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(回答先: 「拉致議連」の隠された思惑 〈拉致+朝銀+教科書+靖国〉の計算式が示すのは……(サンデー毎日10/6) 投稿者 YM 日時 2002 年 9 月 29 日 22:21:31)
http://www.hirasawa.net/shout09.htm
平成14年4月14日(日)に葛飾シンフォニーヒルズで、
自由民主党東京都第17選挙区支部主催、
第8回平沢勝栄国政報告会を行いました。
平沢勝栄衆議院議員
大勢の皆さんにお集まりいただきまして、本当にありがとうございました。後ろの方でお立ちの皆さん、本当
に申し訳ございません。
本日はお忙しい中、岡山から池田隆政さん、自民党の山崎幹事長、そして安倍官房副長官もおいでいただ
きました。今、官邸で一番しっかりしているな、小泉政権をしっかり支えているなというのは、私は安倍副長
官ではないかと思っています。あの人は、確かに顔もいいけれども、顔以上に考え方がしっかりしている。や
はり小さいころの教育が良かったなと、私はつくづく思っております。
中には、「私が教えなければもっと良かった」と言う人もいますけれども、そんなことはありません。見渡して
ください。二世、三世で、あれだけしっかりした政治家というのはそうはいません。私は、安倍さんはこのま
ま総理にしてもおかしくない人物だと思っているんです。そのぐらいの逸材だと思っています。
繰り返しますが、やはり小さいときの教育がしっかりしていたんです。私は学生のころ、安倍晋三さんとお兄
さんの2人一緒に家庭教師をさせていただいたのです。今お話がありましたように、お父さんもお母さんもあ
まりいないから、勉強を教えたというよりも遊んでいた方が多くて、「冷蔵庫からビールを持ってこい」とか、い
ろいろ言った記憶がありますけれども、ともかく非常に楽しい思いをさせていただきました。
ご案内のとおり、安倍晋三さんは、お父さんが安倍晋太郎さん、そしておじいさんが岸信介さんなんです。
岸信介さんは当時南平台におられまして、安倍晋三さんは井の頭線の池の上というところにおられたので、
おじいさんの岸信介さんにもお会いさせていただきまして、いろいろと勉強になりました。
岸信介さんは、1960年の安保条約の改訂をやって、総理大臣を辞められたのです。皆さんご存じでしょう。
1960年、私の中学校時代ですけれども、安保条約に反対、反対で、「あの安保条約を改定したら、日本は
戦争に巻き込まれる」と言ったのは誰ですか。あの時世論も、そして国民も、「安保条約を改定したら、日本
は戦争に巻き込まれる」と言ったんですよ。そのときに岸さんは、命を賭けて、政権を投げ出して、そして安
保条約を改定したのです。
当時の外務大臣は、確か藤山愛一郎さんだったと思います。日本のために、独立国としての矜持を持つた
めに安保条約を改定するということをやって、日本は安全保障をアメリカに頼って、そして高度経済成長を突
っ走ったのです。あの時マスコミは「反対、反対」の大合唱、そして国会はデモ隊に囲まれましたけれども、
私は、岸信介さんが改定をやったのは本当に良かったのではないかと思っています。
もっと言えば、1951年に日本が、独立国になるときに、全面講和か、それとも単独講和で大きく分かれたの
です。東大総長の南原繁さんは何と言ったんですか。「全面講和しろ、全面講和しろ」と。日本のマスコミも
そう言ったんですよ。ソ連とも全面講和しなかったら、日本は戦争に巻き込まれると言ったんです。
あの時に、当時の吉田茂総理大臣が単独講和の道を走ったのです。マスコミも、そして東大総長などもいろ
いろなことを言ったでしょ。しかしそれを曲学阿世の徒として無視して、そして日本はアメリカを中心とした西
側諸国と単独講和を結んで、今日の日本があるんではないですか。
だから、必ずしも世論に媚びることはないのです。必ずしもマスコミに媚びることはないのです。もっと言え
