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広河隆一氏の著書、『パレスチナ 新版』(岩波新書)が今月20日に出ていた
というので、買ってきました。
最近の動きとして、イスラエル国内でもハザール問題が「解禁」になってテ
レビで特番が放送されたという話がありましたが、一九九九年にエルサレムで
「ハザール・シンポジウム」というのが開催されていたそうで、そこでは
> 特に興味深かったのは、ハザール語がアシュケナジーの言語であるイーディッ
>シュに、どのような影響を与えたのかという発表で、この問題では二人の学
>者が議論をたたかわせた。例えばナチスの強制収容所の中で語られていたの
>は、どんな言葉だったのかという研究によれば、「便所」とか、ある種の病
>気、男性器を表すような言葉が、ハザールの言葉のまま残っていたと発表さ
>れた。また、イーディッシュ語でいちばん大切な言葉は、「お祈りをする」
>という言葉だが、それがハザール語であったという。
と書いてありました。聖書の記述と考古学の矛盾についての話もありましたが、
なぜか、以前訳された『聖書アラビア起源説』への言及はありませんでした。
ハザールつながりでひとつ思いだしたことも書いておきます。
『ブラック・エルクは語る』の訳者、彌永氏の奥様の彌永光代さんの「エレー
ヌ・アイアンクラウド」名義の著書『鷲の羽衣の女』という本が徳間書店から
出ていました。外蒙古の旗王で、革命によってアメリカに亡命したお祖父さん
が「文明生活」になじめず、シャイアン族の居留地に入って孫の著者とともに
インディアンと生活したという非常に数奇な人生の物語ですが、聞き書き役の
日本人の編者が大事な部分(インディアン運動へのFBIの弾圧と闘った話)をカッ
トしたということで怒った著者が絶版にしてしまったそうです。
著者の家系についての話がまた大変に複雑で、父方・母方の祖父母がそれぞ
れモンゴル人、スペインのアラブ人、カザール人、タタール人というわけで、
著者にはこの四つの血が入ってるそうです。母方の祖父母がロシア生まれの
「カザール人」のお祖父さんとタタール人のお祖母さんで、このカザール人の
お祖父さんはコーエンという姓でアメリカ海軍の技術将校になっていたという
から、アメリカ社会では単なるユダヤ系市民としか見られないでしょうが、はっ
きり「カ(ハ)ザール人」という自覚を持ったユダヤ人が20世紀のロシアに残っ
ていたというのは他に聞いたことがなく、衝撃的でした。
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