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※2020年11月17日 日刊ゲンダイ1面トップ 紙面クリック拡大
※2020年11月17日 日刊ゲンダイ2面
【NHKの五輪スポンサー企業アンケートも衝撃】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 18, 2020
今や、みんなの迷惑「東京五輪」
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/AIVzQkfwPa
※文字お越し
「人類がコロナウイルスに打ち勝った証しとして、また東日本大震災から復興しつつある姿を世界に発信する大会として開催を実現する決意だ」――もう聞き飽きた。菅首相が前任者から引き継いだ仰々しいフレーズを口にすれば、国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長はこう応じる。
「コロナ後の世界で人類の連帯と結束力を表すシンボルにするつもりだ」
延期された東京五輪の本番まで8カ月余り。前のめり過ぎるセレモニーにスポンサー企業はほぞをかむ思いだろう。今春の延期決定以降はじめて来日したバッハ会長は16日、菅のほか、小池都知事と面会。大会組織委員会会長の森喜朗元首相と会見に臨むなど大忙し。準備状況を話し合う会議は18日まで続く。
あくまで観客の参加を想定し、新型コロナ対策など安全・安心な大会の実現に向け、緊密に連携していくというが、こんな会議ならリモートでも開催できたはずだ。
IOC本部のある欧州は現在、強烈なコロナ第2波にのみ込まれ、多い時には1日あたり20万人超が新たに感染。日本だって連日、新規感染者数は最多を更新している。コロナ禍の最中、わざわざ「バッハ会長様ご一行」は事前に自主隔離し、チャーター機を使って10時間以上もフライト。口元を医療用の高機能マスクで覆うなど身の危険を意識しながら、日本に何しに来たのか。
数千億円に化けかねない安倍前首相の名誉
関西大名誉教授の宮本勝浩氏(経済学)の試算によると、五輪中止の経済的損失は約4兆5151億円。仮に簡素化された場合に失われる経済効果は約1兆3898億円にとどまるという。
スポーツの祭典を金儲けや国威発揚の道具としか考えない面々にすれば、どんな形でも開催できれば万々歳だろうが、世論は盛り上がっていない。
それもそのはず。延期の理由となったウイルスの猛威は収まるどころか、再拡大。五輪開催について、先週末に実施したANNの世論調査だと、「来年7月に開くことで良い」は33%。「さらに延期した方が良い」(28%)と「中止した方が良い」(31%)を足すと、約6割は来年開催を諦めている。
「恐らく日本側が世論喚起のために、バッハ会長の来日を熱望したのではないか」とは、五輪に詳しいスポーツジャーナリストの谷口源太郎氏の見立てだ。こう続けた。
「五輪のスポンサー契約期限は来月末に切れるのに、再びコロナウイルスが蔓延。五輪中止の説得力が増しつつあり、契約の再延長を求める組織委の森会長が危機感を募らせているのは間違いありません。オンラインでなく、直接の来日もインパクト重視の結果でしょう。バッハ会長が安倍前首相に五輪運動の発展への寄与をたたえる『五輪オーダー』(功労章)を授与したのも日本側のリクエストではないか。日本人3例目の最高位『金章』を授かることで、五輪開催に前向きな話題を提供したい。そんな焦りが見て取れます」
五輪延期に伴う追加費用は数千億円とされるが、いまだ全体像はハッキリしない。16日の会見でもバッハ会長は具体額の明言を避けた。そのこと自体が異常なのに、五輪開催に抑えが利かない日本側の交渉相手はIOCにとって格好の餌食。会長来日は恫喝的な金の無心以外に何があるのか。安倍に与えられた破格の名誉は数千億円の負担に化けかねないのだ。
惨めな結果しか生まないコロナ禍の強行開催 |