ば、今日本は不景気のどん底にあります。この不景気というのは、1991年にバブルが崩壊して始まったと
言われている。そしてこの不景気も、考えてみれば、土地が下がり、株価が下がってこの不景気が始まった
と言えるわけですけれども、その当時、マスコミは何と言ったか知っていますか。
「株価を下げろ、地価を下げろ」、そしてそのために地価税を設けろ、そして買い換え特例を廃止しろと言った
じゃないですか。政治家にも大きな責任はあります。しかし、マスコミに私たちは迎合することもないのです。
私は、岸信介さんの政治家としてのあり方を見て、学ぶことが非常にあるなと。そして、安倍晋三さんはそ
のことをしっかり、おじいさんや、お父さんから学んでいますので、今の日本は非常におかしくなってしまって
おりますけれども、2人でこれからもしっかり力を合わせて、間違いない方向に持っていかなければならない
と思っております。
今年は、桜の花も早く咲いて、早く散って、本当に狂っていましたけれども、狂っているのは桜以上に永田町
なんです。永田町を見てください。毎日毎日、日替わりメニューのようにいろいろな問題が出てくるではない
ですか。宗男さんの問題が出たと思ったら、辻元さんが出るわ、原口さんは出るわ、そして加藤紘一さんも
出る。そして共産党も、先ほど山崎幹事長のお話にあったように出る。そして田中真紀子さんまで出てき
た。
次から次に日替わりメニュー。「あしたは誰が出るか」「平沢さん大丈夫ですか」と、毎日言われています。
「平沢さん、弾はいつどこから飛んで来るか分かりませんから、防弾チョッキを着けていてくださいよ」とみん
なから言われています。防弾チョッキは着けていませんけれども、間違いのないようにしていかないと、いつ
どこで何が起こるか分からない、これが永田町の常識でございます。
こんなことばかりやっていてもいけませんけれども、しかし私は、出すべき膿みは出す必要があると思ってお
ります。マスコミで、私は田中真紀子さんの応援団長とかいろいろ言われていますけれども、私は田中真紀
子さんの応援団長でも何でもないんです。私は田中真紀子さんの良いところは良い、悪いところは悪いとい
うことで、是々非々でやってきました。
ですから、田中真紀子さんからも、「テレビで、平沢さん随分厳しいことを言いますね」ということで、大変なお
叱りも受けました。しかし私が田中真紀子さんについて、良いところは良い、悪いところは悪いと言うのは当
たり前のことで、これが政治家なんです。
私は田中真紀子さんの応援で当選したのではないのです。皆さん方のご支援で当選させていただいたので
す。だから私は、田中真紀子さんの良いところも悪いところも、はっきり申し上げさせていただいているわけ
でございます。
田中真紀子さんは外務大臣を更迭されました。この更迭のやり方は、私はおかしかったのではないかと。田
中真紀子さんの外務大臣時代を振り返ってみますと、外務大臣としておかしいと思うこともいっぱいございま
した。最大の失敗は、何と言っても昨年の5月1日に、金正男が偽造旅券で日本に入ってきたときに、すぐ
に帰してしまった。これは最大の失敗だったと私は思っています。
金正男は偽造旅券で入ってきたんです。これは北朝鮮の国家主席の息子です。頼んだわけでもないのに向
こうから入ってきたのです。偽造旅券で入ってきた普通の人間でも、日本は調べるために、しばらく置いてお
くんです。にもかかわらず、北朝鮮の国家主席の息子だからというので、特別待遇で直ぐ返す馬鹿な国がど
こにありますか。
あのときに私は、田中さんだけではありません、いろいろな大臣に、「これは絶対帰しては駄目ですよ」とい
うことを言ったんです。そのときに返ってきた返事が何だか分かりますか。「もし北朝鮮を怒らせて、ミサイル
が飛んできたらどうするんですか」と。北朝鮮からミサイルが飛んできたら怖いということを言ったら、日本は
北朝鮮に何もできないということになるじゃないですか。何をされても黙っているということになるじゃないで
