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PCR2900円なら1億人でも2900億円
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2020年12月 6日 植草一秀の『知られざる真実』
政府が取り組むべきことは、 検査の低料金での一般開放、 陽性者の行動抑止、 正確なコロナリスクの周知、 そして すべての国民の生活保障 重篤化リスクの高い人の保護 だと記述した。 感染症対策の基本は「検査と隔離」である。 コロナ感染症では、無症状の感染者が多数存在していることが指摘されている。 したがって、症状があって感染が判明した人に限って検査を進めても意味がない。 無症状の感染者が感染を広げている。 GoToトラブルキャンペーンが感染拡大の原因になっていることは明白だ。 65歳以上の人、基礎疾患のある人のGoToトラブルキャンペーン利用自粛を呼びかけることに意味はない。 GoToトラブルキャンペーンの利用自粛は、 利用者の感染を防ぐためのものではなく、 利用者が感染を拡大させることを防ぐためのもの、だ。 もとより、感染した場合に重篤化しやすい人は旅行などを自粛している。 何よりも重要なのは、高齢者、基礎疾患を持つ人、医療従事者、介護従事者への感染を防ぐこと。 感染が拡大している地域からGoToトラブルキャンペーンで多数の人が押し寄せてくることを、上記の人々は怖がっている。 迷惑千万だと感じている。 65歳以上の人、基礎疾患のある人のGoToトラブルキャンペーン利用自粛が呼びかけられても何の意味もない。 11月の3連休の人出が拡大した。 その影響は3週間後の12月中旬に表面化することになる。 菅内閣がGoToトラブルキャンペーンで感染を日本全国に拡大させていることは愚の骨頂だ。 若年層の健常者がコロナ感染症で重篤化するリスクは限定的だ。 本年6月以降の実績で、感染が確認された人のなかで重症化した比率は 50歳代以下で0.3% 60歳代以上で8.5% 感染が確認された人のなかで死亡した比率は 50歳代以下で0.06% 60歳代以上で5.7% である。 コロナ感染症に対する治療方法もかなり確立されてきた。 コロナに対して過剰な恐怖感を煽ることは実態に照らして適正でない。 しかし、基礎疾患を持つ人、高齢者にとってコロナ感染症は極めて強い警戒を要するものである。 したがって、政府はコロナ感染拡大を推進するべきでない。 この意味で、感染が収束しない段階でのGoToトラブルキャンペーン展開は間違っている。 まずは、感染収束に向けての対応を優先させるべきだ。 東京の新橋駅近くに行列ができていた。 何を待つ行列かを見ると、民間PCR検査に並ぶ行列だった。 3分間の唾液によるPCR検査が2900円で提供されていた。 報道でも紹介されている。 https://www.tokyo-np.co.jp/article/72592 検査キット開発が進展し、この料金で検査が可能なのだ。 この価格で検査が可能なのだ。 この価格であれば1億人に検査を実施しても2900億円だ。 GoToトラブルキャンペーンに1.7兆円もの国費を投入する前に、検査拡充を実施するべきだ。 1回4万円の検査はどこかに莫大な利潤を生んでいるはずだ。 行政検査の国費投入の単価はいくらになっているのか。 コロナ対策は実は利権の巣窟だ。 コロナを第2類相当指定感染症に区分し続けている最大の理由も「利権」にあることを見落とせない。 |
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