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戦時中の債権債務の処理 投稿者 あっしら 日時 2002 年 8 月 22 日 22:14:49:

(回答先: Re: 反省と謝罪だけで十分か? 投稿者 ぶらり派 日時 2002 年 8 月 22 日 17:32:18)

ぶらり派さん、こんにちわ。

記憶に頼りますので、簡単な説明になります。

戦時国債はほとんどが日銀が直接的に引き受け、それが過度のインフレにつながることを避けるために、物価統制・民間国債購入運動・健康保険や厚生年金の制度導入などが行われました。

まず、戦後に昂進したインフレにより、戦時中の債権債務は発生時の価値から大きく下落しました。

そして、食糧難と生活物資の不足のなかで復員兵も増加するという状況で生じたハイパーインフレを解消するために、1946年2月に「新円切替」が実施されました。
預金が封鎖され、500円?を上限とした現金の引き出し制限、旧円500円を限度とした新円の交付と旧円の廃棄が行われ、戦時国債も無効となり、国民の金融資産は紙屑同然になりました。(1ヶ月弱の「新円切替」期間にもインフレが進み価値は下落していきました)

さらに、政府が軍需品調達を中心に民間企業に背負った巨額の債務は、戦後の経済再建策の一つして政府は活用しようと考えていたようですが、GHQの指示で打ち切りとなりました。(1946年末)
戦争は儲かるものではないということを徹底するためというのが建前です。

これによって、企業の財務が一気に悪化すると同時に銀行も巨額の不良債権を抱えることになりました。(1947年3月にはバブル崩壊と同じような金融危機が生まれました)

>敗戦に導いた政府と国民との「債権債務関係」はどうなっているのでしょう。国債を
>空手形であることを知らずに買って大損したと、賠償請求を起こす権利はないので
>しょうか。または、戦況の見通しが絶望的であるにもかかわらず、政府が国民から借
>金することが許されるのでしょうか。

敗戦責任さえ追及しなかった国民性ですから、国家が債務を放棄したくらいでは責任を追及しないでしょう。(笑)

被占領下でのGHQの政策ですから、「賠償請求を起こす権利はない」という判決になるでしょうね。

戦況の見通しが絶望的でも、さらに命を差し出せ、本土決戦を遅らせるために沖縄で玉砕戦を戦えというのが国家政策でしたから、借金くらいは許されると言うことになるのかもしれませんね。


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