すか。拉致問題もそのまま放っておけということになるじゃないですか。
私はあれを聞いて、本当に情けないなと。ちなみに、北朝鮮の金日正の息子の写真はテレビにも出ました
から、あの太った顔はご存じだと思いますけれども、あの人間について、日本政府は今なお金正男というこ
とを認めていないのです。私もこの前、国会で質問したのです。「あの人は誰ですか」と。政府は、「あの人
は北朝鮮の人間ということは分かっているけれども、誰だか分からない」と言っているんです。
北朝鮮の人間なんていうのは2,000万人以上いるんですよ。その誰だか分からないということを、まだ日本
政府は言っているんです。では、誰だか分からない人間を、なぜファーストクラスを借り切って、日本政府の
高官が6人もついて北京まで送り届けるんですか。
なぜ金正男ということを認めないかというと、北朝鮮を刺激したくない、怒らせたくないと、これだけのことな
んです。そういう弱腰の外交を日本はずっとやってきたんです。こんな外交なら誰でもできる。向こうのご機
嫌をとる、怒らせない。要するにこちらが誠実な対応を見せれば、向こうからも誠実な対応が返ってくるだろう
と、そんな外交なら誰でもできます。
金正男を丁重に送り帰しました。その結果として何が起こったかというと、拉致について行方不明者として調
査すると言っていた北朝鮮は、行方不明者の調査を中止しました。そして不審船は送ってきました。こんな
ことばかりじゃないですか。何もいいことないじゃないですか。
私は、この金正男を帰したことは、田中さん、そして小泉政権の最大の失敗の1つではなかったかと思って
おります。しかし、田中さんにはいいところもあると思うのです。そのいいところは何かというと、あの人ほど
打たれ強い、怖いもの知らず、向こう見ずな人はいない。これは政治家として大事な資質なのです。
今まで、鈴木宗男さんが傍若無人、無茶苦茶なことをやっているということは、みんな知っていたことなんで
す。だけど怖くて誰も何も言えなかったんです。田中さんという人は、相手が蛇だろうと何であろうと全然怖く
ない人だから、誰にでも立ち向かって行くじゃないですか。そして鈴木宗男さんが、間違いなくNGOの問題で
外務省に働きかけたということを言ったことが、少なくとも発火点となって鈴木宗男さんの問題が出た。私
は、これが田中真紀子さんの最大の功績の1つではないかと思っております。
鈴木宗男さんについて言えば、私も前々からいろいろな関係がありました。私はかつて鈴木宗男さんと同じ
派閥にいたのですけれども、鈴木宗男さんから陣中見舞いは一銭も来ませんでした。良かったなと思ってい
ます。あのときもし陣中見舞いをもらっていたら、今、私も口先が鈍るかもしれませんから、その意味では、
鈴木宗男さんが私に一銭も陣中見舞いを持ってこなかったことを、この場をお借りして心からお礼を申し上げ
なければいけないと思っております。
鈴木宗男さんの問題について言えば、いろいろな問題が出ていますけれども、一番大きな問題は、鈴木宗
男さんは日本の国会議員ではなくて、ロシアの国会議員として動いたのではないか。日本の国益を損ねた
のではないか。これが鈴木宗男さんの一番大きな問題でなかったかなと思っております。それ以外に宗男
ハウスとかいろいろな問題がありますけれども、これは小さな問題で、日本の国益を損ねたのではないか。
これが鈴木宗男さんの最大の問題ではなかったかなと思っております。
北方領土2島先行返還論という話がありました。これはロシアが望んでいることなのですが、鈴木宗男さん
が間違いなく同じようなことを言っていたのです。そしてロシアでチェチェン紛争があったときに、国際世論
は、「ロシア、けしからん」ということを、どこの国も言ったのです。
にもかかわらず、日本においては、「チェチェン紛争はロシアの国内問題だ。国内問題について日本が批判
することはけしからん」ということを言ったのが鈴木宗男さんなんです。これはロシアの立場に立ってです。ロ
