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安倍首相再び慶應病院入りの裏で官邸と自民党が先週よりもさらに露骨な「健康不安」煽動! 前日から「明日、受診」の情報をリーク
https://lite-ra.com/2020/08/post-5597.html
2020.08.24 安倍首相が再び慶應病院入りで官邸が先週よりさらに露骨な「健康不安」煽動 リテラ
首相官邸HPより
本日24日、連続在任期間が佐藤栄作を抜いて歴代最長となった安倍首相が、先週につづいてまたも慶應義塾大学病院を受診した。
病院を再び受診するという情報は昨夜から報じられ、「明日は病状について会見を開いてそのまま辞任か」「麻生太郎副総理が首相代行と発表するのでは」「8月解散で次期総理に菅義偉官房長官を立てる」などと情報が錯綜。無論、朝から慶應大病院の前には大勢のマスコミが大挙し押し寄せ、その行方について固唾を呑んで見守っていた。
ところが、約3時間半病院を受診し、その後に官邸入りした安倍首相は「きょうは先週の検査の結果を詳しく伺い、そして追加的な検査をおこなった」と言うと、「体調管理に万全を期してこれからも……これからまた仕事を頑張りたい」「きょうは再検査をおこなったところで、また、そうしたことについてはお話しさせていただきたい」と発言するにとどまった。
「すわ退陣か」と大騒ぎした先週と同じように、またも曖昧なままになった安倍首相の検査と進退問題。だが、マスコミは「健康不安」説で大騒ぎするだけで、じつは肝心なことをまったく指摘していない。それは、この間の安倍首相の健康問題に関する動きが、あまりにも不自然すぎるということだ。
そもそも、検査の流れ自体が不自然だ。先週、安倍首相が慶應大病院を受診したのは「6月に受けた人間ドックの追加検査」で、さらにきょうは「検査結果の報告と追加検査」だと説明されている。
しかし、一般患者ならまだしも、一国の総理大臣の検査が結果が出るまで1週間というのは少し時間がかかりすぎではないか。しかも「再び追加検査が必要」という事態ならば、早急な検査や検査入院などの対応がとられてしかるべきだ。ところが、安倍首相の場合は、悠長に1週間待ったうえに、自ら病院に検査結果を聞きに行き、そこで追加検査をしたにもかかわらず、そのあとも入院措置をとらず、公務に復帰した。これだけみると、実際は「重篤な病気ではなかった」としか考えられない。
さらに、もうひとつ疑念に感じるのは、今回も情報がダダ漏れであったということだ。前回も前夜から慶應大病院を受診するという情報が流れていたが、今回も前日からマスコミに「明日、安倍首相が慶應大病院を受診する」という話が確定情報として流れその旨報じられた。
その結果、当日朝には前述したようにテレビでは車で病院入りする安倍首相の様子が流され、その後の官邸でのぶら下がり取材もワイドショーがこぞって生中継。とくに、きょうは前述したように連続在任期間が歴代最長となり、それでなくても注目を集める重要な一日だ。そんな日にわざわざ病院を受診すれば、「健康不安」説に拍車がかかることは官邸も百も承知だったはずだ。
先週の受診後も麻生副総理や萩生田光一文科相といった安倍首相に近い閣僚は揃いも揃って “休んだほうがいい”と大合唱、「健康不安」説を肯定するような発言を連発。さらに、19日には時事通信が〈自民党幹部は「病状は相当重いようだ」と指摘〉と報じたように、自民党と政権の幹部がこぞって重病説を流していたが、きょうの受診後も、そういった情報がどんどん流れている。たとえば、フジは「健康不安」説を煽るかのように〈安倍首相に近い自民党幹部が、「何があってもおかしくない。準備をしておくように」と周辺議員に指示を出した〉と報じていた。
■官邸が裏で健康不安を煽っているのだから、安倍首相は病状を途中経過でも説明すべきだ
本サイトでは繰り返し指摘しているが、普通、国のリーダーの体調問題は求心力低下を招く大きな要因になるため、古今東西、体調不良にかんする問題ははっきりと否定するものだし、官邸も自民党も徹底した情報統制を敷く。少なくとも検査結果に大きな問題があれば秘密裏にその結果を知らせ、追加検査が必要な状況なのであれば、メディアに知られないような形で検査をおこなうだろう。
ところが、安倍首相と周辺は先週もきょうも、むしろ積極的にマスコミに情報をリークして「健康不安」「重病の可能性」の情報が流れるような方向にもっていっているのだ。
正直に言って、安倍首相の体調がどういうものであるかはわからないが(検査の悠長さを考えると、たいしたことがないと考えるのが普通だが)、安倍首相も官邸も、さらには自民党も、あきらかに「健康不安」説を使って国民の同情を集めようとしているのは間違いないだろう。
現に、先週の受診と「健康不安」説扇動も明らかに功を奏した。テレビなどでは安倍応援団が「安倍首相はがんばりすぎ」「責任感が強い」「しっかり休んでほしい」と喧伝。ネット上でも同情の声が高まった。これに味を占めて、今度はさらに派手に病院入りパフォーマンスをぶちあげたということではないのか。
しかし、だとしたらその目的はなんなのか。やはり辞任のための地ならしか、休みを取ることを正当化するための世論づくりか。あるいは、安倍首相はまだまだ続投するつもりだが、健康不安情報を流してコロナ対応の失策をすべてチャラにしようとしているのか。
いずれにしても、これは総理大臣としてあまりにも無責任すぎる態度であると言わざるを得ない。このコロナ禍の最中に自身の「健康不安」説が流布しているのだから、安倍首相はきちんとその病状を国民に説明すべきなのだ。仮に検査の最終結果が出ていないとしても、ここまで情報をダダ漏れにさせたのだから、途中経過をきちんと報告すべきだろう。
安倍応援団は「首相であろうと病気の話は人権問題だ」「病気まで揶揄するのか」などと叫ぶだろうが、一国の総理大臣の健康状態はプライベートなことではなく、パブリックな問題であり、総理大臣が国民に病状について説明をおこなうのは当然の義務だ。たとえば、もし総理大臣が重病だったり余命がいくばくもないとしたら、それは意思決定に明らかに影響を与える、ひいては国家の行方を左右しかねない。もし説明もせず、邪推もされたくもないというのなら、即刻、総理大臣を退くべきなのだ。
だが、それでも安倍首相は国民と向かい合って説明しようとはしない。実際、本日も「体調管理に万全を期してこれからも……これからまた仕事を頑張りたい」と、「これからも」という言葉を修正して「これからまた」と憶測を呼ぶような言い換えをおこなう一方で、検査結果については何ひとつ明かさなかった。
あえて言う。安倍首相がいたずらに国民に不安を広げるだけで、体調について説明をおこなおうとしないのであれば、マスコミは政権・自民党幹部の「健康不安」説に乗っかるだけではなく、安倍首相の体調について踏み込んで取材し、国民にその事実をあきらかにするべきだ。
(編集部)
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