現在の問題点 1.疑わしくない人まで対象に含めて検査人数が多くなると、偽陽性の人数が多くなってしまう(真陽性〈本当に陽性〉の人数よりも多い!)。 2.偽陽性の人数が多くなると、検査の信用度が下がってしまう。 検査を受けて陽性といわれても、その人が本当に陽性である確率が約7.8%だとすれば、はたして検査をする意味があるのか、分からなくなってしまいそうです。 (何故7.8%と言えるのか?) 感染率が人口の0.12%ということから、1400万人のうち感染している人数を計算できます。 14,000,000 × 0.0012 = 16,800人……@ 人口 × 感染率 = 感染者数 次に1400万人から@を引くと、感染していない人の数が計算できます。 14,000,000 – 16,800 = 13,983,200人……A 人口 – 感染者数 = 非感染者数 では、ここから@とAの人を分けて全員検査してみましょう。 @のうち、まず感度70%の検査で本当に陽性と判定される人数は、 16,800 × 0.7 = 11,760人……B
感染者数 × 感度 = 真陽性者数 本当は感染しているのに陰性(偽陰性)となってしまう人数は、 16,800 – 11,760 = 5,040人 感染者数 – 真陽性者数 = 偽陰性者数 となります。 一方Aのうち、特異度99%の検査で陰性と分かる人数は、 13,983,200 × 0.99 = 13,843,368人 非感染者数 × 特異度 = 真陰性者数 本当は感染していないのに陽性(偽陽性)となってしまう人は、 13,983,200 – 13,843,368 = 139,832人……C 非感染者数 – 真陰性者数 = 偽陽性者数 検査が終わった段階で、陽性と判定される人数はBとCなので、その総数は、 11,760 + 139,832 = 151,592人 真陽性者数 + 偽陽性者数 = 陽性と判定された総人数 となります。陽性と判定された人のうち、本当に陽性の人の割合を求めればよいので、 (11,760/151,592) × 100 ≒ 7.8% ※小数点第二位を繰り上げ と計算できます。 そもそも、病気が疑われる人に行なうのが検査です。検査を受けたい人は誰でも受けられる……ではなく、検査を受ける必要がある人が全員受けられる、という体制が求められているといえるでしょう。
https://www.saiseikai.or.jp/feature/covid19/data_q02/? コロナウイルスの検査で聞く、『感度』や『特異度』ってなに? 「感度」とは、検査して“正しく陽性(感染している)と分かる割合”です。真陽性率ともいいます。例えば100人感染者がいるとして、検査で90人が陽性と分かるならば、感度は90%となります。 「特異度」とは、検査して“正しく陰性(感染していない)と分かる割合”です。真陰性率ともいいます 。例えば感染していない人が100人いるとして、検査で98人が陰性と分かるならば、特異度は98%となります。 なお、感染してから何日経過したかや、検体(検査する血液や体液)に含まれるウイルス量によって感度は変わりますが、新型コロナのPCR検査の感度は最高でも70%ほどと考えられています。特異度はおおよそ99%程度のようです。
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