シアからすれば、涙が出るほどうれしい国会議員だったでしょう。
そして、外務省の役人を暴行したという問題がありました。暴行の前に、あの前段階があるんです。日本の
北方領土で苗木を植えるときに、ロシア側が検疫証明書を要求した。日本の領土なんだから、検疫証明書
なんかいるはずがない。にもかかわらずロシア側が検疫証明書を要求した。それに対して、日本の外務省
の加賀美さんが断った。当たり前じゃないですか、日本の領土なんですから。
それに対して鈴木宗男さんが「けしからん」と言って殴ったというんですから、これはロシアの立場に立って
ではないですか。スミルノフ参事官を警察が視察した。スミルノフ参事官というのは、ロシアの諜報機関員で
す。レフチェンコというアメリカに亡命したロシアの諜報機関員の証言に出てくるのがスミルノフ参事官なんで
す。この人を後から追いかけていると、頻繁に鈴木さんと会っているんです。ですから、日本の警察が視察し
報告するのは当たり前のことです。それに対して鈴木さんの方から、「視察をやめろ」という電話が警察庁に
かかってくるというのも、これまたおかしな話です。
しかし、尾行しているのを相手に感づかれるようでは、警察もしっかりしなければ駄目だなと私は思っていま
す。相手に感づかれないでやるのが尾行なんです。警察もしっかりしてもらいたいと思います。
こういった一連の動きを見ていると、本人が意識するかしないかは別にして、鈴木さんというのはロシアの国
会議員だったのではないのかという感じがしますから、その意味では、鈴木さんが今回自民党を離党したと
いうのは、本当に良かったなと考えております。
ちなみに、前回の選挙のときに私の公認を最後まで出さなかったのは、鈴木さんと野中さんだったんです。
当時、鈴木さんは自民党の総務局長。総務局長というのは、選挙の最高責任者なんです。「お前には自民
党の公認やるわけにはいかない。自民党を批判しているからだ」と言うから、「冗談じゃありませんよ。私は
地域の方々の応援で出ているんです。何であんたがそんなことを言うんですか」ということで、鈴木さんと大
喧嘩をしたいきさつがあります。
その鈴木さんが自民党を出たということには、大変に感慨深いものを感じているところでございます。
今回の一連の動きの中で、外国の族議員と思われるような人がどんどん出ていることは、日本の国益のた
めにもなるのではないかという感じがしております。皆さん方からすると、最近の動きは何をやっているのか
と思われるかもしれませんけれども、私は長期的にみれば、決して日本の国益にとっては無駄ではないと
思っています。
ついでに言いますと、辻元さんも秘書給与の流用という問題が出ましたけれども、秘書給料の流用も問題で
すが、辻元さんにとって大きな問題は、こんなことではないと思っています。辻元さんとは、私はテレビ番組
で何度となく一緒になりました。例えば、日の丸と君が代の問題のときも出ました。
あのとき、辻元さんは何て言ったか。「そのうち国家がなくなる。したがって、君が代、日の丸は要らない」と
言っていたんです。国会議員でありながら、君が代、日の丸が要らないと言っていたのです。「国家はいず
れなくなる。世界は一民族になる、一国家になる」と。
国家のない民族がどれだけ苦労しているか。パレスチナを見れば、クルドを見れば、コソボを見れば分かる
じゃないですか。もちろん外国と仲良くすることは大切です。しかし自分の国に誇りを持つことが、相手の国
を大切にすることにもつながるんです。にもかかわらず、日本の国がなくてもいいなんていうことを平気で言っ
ていたのは辻元さんじゃないですか。私はあのとき、あの発言を聞いて、辻元さんという人は日本の国会議
員としてはふさわしくないな、という感じを持ったわけです。
ちなみに、ことしの正月の「朝まで生テレビ」も辻元さんと一緒になりました。そしてそのときも、辻元さんが
いろいろ言うものですから、辻元さんに一言言わせていただきました。「辻元さん、いろいろ言われますけれ
