【ワシントン4日共同】超音波を使って発生させた重水素の気泡を壊す方法で核融合反応を起こす実験に成功したと、米オークリッジ国立研究所などのグループが4日、発表した。8日付の米科学誌サイエンスに論文が掲載される。実験に使ったのは机の上に乗る程度の簡単な装置。エネルギー源として使えるかどうかは未知数だが、大きな注目を集めそうだ。研究グループは、超音波で液体に小さな泡を発生させると気泡が激しく振動し、泡が壊れる時に高温、高圧になる「超音波キャビテーション」と呼ばれる現象に着目した。同現象は、100年以上前に船のスクリューの研究中に発見され、気泡内の温度が太陽表面よりはるかに高くなることが知られている。