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(回答先: 希望はあるか? 投稿者 / 日時 2002 年 9 月 30 日 10:20:27)
>結論のみ書くと、今日的な文明社会は生物としての人間性からすればかなり無理な生活をしてい
るのだと考えています。農耕文明の歴史は二万年と言われていますが、狩猟採取生活は200万年
狩猟採取生活の方が生産よりずっと人間の本能にマッチングしている。ということは、相当に生
産的な方向に文化的バイアスがかからないかぎり、人間は狩猟採取(不正?)の方向に流れてし
まうだろうということです。生産なくして数十億の人口を維持不可能なことは、まさしく現実で
しょう。
狩猟採集の文化が何百万年続き、その後農耕文化の時代が何万年か前に現れた、ここまでは人類史的事実です。ただ、しかるがゆえに期間の長い狩猟採集の方が人間の本性を強く規定し、短いほうはさほどでもないという結論は疑問符がつくと思います。文化様式の各個への影響は後天的なものであり、バイオロジカリーにDNAに刻み込まれるものではないと思います。文化の長短の問題でなく、動物としての人間に本質的に「非生産的な」搾取の性向が息づいていると言われる場合は、その通りかも知れません。
>もう一点、これはある生物学者が何かに書いていましたが(忘却)人間が生理的に仲間を意識す
る限界は数十人。狩猟採取時代の群れの数とほとんど変化がないのだそうです。ところで我々は
日本国民であったり、人類の一員であったりするわけですが、これはあくまで観念、実際に住ん
でいる世界は数十人の群れというわけです。
これらはフイードバックループを外れたエリート支配が即座に暴走する理由の説明には十分過ぎ
るものではないでしょうか。
仰る点はかなり当たっている部分があると認めます。同時に次のような夢想をしてみても面白いと思います。全知全能の神が仮に存在したとして、日本の統治に当たるとします。日本の直面する客観情勢は一切不変で、違うのは日本の統治を神が行うという点だけです。国民には相変わらず政治家や官僚が政治や行政を行っているように見えるものとします。神様ですから、国民ひとりひとりの要望を全て分かっていますし、日本の国力の限界も分かっていますし、あらゆる政策オプションの帰着するところも分かっています。神によって選択されたベストの政策であっても多分今と同じように不平も不満も遠慮なくジャンジャン出てくる事でしょう。皆が幸福に感じるような政策などないのですから。もっと恐ろしいのは、神がベストである政策を実行しつつ、実はその政策を推進しても我が国は破綻を免れないと彼自身が分かっている、と想像してみることです。きっと神は破綻の後の再生を最もやりやすい形にする政策をベストのものとみなすでしょう。