これは少し違うとおもいます。連合国側と日本の憲法原理が根本から違うため、傾向というレベルでは同一的にみることはできないとおもいます。質的制度的違いは歴然で、米国憲法と明治憲法が原理的にも運用実態においても、次元がことなることを、根本的に覆い隠す結果となるおそれ、つまりミソもクソも一緒にしてしまいかねないとおもいますが。アメリカが悲参戦から、参戦へと急変していったことは事実ですが、それは当時のチャーチルの米国への言論操作が大きく成功したことが最近の研究で判明していますが、それは、あくまで、市民が操作された結果自ら、同じ方向の意見に傾斜したものであり、米国政府が弾圧してその傾きが生まれたわけではありません。

米国憲法と明治憲法が質的、制度的に異なるものであるのはその通りですが、戦時体制下の統治としてはどうしても抑圧的なものが出てこざるを得ません。例えばアメリカ人であっても日系であるというだけで刑務所にぶち込まれたといった事例は米国が掲げる理念とは別次元で現実だったわけです。共産主義的活動が活発であれば、治安維持法的な立法も米国であっても成立していたでしょう。

>>幕末から大戦終了までの歴史を学べば学ぶほど、「これ以外に日本の取り得た道はあったのだろうか」という問いに回答を見出すのは難しくなります。つまり、誰が指導者であっても、歴史的・民族的な様々な制約を考えれば、ああならざるを得なかったのだな、と是認するより他ありません(歴史の後知恵を慎重に排除すれば)。>

>これはいいすぎです。指導者が異なれば、ことなる方向に展開があったことは想像されます。伊藤博文が明治憲法体制のデザイナーの位置についたのは歴史の必然ではなく、偶然の重なりの結果です。彼固有の方法論とビジョンが持ち込まれています。ただ、歴史にIFを持ち込むことはできません。だからといって物理学のように一定の予件にたいし、一定の結果がでるわけではないとろころに、人間の歴史の摩訶不思議さがあることはいえるのではないでしょうか。個人の経験のレベルでも、ふとした意外でささやかなことがが起きたため、その後の劇的な展開につながる例はみなさん経験済みではないでしょうか。

英仏に遅れ19世紀後半になってようやくネイション・ステイトの成立を見た独・伊は「持たざる国」として自国を強固にまとめ、帝国主義国間競争に突入せざるを得ない運命にありました。同じ時期、開国を迫られ、西洋の植民地となることを選択しなかった日本も同様にこの国際関係に入って行かざるを得なかったのだと思います。それまでの歴史や民族の成り立ちとの親和性から考えると、米国でもフランスでもなくプロシアから憲法の移入を行ったということも単なる偶然の重なりとは到底言えないと思います。

確かに指導者の個性や考え方によって歴史が異なったであろうというのは真実でしょうが、それ以上に「時代」が指導者の考え方を規定したという視点が重要だと思います。何人も大きな時代のうねりには抗えないものだと思います。

>>戦後得たこれらの思想や理念には、かけがえの無い価値が含まれています。戦後の我々日本人は、これらを単なるお題目と受け取り、咀嚼し尽くすことなく、軽薄に流れてしまいました。そのことによって「戦後民主主義」の弊害も顕わになり、そこがナショナリストの批判の的になっているわけです。>


>日本国憲法の諸原理について積極的に意義を自覚しないまま与えられたものとしてきてしまったことが問題というのなら、同意です。ただし、それは、憲法を選びとらなかったことのるいせきであると消極的に解釈することをもって、国粋派が批判することを、したがって国粋派にそれなりに正当性があるといいきれるレベルには達していないとみます。

戦後日本の最大の問題は、戦争を放棄したにもかかわらず、極東情勢の変化に伴って自衛隊を組織し、片務的日米軍事同盟の締結に立ち至ったことにあると考えています。これが、戦後の事大主義、事勿れ主義、脆弱な外交姿勢、ひいては国民全体の無責任体質に繋がっていると考えます。まず当然のことであっても、自衛権とそれを実行するための軍備保有を明確に謳う、米軍にはお引取り願う、集団的自衛権を否定し、他国間の紛争にはコミットしない、という基本姿勢を打ち出すことが重要だと思います。
その上で日本の国是とする平和主義を世界に向けて発信すべきでしょう。

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