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※2020年11月16日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※2020年11月16日 日刊ゲンダイ2面
【この政権はコロナ対策で何をやったのか】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) November 17, 2020
拡大の元凶、Go To
マトモな国民は使わない
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/5mpZuzRwow
※文字お越し
「今、取り組むべき最優先の課題は新型コロナウイルス対策です。欧米諸国のような爆発的な感染拡大は絶対阻止をし、国民の皆さんの命と健康を守り抜きます」
菅首相は9月16日の就任会見でこう力説していたはずだ。あれから2カ月、一体、何をやったのだろうか。どんな対策を打ったのだろうか。結局、「Go To キャンペーン」をやみくもに推進しただけじゃないのか。
官房長官時代からの肝いり政策を自画自賛し、総事業費1兆6794億円もの税金をバラまいて「これぞ経済対策」と豪語しているのが我らが暗愚の首相なのである。
「Go To」は、旅行サイトや高級ホテル、グルメサイトなど一部だけが潤い、時間と余裕があってスマホを使いこなせる若年層ばかりが得をするという偏った事業。そこにカネも人も重点的に配置して、一方で、感染対策は国民の自己責任。菅は「いま一度、基本的な感染拡大防止対策に努めていただきたい」と上から目線だし、西村コロナ担当相に至っては、「キャンペーンを使って旅行するかどうかは国民の皆さんの判断だ」と丸投げだ。
立憲民主党の枝野代表が13日、「検査なき『Go To』が問題だった」と政府を批判したが、その通りで、Go Toを進めたいなら、例えば旅行前にPCR検査を受けることを義務付け、旅行代金の割引分の一部を検査費用の補助に充てるなど方法があったはずだ。それなのに、感染拡大など起こるはずもないとでも考えていたのか、ひたすらGo Toだけに邁進する視野狭窄。
その結果が連日、各地で過去最多を更新する感染急拡大なのである。北海道の新規感染者は15日まで4日連続の200人超、大阪は6日連続の200人超だ。東京は15日こそ255人だったが、14日まで4日連続300人超だった。入院患者向けの病床使用率も全国で悪化していて、厚労省の集計によれば、11日時点で実に39都道府県が1週間前より上昇していた。
私が正しいといったことが正しい
もはや第3波は、菅政権の人災と言っていい。なのに菅は反省することなく、逆にムキになる。Go To見直しについて「専門家も現時点ではそのような状況にはないという認識を示している」と完全否定したのだ。
専門家とは新型コロナウイルス感染症対策分科会メンバーを指すのだろう。正直言って、分科会は、ほぼ存在感ゼロ。
Go Toは利己心に訴えるいやらしい言葉 |
9日の「緊急提言」はさすがに出さざるを得ないと判断したのだろうが、いまや政府の方針に“お墨付き”を与える下請け機関に成り下がっている。首相にGo Toを見直す気が全くないのだから、分科会がそれ以上踏み込むことはない。
<私は何も間違えない。全ての決定権は私にあり、私の言うことは絶対である。おまえに拒否する権利はない。私が正しいと言ったことが正しいのだ>
話題のアニメ映画「鬼滅の刃」でこんなセリフを吐くボス鬼が菅にそっくりだと永田町でも話題だが、ことは重症化すれば死に至るコロナ感染症である。
菅の頑迷な人格がこの国にとって命とりになりかねない。
コラムニストの小田嶋隆氏が言う。
「菅首相は、Go Toを続けても問題ないと言うのなら、なぜ問題ないのか、どういう対策を打つのかの説明が必要だと思います。『専門家がそのような状況にないと言っている』と言いますが、あれは『Go Toに賛成する専門家しか必要ない』という圧力に聞こえる。異論を唱える官僚を飛ばす人ですからね。菅首相は、『お言葉ですが』と諫言する人を遠ざけてしまった。だから感染拡大でも踏みとどまれない。周囲をイエスマンで固めた結果、こういう恐ろしいことが起こる。聞く耳を持たないと権力は盲目になる」
共同通信が14、15日に実施した世論調査が興味深い。コロナの感染拡大に「不安を感じている」は「ある程度」を含めて84%。「Go To トラベル」の延長には「反対」が50%。感染防止と経済活動で、どちらを優先すべきかは「感染防止」が68・4%だった。これが国民の声なのである。
菅政権が「Go To トラベル」の旗振りを続ける以上、コロナ感染はさらなる悪化が必至だ。大幅割引に浮かれた一部の国民は、年末年始の予約に殺到。ネットサイトは高級ホテルからどんどん埋まっている。少し検索しただけで「満室」「空室待ち」の表示が次々出てくる。年末年始は通常より料金が割高になるので例年なら旅行を避ける人も、「今年はGo Toの割引があるから行ってみよう」という感じなのだろう。
もっとも利用者だって本音では、自分たちの物見遊山に税金を使うことへの疑問を感じているのではないか。
「Go To イート」に至っては、ディナーなら1000円分もらえるポイントを使う「無限ループ」で、タダ飯を食い続けることが“推奨”されている。詐欺的な税金の使い方だ。
「Go Toは、ネットを使う仕組みなど、より若い世代に向いているキャンペーンです。感染しても無症状が多い若者が、北海道など遠方に旅行してウイルスをばらまいている状態で、若い人は重症化しにくいため、コロナ感染を恐れることなくどんどん旅行に出かける。一方、高齢者は感染が怖くてGo Toを利用しないうえ、ばらまかれたウイルスに感染するかもしれない二重の恐怖がある。非常に利己的で不公平な政策なのです。トラベルにしてもイートにしても、不心得者や得したいという人の下心をくすぐって、お金を使わせようといういやらしい事業で、感染拡大や他人を感染させる恐れを気にして我慢している人が損をする。利己心に訴える事業を国がつくって背中を押すというのはいかがなものかと思います」(小田嶋隆氏=前出)
硬直しているうえに無責任
税金を使うのにこれほど歪んだ政策はないのだが、一方で、中小・零細事業者など本当に支援が必要なところにはカネが回っていない。それどころか、菅はブレーンらから勧められるがままに、中小企業再編や地銀再編に手を付け、コロナ禍に乗じて弱い企業や銀行を淘汰しようとしているのだからたちが悪い。
東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏が「年末に向け、息切れ倒産続出の可能性」を懸念していた。Go Toという刹那の狂騒の行く末は感染爆発と経済クラッシュという最悪事態の恐れ。しかもそのツケは増税となってGo Toを使わなかった国民も負担しなければならなくなる。どう考えてもおかしいのに、菅はそれに気づかないのか、気づいていても無視しているのか、Go Toを見直す気はゼロ。それどころか、菅が編成を指示した第3次補正予算案でGo To延長を目玉にして、来年のGWや夏休みまで引っ張るつもりだ。
「私が正しいと言ったことが正しい」と考えている菅は、「国民は喜んでいる。何か文句あるのか」という態度。その感覚は恐ろしい。
政治評論家の森田実氏が言う。
「政府が、感染拡大防止という一番重要なことに力を入れず、経済を回すことだけ一方向に推進した結果が現状です。Go Toは、いったん『引く』ことを考えなければいけないのに、菅政権は硬直しているうえに無責任。気温が下がったら確実に感染者は増えると予想されていた。この間、医療現場を強化したり、地方自治体の権限を強化するなどもっとやるべきことがあったはずです。『コロナ対策が最優先課題』という言葉は挨拶程度のもので、真剣に考えていないのでしょう」
とんでもない人物を首相にしてしまった。
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