ども、あなた方社民党は北朝鮮からお金をもらっているんじゃないですか」と。ちなみに、社民党は昔から北
朝鮮とはズブズブの関係にあるんです。これこそ秘書給与の流用よりはるかに大きな問題だと私は思って
います。
先ほど安倍官房副長官から、今度拉致問題についての議員連盟の話がありました。昨日の産経新聞に大
き出ていますけれども、超党派の議員連盟をつくったのです。日本人が北朝鮮に拉致された。この人たちを
1日も早く帰すというのは、政治家として最大の責任であり義務じゃないですか。
皆さん方はなぜ国家に税金を払うんですか。道路をつくってもらいたい。橋をつくってもらいたいということもあ
るでしょうけれども、最大の理由は、国家が私たちの生命・身体・財産を守ってくれる。だから税金を払うんじ
ゃないですか。にもかかわらず、日本人が拉致されたことが明らかになっているにもかかわらず、今まで日
本の政府も外務省も何もやってこなかった。これを国家と言えますか。
拉致された方のご家族の方は、今まで自分達で運動してきたんです。政治家の応援もほとんどなかった。
外務省は全く応援しなかった。家族の方々が国連に行き、アメリカ政府に行き、訴えてきたんです。
そして、それに対して辻元さんは何て言っていたか知っていますか。「北朝鮮に対して補償をしていないの
だから、返せばかりいっても、フェアじゃない」と言っていたんです。「拉致というのは世界中にあることだか
ら、拉致問題より、北朝鮮との国交正常化を優先させるべき」ということを言っていたのは、辻元さんじゃない
ですか。果たしてあの人は日本の国会議員ですか、北朝鮮の国会議員のどっちですか。その意味で、秘書
給与の流用ということではなくて、今回この問題が出て辻元さんがこういう結果になったというのは、結果的
に良かったと思っています。
我々政治家にとって一番大事なことは、国益ということです。国益を踏まえないで、私たちの政治も外交もあ
り得ないんです。その意味では、今の日本の最大の問題は、国益を忘れ、そして国民を忘れた政治が行わ
れている。これが一番大きな問題ではないかと思っています。
ちなみに、鈴木さんがロシア族議員と言えば、辻元さんは北朝鮮族議員と言えるでしょう。そして中国族議
員とか、日本の国会議員の中にゴロゴロいる。そして役所の中にも外国の族役人みたいなのがゴロゴロい
る。これが最大の問題なんです。
去年も中国との関係で、教科書の問題とか、李登輝の問題とか、いろいろ出てきました。仲良くすることは
大事です。しかし、そのときに外務省の役人は何と言いましたか。「中国政府を怒らせるから、黙っていた方
がいいですよ」と。これが今までの外務省の役人のスタンスだったのです。
この前ブッシュ大統領が、日本に来まして、その後中国に行きました。そのときブッシュ大統領は中国の清
華大学で演説をしたのです。その演説をアメリカ側は全中国に生中継させたのです。その中でブッシュ大統
領は何と言ったか。新聞にも出ていますけれども「中国の教科書はけしからん。アメリカについて間違ったこ
とが書いてある。この教科書は有害である」と。こんなことを言った日本の政治家が、外務省の役人が、今
まで誰がいましたか。誰もいなかったんです。
ちなみに、中国の教科書は国定教科書です。この国定教科書に何て書いてありますか。戦後の日本のこと
はほとんど書いてありません。戦前日本は悪いことをした。悪いことをしたということを、オンパレードで書い
てあるのです。もちろん反省すべき点は反省しなくてはならない。しかし戦後の日本の正しい姿も子供たち
に教えてくれなかったら、日中友好なんかできるはずないじゃないですか。
アメリカの大統領は、言うべきことはちゃんと中国に言っているのです。日本の首相や役人は何も言わない
のです。この卑屈な外交を今日までずっと続けてきた。これが日本の最大の問題ではないかと私は思って
おります。
日本が北朝鮮について卑屈な理由というのは、いろいろ言われています。早く国交を正常化したい、だから
