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※2020年8月3日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
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※文字起こし
いやはや、こんな大茶番劇を連日、見せられる国民はたまったもんじゃない。
2日、菅官房長官が立候補を正式に表明し、「8日告示、14日投開票」の日程で行われることが決まった自民党総裁選。自民党は党内7派閥のうち、総裁選に立候補している石破元幹事長、岸田政調会長の両派を除く全5派閥が菅支援を表明。菅は無派閥議員グループを含めて党所属国会議員(衆参両院議長を除く394人)の約7割を固め、党員・党友の投票を省く「簡易型」で行われる総裁選は圧勝が確実となったのだが、果たしてこれでいいのかといえば答えは「ふざけるな!」だろう。
今回の総裁選は単なる一政党の党首を決めるのとはワケが違うのだ。政権与党のトップはこの国の首相に直結している。だからこそ国民の関心が高いのであり、自民党員以外に投票権はないとしても、少しでも民意を反映させるには党員・党友の投票を含めるのは言うまでもない。それなのに候補者の政策もロクに聞かず、各派閥が勢力伸長だけを考えて思惑で先走り、菅が立候補表明すらしていない段階から「我先に」とばかり支持を訴えているのだ。選挙とは名ばかりで、誰がどう見ても「打算」と「私利私欲」にまみれた数合わせの政争ゲーム。小学校の学級委員だって、こんなバカな選び方はしないだろう。
ポスト欲しさに権力に追従するだけの政治家
「国難にあって政治の空白は許されない」
菅は2日の立候補会見でこう切り出し、さらに「安倍首相が全身全霊を傾けてきた取り組みを継承し、前に進めるため、持てる力を全て尽くす」と強調。
新型コロナウイルス対応などに向けて継続性が必要とオタメゴカシを言っていたが、これはペテンそのものだ。
各派閥も菅を支持する理由として「政治の継続性」を挙げているが、共同通信が安倍内閣退陣発表前に行った世論調査では、内閣の支持率は36・0%で、不支持率は49・1%。新型コロナ対策については「評価しない」が実に58・4%に達していた。つまり、国民が「評価に値しない」と三くだり半を突き付けていた安倍政治の「継承」なんてとんでもない話だし、そうであれば今の政治状況と何も変わらないだろう。
しかも、その安倍政権を約7年8カ月にわたって中心閣僚として支えてきたのが他ならぬ菅なのだ。「安倍暗黒政治」を進めてきた共同正犯がシレッとした表情で「安倍首相の取り組みを継承」なんてどの面下げて言っているのか。
「令和おじさん」と持ち上げられて舞い上がり、自分の器を見失ってトチ狂ったのだろうが、これぞバカも休み休み言え、というものだ。
立候補会見に出席したジャーナリストの横田一氏がこう言う。
「菅さんの会見で感じたことは、自分が総理総裁になって何がしたいのかという大局的な見地がないことです。危機管理能力にたけているというのであれば、今のコロナ禍をどう乗り切るつもりなのか。今までのコロナ対策を大胆に見直すような話があってもいいのに何の発言もない。要するに権力に追従し、ポストにしがみつくことだけを考えてきた政治家なのでしょう」
私物化だらけの「アベ政治」に国民はもう、うんざりだ |
菅は「継承」なんて言葉でゴマカしているが、それは今の暗黒政治を続けるという意味と同じだ。
お友達を厚遇し、規制緩和という名の下に御用学者や知人を集めた諮問機関を設置し、恣意的な結論を答申させて利権をむさぼる仕組みをつくる。少数政党の声には一切耳を傾けず、歴史を冒涜し、国会審議を軽視して閣議決定を乱発。各省庁の幹部人事を握り、自分たちの政策に都合のいい統計資料を作らせ、そのために嘘の答弁をさせ、悪事がバレそうになったら公文書は改ざん、破棄する。あらためて、そんな「アベ政治」を「継承」なんて冗談じゃない。
2日の会見で、記者から「モリカケ・桜疑惑」の検証について問われた菅は「結論が出ている」などと答えるだけで取り付く島もなかった。この調子だと、昨夏の参院選を巡る公選法違反(買収)事件で起訴、公判中の河井前法相、参院議員の案里両被告の疑惑も封じ込めるつもりだろう。地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画の代替案として安倍首相が突然、ぶち上げた憲法違反の「敵基地攻撃能力の保有」についても、「与党と協議して進めたい」と言い切り、沖縄の基地問題についても切り捨ての姿勢は変わらず。アベノミクスについても「引き継いで前に進めたい」とか言っていたから、今と同じで株価だけが上がり、大企業は優遇される一方、庶民の暮らしは消費増税と新型コロナでますます苦しくなるわけだ。
早々にご祝儀ムードに浮かれるテレビ
「カジノに横浜を売り渡すのか」「フリーランスに質問させろ」「出来レースではないか」
会見の終盤、記者からこんな声が出ていたが、総裁選の出馬会見で怒声が飛び交うなんて前代未聞だが、それも無理はないだろう。「官邸の守護神」などと持ち上げられてきた菅が官房長官としてやってきたことといえば、メディアを選別し、批判的な記者の質問ははぐらかすという姿勢を取り続けてきたからだ。
2014年7月にNHKのクローズアップ現代に出演した際には、当時の国谷裕子キャスターが集団的自衛権の行使容認について「憲法の解釈を変えていいのか」と迫ったことに激怒。これがきっかけで国谷キャスターは番組を降板せざるを得なくなったと報じられた。
2日の会見でも官邸会見で「天敵」とされる東京新聞の女性記者が質問している間、ずっと苦虫を噛み潰したような顔をしていたが、これが首相候補の取る態度なのか。まるでガキと一緒ではないか。このままアベ政治を継承させたら、国民生活は地獄にまっしぐらだろう。
それなのにテレビは菅に弱みを握られているのか、大きく時間を割いて「秋田出身の苦労人」などと解説しながら菅の映像を流しているからワケが分からない。繰り返すが、今回の総裁選はこの国の首相に直結するのだ。どういう国家像を目指し、新型コロナ対策はもちろん、大きく落ち込んだ経済をどう立て直し、日米、北方領土、拉致などの外交問題にどう取り組むのかだ。その部分に切り込まず、ご祝儀ムードで浮かれていてどうするのか。
政治評論家の小林吉弥氏がこう言う。
「内政、外交……と課題山積のこの国をどうしたいのか、するのか。総理総裁を目指す会見として極めて物足りないと感じました。総裁選では圧勝するでしょうが、支持基盤の乏しい菅氏はいったん崩れ始めるとガタガタになる可能性があります。この先、何が起きても不思議ではありません」
これ以上、私物化政治を続けさせたらダメだ。
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