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(回答先: TVで見た松下電器 投稿者 XYZ 日時 2002 年 8 月 19 日 00:12:00)
TVを見ました。
生産体制の変更で、不要になった全長100メートルのベルトコンベアーを切断している光景が印象的でした。100メートルの長大なベルトコンベアーなんて、これを作った人は昔のチャップリンの名画「モダンタイムス」を観たことがないのでしょう。大量生産のために機能性と効率を至上価値とし、人間を創意工夫のないロボット化して高度成長を突っ走ってきた象徴です。
100を超える事業部と全国2万以上の系列店という巨大なピラミッド機構を作り上げ、あとは働けば儲かるという企業理念は、いかにも松下幸之助らしい単純さです。量への信仰はダイエーの中内功と似ています。ヒット商品がないため、他メーカーがヒットを出すと同じ物を作って後を追いかけ、常に二番煎じに甘んじてきた。政界でいえば、何らの政治的理念なく勝馬に乗ることばかり考えている公明党みたいなものでしょう。
見本市に出した冷蔵庫が、中国の量販店社長から「上にテーブルが付いていないと売れない」と批判されていました。TVで見る限り、たしかにデザインがアンバランスで、頂上部の板が上部と下部の仕切りの幅より薄い。見るからに貧弱です。松下の営業マンは泣かんばかりの表情で「安いから」「安いから」と弁明するばかりでした。安いだけで美的調和や”遊び心”を切り捨てた製品は、中国だろうとどこだろうと売れない時代です。中村社長の「破壊と創造」というスローガンは、小泉首相の「構造改革」と同じく空々しい。