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(回答先: 専用線でなく危険と日弁連 住基ネット回線に疑義 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 7 月 27 日 11:19:25)
<住民情報>四日市市職員のぞき見 職場でうわさ話 ずさん管理
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020728-00000139-mai-soci
三重県四日市市役所で、コンピューターから住民情報を呼び出すために特定
の職員が使うIDカードが共用されたり、無断で使われるなど、管理が極めて
ずさんだったことが27日分かった。市民の離婚歴や資産情報を一部職員が興
味本位で見たという証言もあり、同市も調査に乗り出している。住民基本台帳
ネットワーク(住基ネット)の稼働を控え、公務員のモラル次第で個人情報が
漏えいする危うさが明らかになった。
証言したのは現職の中堅幹部を含む複数の市職員と元職員。
同市は86年以来、市民約30万人の家族構成、本籍地、納税額、健康保険
などの情報をコンピューター入力。職員はIDカードで、市民の依頼に応じパ
ソコンから情報を引き出す。市職員約3000人のうち担当者約500人が
カードを持つが、情報漏えい防止のため、市はカードの貸与や譲渡を原則的に
禁止。職員が情報を引き出した場合は「アクセスログ」(接続記録)が残る。
証言によると、多くの職場で職員のカードは放置され、パソコンの近くにま
とめて置かれた場合もあった。最初に誰かが1枚のカードで画面を起こすと一
日中そのままの状態が続き、自分のカードを使わなくても情報が引き出せたと
いう。
ある幹部は「他の職員のカードを利用し目的外に情報を引き出すすきはいく
らでもあった。各職員が自分のカードを使っているかチェックしたことはな
い。危機管理の意識はなかった」と管理のずさんさを認めた。
一方、住民情報を担当した複数の職員、元職員の証言では、休憩時間などに
職員の家族情報を呼び出して「あの子は独身」「あの人は障害者」などとうわ
さ話にした職場もあったという。事件が新聞に載ると、関連人物の情報を引き
出した職員もいたが、上司は特に注意しなかったという。
職員らは「市民を欺く許せない行為と思ったが、注意すると仕事がやりにく
くなるので、見過ごした」と発言。職員の中には「家を建てると情報が漏れ
る」と悩んだ人もいたという。
日弁連・情報問題対策委員会の副委員長で、名古屋市民オンブズマンの杉浦
英樹弁護士は「四日市市のケースは、情報管理に対する公務員のモラルの低さ
を示している。住基ネット運用も公務員のモラルにかかるが、全国ネットだけ
に(個人情報漏えいの)危険が増す」と警告する。
同市では先月、職員が自分の個人情報への接続記録を請求した結果、目的外
で照会された形跡が浮かんだ。市は不明朗な接続記録を認めながら、接続した
職員を特定できず、近く氏名不詳のまま地方公務員法(守秘義務)違反などの
疑いで刑事告訴する方針。
四日市市IT推進課は「今後はIDカードを職員全員に配布し、指紋情報も
使うなど(不正閲覧防止のために)ダブルチェックする。パスワードの設定も
検討したい」と話している。
四日市市の「不正アクセス疑惑」が浮かんだのは、個人情報への接続記録
「アクセスログ」が残されていたためだった。ログは市民にとって、不正照会
をチェックできる唯一の手段。だが、その保存の有無は「自治体によってばら
つきがある」(総務省市町村課)といい、政令市の札幌、名古屋などはログを
残していない。住基ネットの場合もログは公開されず、国民にとって個人情報
漏えいの懸念は続いている。
札幌市は「もともと不正閲覧を想定していない」との理由で、ログを残して
いない。だが、今後は「市民の不安解消からも、ログを残すなどの対応を検討
したい。四日市市の例は同じ公務員としてショックだ」と言う。
仙台市は10日間だけログを残してきたが、8月からの住基ネット運用を視
野に、今月からログを長期間残す。だが「ログ情報を長期間抱えると情報量が
膨大になり、(コンピューターへの不正侵入など)万が一の場合、被害も大き
い。保存期間と管理のあり方を詰めたい」と話す。
住基ネットでは、アクセスログを残すが、その目的はあくまで「事件、事故
が発生した場合に追跡調査するため」(総務省)で、国民がログを見ることは
できない。同省は「個人情報の保護を最優先すれば公開すべきだが、住基ネッ
トは全国システムで、ログ量も膨大。公開はコスト的に難しい」と話す。
(毎日新聞)[7月28日3時51分更新]