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(回答先: 東電プルサーマル凍結を発表 投稿者 XYZ 日時 2002 年 9 月 03 日 21:51:22)
このところ、東電原発の記録改ざんに対して、マスメディア、ことに大新聞が大きな紙面を割いて攻撃しているが、その筆致が激しく居丈高であればあるほど、逆に空しさを感じてしまうのは当方だけであろうか。周知のように、このスキャンダルは、現在アメリカ在住のエンジニアの内部告発によって発覚した。だが、通産省(現経済産業省)が告発文書を受け取ってから露見するまで2年間かかっている。そのおかしな経緯について新聞はあまり書かない。
もともとこうした企業スキャンダルは、マスメディアが真っ先に暴露するのが本筋だ。新聞社は官庁に記者を常駐させている。癒着体質の政治部や経済部記者に期待する気はないが、社会部記者も出入りしているはずだ。日ごろどういう取材活動をしているのだろう。
たしかにこうした大企業の不祥事のスクープは困難を極めるだろう。だが、スクープはできなかったにせよ、新聞社の編集当局は、ジャーナリズムの力で暴けなかったという自戒の念を常に持つべきだ。それが、今回の記事の行間からもまったく感じられない。
そもそも内部告発者が、マスメディアではなく監督官庁に直接通報したということは、いかに日本のメディアが信用されていないかを表すものでもある。役所に通報すれば握りつぶされる可能性もあるわけで、事実、通報者が業を煮やして本名を明かしたために経済産業省はやっと真剣に調査し始めたようだ。内部告発者がジャーナリズムの頭越えに動いたことに歯軋りしている新聞記者が一人でもいるのだろうか。