北朝鮮の言うことを聞かなければならない。あるいは辻本さんみたいに、戦前に悪いことをしたから、拉致と
か何かをあまり言うのはどうかな。怒らせてはいけない。それからもう1つ、北朝鮮は独裁国家だから、言っ
ても効き目がないから黙っていろと。
だから北朝鮮に卑屈な外交をしているということがよく言われますけれども、そうではないんです。一番大事
な点が忘れられているんです。北朝鮮などの外国からいろいろな工作活動を受けて、籠絡されている国会
議員や役人がたくさんいるんです。だから日本は卑屈になってしまうのです。これが日本の国益を損ねてい
るんです。この辺を私たちはしっかりと見据えていかなければならないのではないか、と思っております。
今度、拉致議連というのを私たちはつくりまして、いよいよ近く総会を開きます。最近、新たに警察庁が有本
恵子さんを拉致被害者の中に加えたわけですが、この有本さんについて、自民党の国会議員の中でも、
「新たに加えるのはけしからん」という国会議員の方もおられるのです。
よど号犯人の元妻という日本人が絡んでいるからです。「日本人が絡んでいるんだから、これは拉致ではな
い」と。しかし首謀者は北朝鮮の人間ではないですか。拉致ではなくても、北朝鮮に行って帰って来られな
いではないですか。拉致に決まっているじゃないですか。昨日の新聞にも出ていますとおり、有本恵子さん
が近々日本のマスコミと北朝鮮の平壌でインタビューをする話もあります。
平壌でインタビューをしてごらんなさい、何て言うか分かっています。「私は自分の意思で北朝鮮に来まし
た。そして私は北朝鮮で楽しく平和に暮らしています」と言うに決まっているじゃないですか。昔、石川県か
ら拉致された寺越さんが同じことを言わされているんです。本当に北朝鮮がそういうふうに言わせたいなら、
日本に連れてきてから言わせてくださいよ。北朝鮮の平壌で監視役がついているところで言わせても、誰が
そんなことを信用しますか。
近々日本のマスコミがそれをやるというから、そんなことをやらせてはいけません、そんな北朝鮮の宣伝工
作に乗ってはいけないということで、私はあえてこのことを言わせていただいたんです。繰り返しますけれど
も、日本の国益をしっかり踏まえないと、日本は大変なことになります。
アメリカは今、北朝鮮を「悪の枢軸国」と名指しして、強硬な姿勢に出ているから、北朝鮮はだんだんと態度
を軟化させているのです。同じことが日本についても言えるわけで、日本の戦後の外交というのは、この辺
で抜本的な見直しをしなければ大変なことになるのではないかと思っております。
族議員というのは、外国との関係だけではなくて、国内でもいろいろといるんです。これが日本の政治の最
大の問題なんです。この前おこりました狂牛病(BSE)の問題もそうじゃないですか。あの調査委員会の報
告には、何て書いてあるか。1996年、WHOから「肉骨粉使っているので、日本も狂牛病が出る恐れがあ
る」ということを言われたにもかかわらず、日本は肉骨粉の禁止をしないで、行政指導にとどめた。
その結果として日本でも狂牛病が出た。これは大きな行政のミス。そのことは、ちゃんとこの前に出た調査
委員会の報告にも出ているじゃないですか。だとすれば、誰かが責任をとるのが当たり前じゃないですか。
ところが誰も責任とっていないんです。
当時の農水大臣は、「俺は知らなかった」と言っていますし、報告書を見ると、役人も誰が決めたか分からな
いということになっているんです。国民にこれだけ大きな被害を与えて、これだけ迷惑をかけて、そして誰も
責任をとらないという、こんなふざけた政治行政がありますか。
前の農水次官の熊沢さんという人は、八千数百万の退職金をもらって辞めた。我々国民からしたら、どう考
えても納得できない。だから私は「これはおかしいのではないか」ということを言っているんです。こんなことを
許してはいけません。
武部農水大臣というのは、金町の開発のときに、先頭に立って金町に来てくれた方なんです。そして金町の
