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(回答先: 到来するユビキタス社会〜IC技術が世界を変える<上>[PAXNet] 2002/07/24 15:55:00 投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2002 年 7 月 24 日 20:09:40)
コンピューターネットワーク話を少ししましょう。
技術的なことも若干書いていますので、専門用語が多く申し訳ありません。
さる1988年、当時ゼロックス社のパロアルト研究所にいたマーク・ワイザーが「どこにいてもコンピューターへのアクセスが可能な世界」の実現を提唱し、これを「ユビキタス・コンピューティング」とよんだそうです。「ユビキタス」とは「いたるトコロに存在する」という意味のラテン語からきた形容詞ですが、もともとは神の持つ超能力の一つである『偏在』を形容する言葉からきています。
ところが近年、インフラの整備、インターネットの爆発的流行、携帯電話や無線LANなど、さまざまな技術革新によって「ユビキタス・コンピューティング」の実現の可能性が増大し、いつのまにかユビキタリティが大きく広がっているわけです。ついには選挙までもがユビキタスの世界(棺桶)に足をつっこんでしまいそうなんですが、反対勢力は育っているんでしょうか?
つまり「神の持つ超能力の一つである『偏在』」が実際に、鉄道のレールがごとく世界中に組み敷かれ、コンピューターの一元ネットワーク管理社会が、忽然として目の前に現れました。一方で不自然な世界潮流としての郵便事業の自由化の流れあり、否応なしにE-Mailへ導かれようとしています。
そのことに直面した人間は、今とまどっています。
「本当に“便利”は、“幸せを呼ぶ青い鳥”なのか?」と・・・
考えている最中にも、一元ネットワーク管理社会は進んでいきます。世界各国が競ってIT革命(本当はIT覚迷なんだけどなあ)の実現を目指します。お隣の韓国ではすでにADSL網が日本より先に整備され、狂ったとしか思えない若者はネットワークゲームなるものに熱中させられています。あとはエロ・グロコンテンツ(裏・表も・・・)の普及を待つばかりなんでしょう。よく考えれば、音楽、映画、ゲーム・・・こんな事ぐらいしか使えない高速ネットワーク通信なのに、何故に急ぐのか?日常では不要不急のお荷物といえる程度ですね。調べ物に便利だという方
もいらっしゃるでしょう。しかし、それは完全な盗みですよ。図書館のほうが情報量としてはいまのところ多いのですから・・・
さて日本に戻り、その光ファイバー網とやらをチェックしてみましょう。
NTTはFTTH(Fiber To The Home)政策をとっていて、最終的に一家に一本の普及を目指しているようですが、まだまだお寒い状態が続いています。よく解っていない横柄な調査員、予測される難工事(光ファイバーの特性上、急カーブになるような配線は出来ないので、充分な半径を持たせて、カーブさせる必要があるので電話線の配管はつかえない)、さらに、実際に開通してみると、地域IP網が劣悪であり、100Mbps (100メガビット/ 秒 )のベーシックプランでも、実際に出る速度は、昼間だと12-13Mbps程度・・・1GHz以上のCPUを搭載した最新機種で、ルーターを通さずに、フレッツサイトでベンチマークを行っても、この速度なんですよ。泣かせますね。
問題はボトルネックであるルーターや管理サーバーの問題なんです。例えばルーターは、スループットで最高速度の出るものでも、88Mbps程度ですし、ここにNATをかけたりファイヤーウオールを働かせたりすれば、スループットは落ちます。かといってファイヤーウオール無しで繋ぎっぱなし状態は考えられません。ですから充分なパワーをもったFTTH用のルーターが必要なんですが、これが実際にはこれがない・・・またインターネットに高速接続している情報提供側のサーバー群だって、そんな超高速ネットワーク接続が出来ているわけもないのですからね。ネットワークセキュリティを上げれば上げるほど、スループットは下がるというわけです。
NTTに問い合わせてもムダですよ。開通時に光の透過率を調べているので、局までは100Mbpsの速度が出る状態だとか、あなたのパソコンはLANが10BASE-Tなので10Mbps以上はそもそも出ないとか、うまくカワされます。ではいったい何が原因なのかというと、答えられないと言う。地域IP網 ( 地域局の管理サーバー群のクロックスピードが遅いことやLANカード&LAN接続といったスループットがお粗末ってことです) が遅いために速度が出ないとは口が裂けてもいえないのです。まるで国営企業の旧電電公社に後戻り・・・しかしこれでも光ファイバー網の敷設は世界の最先端をいっているそうですから、アメリカの光ファイバー網も想像がつくってもんです。ワールドコムの破産宣告で、先行投資された光ファイバー網が、いまやダークファーバー網と呼ばれているのですから話になりません。故に、わざと日本での普及を遅らされているのではと考えています。
国土が広大なアメリカは光ファーバー網を施設するには膨大なコストがかかるのです。また光ファイバーの接続技術も特許をおさえている日本にはかなわないので、高速接続を補うべく、DSL圧縮技術でFTTHに迫る実行速度を得ようとしているわけです。例えば先頃センティリアム・コミュニケーションズが発表したextremeDSL技術です。局からの距離1.6Km以内で10Mbpsを実現しました。通信可能距離は最長7Kmに伸びています。つまり高速通信環境を享受するのに必要な製品が安価で手に入り、導入コストも安価で済むわけです。ここでDSLや無線の
法が手軽に高速で接続できるとなったら、FTTHはハイコストで遅い回線の代名詞になりかねず、ISDNの二の舞となります。FTTHも可能な限り実行速度を高める必要があるし、今の100Mbpsに甘んじているようじゃ先が思いやられますが、内心喜んでいるのはわたしだけでしょうか。
以上が現在のネットワーク網の進行状態です。
ジレンマとして技術は進歩して欲しいのですが、結果的にベルギー・ブリュッセルのスーパーコンピューター「ビースト」に繋がることになりますね。横浜にあるスーパーコンピューターが亜細亜地域の住民管理台帳(中国を含む)の基地になるのでしょうか。名前は「ゴジラ」ってところでしょうか。