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(回答先: 一連のレスへの応答 投稿者 書記長 日時 2002 年 10 月 11 日 16:32:31)
「オウム的」とは何を指すか、戦前の日本の軍国主義との共通点は何かを示します。
「オウム的」とは、およそ外部世界とは相容れない独善的な理念・理想を掲げ、マインドコントロールによって
特定集団をその世界観に引き入れ、破滅的な教導によりその集団そのものを自壊に追い込むことを指しています。
日本の軍部だけでなく、ナチスや他の集団にも共通点はあるかも知れませんが、今は日本の軍部の話です。
日本の戦中の支配体制は一言一句違わず上記の定義に合致します。
明治維新以降の歴史をつぶさに学べば、その後日本の歩むべき道はあれしかなかった、時代の制約があった、
太平洋戦争はアメリカにけしかけられたのだ、という主張はそれなりに妥当性あるものだと思います。しかし、
だからと言って戦没者への弔いの言葉が戦中の価値観をそのまま肯定するものであってはならないはずです。
祖国を守ろうとした行動には心から敬意を表する、と同時に「全く祖国を守る事にはなっていなかった」ことに
対しては怒りを抱いてしかるべきです。高貴な心を抱いて臨んだ死が実は犬死だったことから目をそむけるべきではない。
つまり「英霊」に対する感謝と同時に「戦前・戦中の軍事政権」への批判精神は捨ててはならないということです。
わざと「犬死」という刺激的な言葉を使いましたが、大日本帝国を維持するという目的からは犬死でしたが、
戦後日本の再生という意味では決して犬死ではありませんでした。外から与えられたとは言え、先進国の中で
唯一の平和憲法を持った国家として日本は再スタートを切る事ができました。この憲法を多数の国民が支持する
基底にはあの膨大な戦没者(兵士を含む)の死への哀悼の念が流れていることは明白です。
戦後の日本も良い面ばかりではない。当時の帝国主義諸国から特別かけ離れたことはやっていない、などの
エクスキューズも妥当な面があるでしょう。しかし、戦中体制は誤っており日本民族を破滅に導いたものであった
ことは間違いありません。ここから目をそらしてはだめです。