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※2021年1月25日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2021年1月25日 日刊ゲンダイ2面
【病的な「オレ様」と「異論排除」】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) January 26, 2021
菅首相と河野ワクチン相 虫唾が走る共通項
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/79WrP71lEF
※文字お越し
初っぱなからこれでは、先が思いやられる。新型コロナウイルス早期収束の決め手とされるワクチン担当に任命された河野規制改革相。その振る舞いは就任早々、不穏なものだった。
ワクチンについて、政府はこれまで6月までに確保する見通しを示してきた。坂井官房副長官も21日の会見で「6月までに接種対象となる全ての国民に必要な数量の確保は見込んでいる」と説明。ところが翌22日、河野は自身の会見で「まだ供給スケジュールは決まっていない」と否定し、「その部分、全部削除してください」と言い出した。
もちろん、河野の言い分には正しい面もある。20日に田村厚労相が発表した米ファイザー社との正式契約の内容は、「ワクチン7200万人分を年内に」となっていて、6月までの確保は難しい。政府は「全国民分を6月まで」の基本方針を事実上、撤回せざるを得ない状況になっている。実際のところ、供給スケジュールは白紙なのだろう。
とはいえ、官邸側の公式見解の削除を河野が一方的に求めれば、どちらが正確な情報なのか、国民は混乱する。しかも、坂井も自身の発言について「撤回はしない」と譲らず、官邸幹部と担当閣僚がワクチン供給でさや当てを演じる異例の展開になった。せめて、事前に情報共有して足並みをそろえることはできなかったのか。
「河野担当相は、自分が権限を持って情報を発信するとアピールしたかったのでしょうが、政府内の主導権争いは見苦しいだけで、国民にとってもコロナ収束に向けても、何のメリットもない。このコロナ禍で必要とされているのは、国民に対する丁寧な説明です。ワクチンには副作用のリスクもあり、接種に不安を感じている人も多い。有無を言わさずゴリゴリ推し進めればいいものではなく、科学的根拠をもとに、国民が安心してワクチン接種を受けられるような説明ができる人が担当相にはふさわしいでしょう。異常なまでのプライドで権限を誇示し、狭量かつ独善的な河野担当相はミスマッチのように感じます」(政治評論家・本澤二郎氏)
その場でウケることを言うポピュリスト
全国民へのワクチン接種は多省庁にわたる一大事業だ。ワクチンを注射する医師は厚労省、保存用の冷蔵庫は経産省、その物流は国交省、使用した針の処理などは環境省、学校関係は文科省、自治体とのやりとりは総務省、予算は財務省……。官房副長官との調整すらできない河野に、担当大臣が務まるのか。
22日の参院本会議では、国民民主党の榛葉幹事長から、「河野大臣は自他共に認める令和の壊し屋だ。大規模なワクチン接種に求められるのは周到な事前調整とコンセンサスづくり、つまり根回しで、防衛大臣当時のイージス・アショアの一件を見る限り、最も苦手な点とお見受けするが……」と心配される始末だった。
適性を問われた河野は「壊し屋ではなく、令和の(ワクチン)運び屋と言われるように頑張る」と言って笑いを誘ったが、こういうウケ狙いに彼の性質がよく表れている。
「運び屋」という言葉は、主に麻薬などの密輸で使われる表現だ。国民の不安を払拭するべき責務にある閣僚が、ふざけている場合なのか。まったく緊張感も危機感もない。
「深い考えもなく、ウケ狙いで人気を得ようとする軽薄さは、国民の命を預けるワクチン担当相に値しない。河野氏は常に自分が主役でいたいだけなのです。持論だったはずの脱原発を閣僚になった途端に封印するなど、定見があるわけでもない。その場その場でウケそうなことを言うだけのポピュリストであり、ただの目立ちたがり屋というほかない。しょせんは政治一家の3代目ボンボンで、安倍前首相よりは英語が得意という程度の世間知らずです。首相候補に持ち上げられて、調子に乗っているのでしょうが、病的な“オレ様”気質に見えます」(本澤二郎氏=前出)
