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(回答先: 通信傍受初実施を公表 組員ら9人逮捕、1人手配 共同 投稿者 倉田佳典 日時 2002 年 5 月 23 日 19:58:09)
05/23 13:08 手掛かりネット掲示板だけ 効果は?押収6・4グラ 社会44
共同
警視庁は、施行以来初めての通信傍受を覚せい剤密売事件で実施
したことを公表した。事前の手掛かりがインターネットの掲示板の
書き込みしかなかったことを強調する。しかし厳格な手続きを定め
た通信傍受法の規定や、法案審議当時の政府側の説明に照らし、覚
せい剤の押収がわずか六・四グラムにとどまった捜査は適切だった
のか。組織犯罪摘発の効果を検証した。
「他の方法によっては、犯人を特定し、または犯行の状況、内容
を明らかにすることが著しく困難なとき」(同法三条)を同法は通
信傍受が認められるケースと限定している。
今回、捜査の手掛かりは匿名性の高いインターネットの掲示板に
掲載された覚せい剤取引に関する書き込みだけだった。犯行に使わ
れた携帯電話も他人名義で、警視庁は「通信傍受以外では、捜査し
ていることが相手に知られてしまう」とし、連絡先として掲載され
た携帯電話の通話を傍受する以外に、人物や取引場所などを特定す
る方法はなかったと説明する。
一方、法の趣旨に合った事件だったのか疑問が残る。「(従来の
手法では)首謀者の特定を含め、組織犯罪の全容解明は極めて難し
い」(法案審議当時の関口祐弘警察庁長官)。組織犯罪の摘発には
通信傍受が欠かせないというのが法務・警察当局の説明だった。
今回の事件では、密売したのは暴力団幹部と指名手配された男の
二人だけとみられ、押収した覚せい剤もわずか六・四グラムにとど
まった。警視庁は組幹部を「首謀者」とし覚せい剤を買った客二百
人を解明したとするが、背後に卸元などさらに大がかりな組織があ
ることを認めている。
掲示板の書き込みは末端の「小売り」をうかがわせるものだった
。通信傍受で卸元を含む組織のトップの摘発が期待されたが、結果
的に小規模な密売グループの摘発にとどまった。
(了) 020523 1308
[2002-05-23-13:08]