コロナ第3波が吹き荒れる中、五輪を強行したがる日本人は菅や安倍、小池、森以外はホンの一握り。スポンサー企業ですら悲鳴を上げている。NHKが14日に報じたアンケート調査の結果は衝撃的だった。回答した国内スポンサー54社に、期待していたメリットが得られそうかと聞くと、65%が「分からない」。「得られない」と答えた企業も9%あった。契約を延長するかどうか聞いても「決めていない」が61%に上った。
前のめりの政府を逆なでしかねない結果に、森は会見で「NHKらしくない」とクサしたが、企業側が追加負担に二の足を踏む現状が浮かび上がる。協賛金の相場は1社10億〜150億円。スポンサーになれば、五輪マークを使った広告・宣伝活動を許されるが、延期でプロモーションの機会は激減した。加えてコロナの影響で企業の業績は軒並み悪化。ましてや感染拡大を懸念する世論を考えれば、購買層が広い大企業ほど契約延長を逡巡するに違いない。
「五輪への投資メリットが確約されない以上、契約延長すればスポンサー企業は『経営者の怠慢だ』と株主代表訴訟のリスクを背負うことにもなる。しかし、16日の会見でも森会長とバッハ会長から共感を得られる説明はゼロでした。追加費用の額も開催の可否も不透明なうちは企業側も納得できないでしょう。タイムリミットが迫る中、ためらうだけです」(経済評論家・斎藤満氏)
厳しい懐事情は五輪のたびにバカ騒ぎに興じる民放各局も同じだ。コロナの影響で柱のCM収入が激減。今期決算はリーマン・ショック時を超える下げ幅を記録しそうで、ある民放関係者は「放映権料と制作費を合わせると五輪の中継コストは50億円近い。とてもペイできない」と嘆く。
スポンサーもテレビ局も「ぜひ中止を」が本音だ。五輪を“金のなる木”とみなし、ひと稼ぎを企んだ強欲企業はいいツラの皮だが、そのツケが国民に回ってきそうだから、たまらない。
もはや焦燥感から正気を失っている
仮に組織委が見込み通りにスポンサー収入を得られず、五輪開催で赤字に陥った場合、「開催都市契約」に基づいて、まず東京都が補填する。
「知事選前の小池都政によるコロナ対策の大判振る舞いで、都の貯金にあたる『財政調整基金』はほぼ枯渇。新型コロナの影響で大幅な税収減も確実視され、とても赤字を補填する余裕はない。結局、政府が補填せざるを得ず、五輪強行のツケは国民の税金でまかなうことになりかねません」(斎藤満氏=前出)
安倍や菅、小池や森の政治パフォーマンスと五輪私物化に付き合わされる国民は踏んだり蹴ったり。さほど開催を望んでいないのに、財政は税金にツケ回し。今や東京五輪はみんなの害悪だ。
そんな人の迷惑顧みず、やってきました“電線”ならぬ“五輪音頭派”はバッハ会長の来日直前にプロ野球の観客制限を緩和する「人体実験」を強行。コロナ禍初の体操の国際大会では、完全に防護服に身を包んで日本に入国した中国選手団が話題となった。
そんな見せかけの“実績”をバッハ会長にアピールした森は、16日の会見で「安全こそ最優先」と言いながら、「クルマ社会」を引き合いに、こう言ってのけた。
「(交通事故で)毎年1万人くらい死んでいた。はねたり殺したり凶器になっていたけども、自動車の生産を止めなさいという国民はいなかった」「長い暗いトンネルの先に『五輪はやるんだ』という明るい出口が見えてきて、皆の気持ちが高揚している」
五輪開催のためなら、森は交通事故死者並みの犠牲を払っても構わないと考えているのか。事故で大事な方を失った人の前でも同じ根性論を言えるのか。
もはや五輪開催の焦燥感から正気を失ったとしか思えない。
「森会長がいくら詭弁を弄しても、五輪開催の可否の主導権はIOCが握っています。バッハ会長が『選手へのコロナワクチン確保』という“保険”をかけている限り、今後も手のひらの上で踊らされるだけです」(谷口源太郎氏=前出)
いよいよ鮮明になってきた呪われた五輪に国民は“しらけ鳥”。「みじめ、みじめ」となる前に中止の判断は早いに越したことはない。
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