国民との対話を遮断する道具として「言葉」を使う |
菅首相が河野に期待するのは「発信力」と「突破力」を買っているからだというが、それは時として、周囲に迷惑をまき散らすスタンドプレーでしかない。強権で従わせるには信頼感も必要だが、それもなければ、混乱を招くだけだ。
「運び屋」は、河野お得意の英語では「carrier」あるいは 「The Mule」と表現する。前者には伝染病の媒介体という意味もある。後者は日本語で言う「ラバ」にあたり、雄ロバと雌馬との雑種のことだが、スラングでは強情っぱりなどの意味がある。信念を貫き通す強情っぱりならまだいいが、河野の場合、異論を排除する独善に向かいがちだ。
ワクチン担当相に就任直後、メディアが「2月下旬をめどに医療従事者らに接種を開始し、一般の人への接種は早ければ5月ごろから開始するという案もある」と報じると、河野は自身のツイッターで「デタラメ」と断じた。
ワクチン接種の遅れを自分のせいにされたくないという保身からだろうが、報道機関は厚労省の発表をもとに報道していた。それを「デタラメ」と言い切るなら、それなりの根拠を示す必要があるのではないか。
自分にとって都合の悪い報道をフェイク扱いするのは、今に始まったことではない。防衛相だった昨年、イージス・アショアの配備計画を撤回というニュースが流れると、河野は「フェイクニュース」という強い言葉で攻撃。河野のツイッターには、“マスゴミ”をコキ下ろす賛同の声が多く寄せられたが、結局、河野自身がイージス・アショアの配備を撤回。フェイクは河野の方だったのである。
SNSを駆使した発信力に定評があるというが、批判的な意見は片っ端からブロックすることでも知られている。米国のトランプ前大統領の手法を真似ているのか。異論を排除し、勇ましいことを言って支持者からネット上で喝采を浴びることに快感を覚える。都合のいいストーリーに身を委ね、自分の世界に閉じこもって国民との対話を拒絶する姿勢は、菅と共通している。
上から抑え込み、公然と相手を威圧
通常国会がスタートして、本会議は予定時間より早く終わってしまう。菅の答弁があまりに短いからだ。21日の参院本会議では、立憲民主党の水岡俊一議員の代表質問への答弁が30分間予定されていたが、わずか9分半で終わってしまった。質問と同程度の時間を使って答えることが通例なのに、自民党の武見敬三議員が約30分の提灯持ち質問をしても、答弁は11分強。この答弁姿勢には、さすがに批判が出て、自民党議員で参院議院運営委員会の水落敏栄委員長が「丁寧な答弁」を官邸に申し入れる異例の事態になった。
菅は官房長官時代、数々の疑惑に対して「問題ない」「指摘は当たらない」の短い言葉で質問をシャットアウトしてきた。河野も同様に、外相時代、記者から受けた日ロ関係の質問をすべて「次の質問どうぞ」で押し通し、何ひとつ答えなかったことがある。原稿棒読み以前の話で、国民に説明する気がないのである。本来は「言葉」を使って国民の信頼を勝ち得るべき政治家が、国民との対話を遮断する道具として「言葉」を使う。上から抑え込み、公然と相手を威圧し、敵とみなせば徹底的に潰していく。これは由々しき問題だ。
「首相も河野担当相も、権力におごり、自分が正しいという独善で異論を排除するところがそっくりです。うまくいかないと、メディアなどに責任転嫁する姑息さも共通している。言い訳だけは一人前で、決して自分の非を認めない。ワクチン接種で問題が起きても、逃げて他人のせいにするでしょう。こういう政治家が過大評価され、現首相だったりポスト菅に持ち上げられていることは、自民党の人材払底を象徴しています。とても、国民の命を預けるコロナ対策など任せられません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)
菅が「必ず事態を改善させる」と約束した緊急事態宣言の期限まで2週間。病的に自己愛が強い2人のタッグで事態はますます混迷しそうだ。独善コンビの危うさ、脆さが公然となりつつある。
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