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※2021年1月6日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2021年1月6日 日刊ゲンダイ2面
【デタラメ政治のケジメが先だ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) January 7, 2021
自分には罰はなしか 菅首相
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/vAzFy1olSe
※文字お越し
新型コロナウイルスの感染が爆発的に拡大している1都3県を対象とした緊急事態宣言の再発令がカウントダウンに突入した。5日は全国で4917人の新規感染が判明し、76人が死亡。いずれも過去最多で、およそ半数を1都3県が占めている。宣言再発令で日常生活はどれほど制約を受けるのか。午後8時までの時短営業を強いられる飲食店に十分な補償がなされるのか。職を失いかねない人々への支援はどうなのか。第3波をピークアウトさせるメドは立っているのか。不安は募る一方だ。
菅首相は5日の自民党役員会で「国民が政府・与党に一番望んでいることは安心と希望だ。最優先はコロナ対策、しっかり頑張っていきたい」と言い、宣言再発令を7日決定する方針を示したが、収束に向けた本気度は疑わしい。「限定的、集中的に行うことが効果的」という菅の方針に基づき、期間は1カ月程度で調整され、狙い撃ちにされているのは感染リスクが高いとされる飲食店だ。菅政権は国や自治体の対策の指針となる基本的対処方針を改定し、政令改正によって知事が休業や営業時間短縮を要請できる対象施設に飲食店を追加。要請に応じない店名を公表できるようにする。
専門家でつくる基本的対処方針等諮問委員会の意見を聴取、衆参両院の議院運営委員会に再発令を事前報告、政府対策本部を経て、7日にも発令される見通しだ。
フランスだったら暴動だぞ
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)が言う。
「東京都の小池知事もそうですが、菅首相も敵をつくって責任転嫁するのが政治手法。飲食店の感染リスクの高さをことさら強調し、感染爆発の発火点扱いしていますが、そんなエビデンスはありません。それは政府の新型コロナ対策分科会の報告からも明らかです。例えば、昨年12月23日に配布された資料によると、11月2日以降に発生したクラスター数は福祉施設が突出しているのに、飲食店を強調するグラフを用いてみたり、都内で6割に上る経路不明を飲食店に起因するとのこじつけもみられる。もうひとつ気になったのが、『首都圏からの感染の染み出し』と題されたマップ。東京を中心に感染が広がっている経過を記したものですが、日常的に移動する距離ではない。ということは、菅首相が旗を振る『Go To トラベル』が要因だと考えるのが自然です。デタラメ政策のツケを飲食店に押し付けるのは、あまりにも乱暴です」
憲法29条を根拠に反対しない野党は用なし
飲食店の受難はこれにとどまらない。政府や自治体の要請に従わなかった場合、さらに罰則を科せられる可能性が出てきた。菅政権は、宣言再発令と並行し、新型コロナ対応の特別措置法の改正を推し進めようとしている。昨年の臨時国会に野党が提出した改正案は審議すらしなかったのに、菅は年頭会見で「給付金と罰則をセットにして、より実効的な対策をとる」と言いだし、18日召集予定の通常国会にかけて2月上旬の早期成立を目指している。罰則は私権の制限に関わるため、政府の新型コロナ対策分科会でも賛否が割れているにもかかわらず、だ。
5日の政府・与野党連絡協議会で、自公与党は罰則の新設を主張。自民党寄りの日本維新の会は「補償を伴う命令に従わない場合は行政罰が必要」とし、国民民主党も「休業全額補償と罰則をセットで改正すべき」とおおむね賛成の立場で、立憲民主党は「強制手段には十分な補償が前提。基本的に罰則は盛り込むべきではない。絶対にあり得ないのは刑事罰だ」として行政罰の余地を残した。「罰則により従わせるのは社会的分断を生む」と明確に反対したのは共産党だけ。罰則を伴う特措法の改正に野党は賛成するのか。時短要請に応じない飲食店の反発は管の無策のせいではないか。そうした総括もなく、戦略もないまま、場当たりで弱者にシワ寄せ。元凶である菅への罰はナシなのか。どう考えても、デタラメ政治のケジメが先だ。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)は言う。
「欧州の非常事態宣言などは罰則を伴いますが、暮らしが保障されているので機能しているのです。問題の根幹は、手厚い補償もなく時短営業を求めるやり方にある。罰則を科したところで、ロクな補償をしなければ期待されているような効果は表れないでしょう。時短要請に協力しない飲食店が少なくないのは、食いぶちを失う瀬戸際に立たされているからです。悲しくても食べる、怒っても食べるのが人間。極端に走れば、処罰を食らっても商売を続ける人が出てきても不思議ではない。そうなれば、新型コロナの収束はおぼつきません。財産権について規定した憲法29条は〈私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる〉などと定めている。野党はこの条文を根拠に罰則に反対し、キチンとした補償を法整備しなければ、国民への裏切りです」
店は開くな、生活費は自分で工面しろ。政府がこんなメチャクチャを押し付ければ、コロナ禍でも政権批判デモが頻発するフランスだったら暴動ものだろう。
不満分子を一気に抑え込み
中国の習近平国家主席の国賓来日に未練タラタラで、東京五輪の開催に固執し、感染をズルズル拡大させて1回目の緊急事態宣言を発令したのは安倍前首相だった。菅が後継に就いてから3カ月余り。政権中枢の官房長官を歴代最長の7年8カ月も務め、コロナ禍に直面し続けているにもかかわらず利権最優先で、やることは後手後手と小出しの繰り返し。税金をバラまいてGo To トラベルやイート事業の旗を振り、第3波が勢いを増す中でも「静かなマスク会食」を勧め、実践していると胸を張っていた。舌の根も乾かぬうちに、飲食店を諸悪の根源のごとく血祭りにあげているのだから、これほどの支離滅裂はない。
私欲まみれの愚策の果てに、私権制限の強権政治は、やがてファシズムにつながっていく恐れがぬぐえない。そうでなくても、感染爆発におののく世論は、強権による抑え込みに傾きつつある。昨年末に実施されたマスコミ各社の世論調査では、およそ6割が緊急事態宣言の発令を求めていた。
「特措法改正によって罰則を設けようとする菅首相の本当の狙いは、不満分子の抑えつけではないのか。これまでの新型コロナ対応を見る限り、本気で取り組んでいるかは疑わしい。罰則があろうと、生活が保障されなければ飲食店は開かざるを得ない。そうなれば、公権力を行使して警察による取り締まり、自衛隊の治安出動も視野に入る。内閣支持率が急落し、党内からも不満が噴出し始めている。政権を守るため、究極の到達点に向かおうとしているのではないか。そう疑ってかからなければ、言動の説明がつきません」(金子勝氏=前出)
5日の分科会は1都3県について、「ステージ4(爆発的感染拡大)」相当の対策が必要な段階と指摘。その後、会見した尾身茂会長はこう言っていた。
「今の状況からステージ3相当にまで下げるのは週単位では難しく、1カ月以内では至難の業だと考えている。緊急事態宣言そのものによって感染が下火になる保証はない」
「宣言に基づいて人々に協力を要請するだけでは、もう行動変容を促すことは難しい。強い経済的支援を行うなど、国や自治体が汗をかくという姿勢を示し、市民にも協力をお願いしますというメッセージがないと人々は動かないと思う」
エビデンスを無視し、専門家の意見に耳を傾けず、やみくもに力を誇示して保身に走る。敵より怖いバカな大将をのさばらせたら、この国の命取りになる。
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