開発の中心となって動いてくれたのが、今の農水大臣の武部さんなんです。ですから、武部さんには本当に
お世話になりましたという気持ちがこっちの方にありますけれども、片や、農水大臣としては、もっとしっかり
やってもらいたいという気持ちもあります。
したがって私は、この前武部農水大臣の不信任案が出たときに、あえて棄権をさせていただいたわけです。
自民党からたくさんついてくるかと思って後ろを見たら、ついてくる人はたった一人、後藤田正純さんだけで
した。しょうがないとは思っておりますけれども、やはり政治家も役人も、責任の所在を明確にしないと、この
国は駄目になってしまうのではないかという感じがしまして、私はこの辺をこれからもしっかりと追求していき
たいと考えております。
テレビ等でいろいろと発言させていただきますと、もちろん攻撃の石も矢も飛んできます。しっかり頑張れと
いう声もあります。有難いことに、山崎さんからは、「平沢さんの信念で言っているんだから」ということで特に
何も言われません。しかし、そのほかの自民党の執行部からは、いろいろな声が飛んできます。
「何を言ってもいいけれども、野中さんの悪口だけは言わないでくれ」とか、「何を言ってもいいけれども、連
立を組んでいる公明党、保守党のことだけは言わないでくれ」とか、いろいろなことがありますけれども、今
起きているいろいろな問題、これは個人の問題ではありません。
例えば、先ほど言った鈴木宗男さんの問題。鈴木さん1人でこんなことができるはずがない。これは自民党
の体質の問題なんです。自民党の中に、鈴木さんを応援し、そして鈴木さんの暴走を黙認し、そして助長し
ていた人がいたからこそ、鈴木さんはあれだけの無茶苦茶ができたのです。だとすれば、自民党の体質を
変えていかなければならないのです。そのためには自民党は出直しをしなければならないと私は思っており
ます。
今度は葛飾区の話もしなければなりません。国も大事ですけれども、地元も大事です。23区、あるいはほか
の地域に比べて、葛飾区は社会資本の整備も含めて、いろいろな意味で立ちおくれている。
あくまでも全国のバランスある国土づくりの観点から、国会議員として私たちが立ち遅れている地元を応援
するのは当然のことだろうと思っております。もし大震災が起これば、葛飾区は大きな被害が想定されてお
ります。土地区画整理事業も必要です。そして、街づくりもこれから急がなければなりません。
高齢化社会も進みます。少子化も進みます。そして、いろいろな形で社会福祉事業が必要になってくるので
す。財政は極めて厳しいんです。したがって、国からの支援も入れ、東京都からの支援も入れて、皆さん方
に喜ばれる街づくりをしていかなければならないと思っています。
いつも言うことですけれども、お隣の江戸川区では80%の人が、このまま江戸川区に住み続けたいと思って
おられるんです。対しまして葛飾区の場合は、同じアンケート調査をやりましても60%の人なんです。60%
の人がこのまま葛飾区に住み続けたい。江戸川区と20%の開きがあるんです。これは大きな大きな開きな
んです。
したがって我々は1日も早く葛飾区のしっかりした住み良いまちづくりを急いで、葛飾区に住んでおられる皆
さん方が、このままずっと葛飾区に住み続けたい、このまま葛飾区で子供も産んで育てたい、もっと言えば、
ほかの地域に住んでおられる方が葛飾区に移り住みたいという街づくりを急がなければならないわけでござ
います。
これからみんなで力を合わせてしっかりした葛飾区づくりも進めていきたいと思いますので、今後とも引き続
き、皆さん方のお力添えを心からお願い申し上げたいと思います。そして、いつまた選挙があるか分かりま
せん。昨年の選挙では、皆さん方に本当にお世話になりました。あと近々あるのは、いずれにしろ私の選挙
です。皆さんのご支援を心からお願いいたしまして、私の国政報告とさせて頂きます。本日は本当に有難う
ございました。