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横浜市カジノ誘致は憲法違反だ…92条は地方自治本旨を保障 ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/277023
2020/08/08 日刊ゲンダイ
憲法92条は地方自治の大原則として、「地方自治の本旨」を保障している。それは、一般に「団体自治」と「住民自治」の保障だと理解されている。つまり、その地方に特有な行政課題については(国の指図を受けずに)地方自治体が決め、その自治体内部では主権者・住民が決めること……が保障されている。間接民主制を原則とする国政(憲法前文1段)とは大きな違いである。
昨年8月に横浜市長がカジノ賭博の招致を唐突に決定・発表したことに反発して超党派の住民運動が立ち上がった。
まず、国策としてカジノの合法化が決定されたことに呼応して、いかにも地元選出の有力政治家の指示に従ったように市長が手を挙げたことが、「団体自治」の放棄に見えた。
さらに、「住民自治」の否定の方が露骨で深刻である。横浜に賭博施設を誘致して市財政を依存するということは、横浜を文化都市からマカオのような歓楽都市に変えるという歴史的に重大な決定である。そしてこれこそが「住民自治」の出番であったはずである。にもかかわらず、前回の市長選挙でも市議選挙でも、与党側は「カジノ問題は白紙だ」として争点にしなかった。
その上で選出された市長と与党会派は、唐突にカジノ招致を決定し、市民に一方的に説明はするが「変更はあり得ない」と公言してその準備の予算も付けてしまった。
横浜は全国で最大の政令指定都市で、文明開化の歴史のある港町で、自然が残る住みやすい文化都市である。それを、事前に市民に相談することを意図的に回避して、突然「マカオのような闇を抱えた町に変える」と言い渡されても市民が黙っていると考える政治家たちはあまりに傲慢で軽率であった。
だから、怒った市民団体が市長のリコールを求めて10月から署名活動を行う。さらに、別の団体が、この問題は「各自の賛否にかかわらず、市民が直接判断を下すべきものだ」として、住民投票条例の制定を求めて9月から署名活動を行う。
いずれも期間は2カ月間で、私たちの生活の中で実際に憲法を生かそうという主権者としての自覚と怒りが原点である。
小林節 慶応大名誉教授
1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)
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