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大阪都構想の住民投票(10月12日告示、11月1日投開票)に向けた住民説明会が始まった。本格的な論戦の出発点となるが、松井一郎・大阪市長らによる説明はメリットのアピール一色だった。法律に基づいた公式な説明会だが、それだけでは市民が十分な判断材料を得られない可能性がある。▼1面参照
「二重行政の解消と住民サービスの充実をめざす」。26日午前、大阪市北区の市中央公会堂で開いた説明会で、松井氏は都構想の必要性を繰り返し強調した。吉村洋文知事は「都構想をやればバラ色ということではないが、成長の可能性があるのは明らか。第一歩を踏み出すべきだ」と訴えた。
しかし、デメリットへの言及は、ほぼなかった。松井氏は、特別区設置に約240億円の初期費用が必要と説明したが「(経済成長に向けた)投資に見合う」と主張。府や市の議会で都構想案を議論するなかで浮上した「コロナ禍の税収減が見込まれるのに財政収支は成り立つのか」「住民サービスは向上するのか」といった争点について、丁寧な説明はなかった。
2015年の住民投票の際には、各党の賛成・反対意見をまとめたチラシも配ったが、今回配った市作成のパンフレットは、大阪維新の会の主張に沿った内容で、様々な主張を比較検討できるものではなかった。
しかも、松井、吉村両氏の発言が約1時間と予定より長引き、45分程度予定した市民との質疑応答は短くなった。午前は20分、午後は30分だった。都構想に賛同する市民にとっては、たっぷりと話を聞ける場となったが、疑問を持つ市民には不十分だったようだ。
それでも松井氏は説明会後、記者団に「時間は決められている。丁寧に答えた」と強調。説明会が維新の主張に偏っていたのではないかと問われると「賛成集会のように見えるだろうが、都構想推進を(市長選の)公約に掲げ市民の負託を受けている」と述べた。
説明会には市民の税金を使っており、都構想に反対する自民党府連の左藤章・政調会長は記者団に指摘した。「行政として、あまりに偏った話でないか」
■「丁寧に説明」「数字が古い」 市民
住民説明会は、オンラインで結ばれた市内12カ所の視聴会場にも中継された。説明を聞いた各地の住民たちはどう受け止めたのか。
北区の会社員女性(43)は「丁寧に説明していて分かりやすかった」。市内で育ち、競争するようにハコモノを作っていた府と市の仲の悪さを肌で感じていたという。「二重行政を解消するための制度が都構想だと納得できた。都構想にかかる費用は投資だという市長の主張に賛成だ」と話した。
0歳と6歳の子を育てる旭区の保育士の30代女性は、保育施設で働く親の子どもが優先的に保育園などを利用できる市の独自制度が存続するかが気になった。説明会の後、「特別区になっても維持されるようで安心した」と語った。
生野区の自営業の男性(38)は、維新市政での子どもへの医療費助成拡充などで恩恵を感じているという。「世間が変わっているなら、制度も変えないといけない」
一方、大阪市がパンフレットで都構想の意義・効果として掲げる「大阪のさらなる成長を実現」には疑問の声も。仕事を休んで説明会に参加したという旭区の50代のパート女性は「大阪の成長とは何なのか、納得できなかった」。大阪市に50年以上暮らして愛着もある。5年前の前回に続いて今回も反対の立場だ。
城東区の無職女性(70)は「説明が長すぎるし、話し終わって拍手が起きたのに驚いた。デメリットをきちんと言わないので不信感が募った」。
新型コロナ禍で住民投票を行うことへの不満も聞かれた。北区の会社員男性(43)は都構想の経済効果は「根拠の数字が去年までで古い。新型コロナ禍でこれまでと全く違う状況になるのに、いいのか。そうした疑問を解消するのにももっと時間が必要で、住民投票をやるのは早すぎる」と話した。
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