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安倍よ、もう終わりだ…石破茂「本当の逆襲」がいよいよ始まった 安倍首相は「石破にだけは渡さない」
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74069
2020.07.15 鈴木 哲夫 政治ジャーナリスト 現代ビジネス
これまでとは雰囲気が違う
これは明確な「反撃の狼煙」、「次期総裁」への決意にほかならないのではないか——話を聞きながら私は驚いていた。
安倍政権が始まってからというもの長い間苦汁の日々を送ってきたこの男は、これまでも折に触れて政権批判や発言を続けてきた。しかし、この発言はこれまでとは質と重みが違う。
沖縄に深く踏み込んだからだ。
「これしかない、とにかく進めるということだけが解決策だとは思っていない」
石破茂自民党元幹事長は7月2日都内の講演で、沖縄・名護市辺野古への米軍飛行場の移設について、現在の政府方針に公然と疑義を唱えたのだった。ひと言ひと言を区切り、自分に言い聞かせるように聴衆に向けて語った。
〔PHOTO〕Gettyimages
辺野古は軟弱地盤の存在が明らかになり工期や工費の問題が浮上しているが、安倍晋三政権は「辺野古移設が唯一の解決策」と一切従来の方針を曲げることはなかった。
安倍首相にとって辺野古移設は、日米同盟や安全保障政策の象徴でもある。改憲や日米関係は、岸信介元首相が力を入れていた課題。祖父である岸元首相を尊敬してやまない安倍首相にとって、沖縄の基地問題はまさしく自身のアイデンティティに深く食い込む政策と言える。
そこへ石破氏は異論を放り込んだのだから、安倍首相の喉元に匕首(あいくち)を突きつけたようなものだ。講演では「(工期など)海洋工学の専門家ではないが、時間をかけて検証しないといけない」、また、米側に対して部隊の活動を支援する高速輸送船を日本側が提供すれば、辺野古に移設せずとも普天間返還が実現できるなどと話した。
安倍首相と真っ向からぶつかる
さらに驚くべきは、ついに安倍首相の追従型日米同盟への姿勢に対する批判にまで踏み込んだことである。
「地位協定は運用の改善はもはや限界だと思っている。これは変えてかえていかないと駄目だというのは私の信念に近いものだ。防衛庁長官のときに沖縄国際大学にヘリが落ちたときに、実感として持っている」
私が沖縄問題で石破氏を徹底取材したのは7年前だ。自民党が民主党から政権を取り戻し、第二次安倍政権下で石破氏は幹事長だった。このころ、沖縄へ何度も通い、沖縄県連幹部らと膝詰めで辺野古移設について語り合っていた。
元々石破氏は、日米同盟や安全保障を根本的に見直すべきだと思っていた。東アジアにおける米海兵隊の役割を再検討し、自衛隊による代替も含め、沖縄県外への米軍基地移設も総合的に長期的に考えるべきだという持論があった。つまり辺野古移設は「唯一の解決策」でもなんでもない。本音では安倍首相と真っ向からぶつかるのである。
〔PHOTO〕Gettyimages
ただ、政権政党の一員としての立場もある。その立場と持論の狭間で石破茂がこの7年間、整合性をどうつけるべきか悩んできたことは想像に難くない。
ところがついに今回それを明言した。日本の安全保障という根幹へ独自の「沖縄論」や「日米同盟論」を放り込んできたのだ。
繰り返しになるが、石破氏はこれまでも安倍政権に一石を投じる数々の発言をしてきたものの、安全保障に触れたことは重みが違う。明らかに次期総裁・総理を狙う「覚悟」そのものと言っていい。
いいところを見せられない岸田
これまでポスト安倍の最有力として永田町で名前が挙がってきたのは、岸田文雄自民党政調会長だった。安倍首相の意中の後継者とされ、「首相の退陣後も影響力を保つためには言うことを聞き入れる岸田氏が都合いい」(首相側近議員)からだ。
安倍首相は、昨年秋の人事で岸田氏を総裁登竜門の幹事長に就けようと画策したが、二階俊博幹事長の「憲法改正はやれなくなるぞ」とのブラフに屈してこれに失敗した経緯もある。新型コロナでも岸田氏は見せ場を作れていない。
岸田文雄氏〔PHOTO〕Gettyimages
そんな中、いま世論調査でポスト安倍の一番手に浮上しているのが石破氏だ。6月末に行われた共同通信の世論調査では、23.6%が石破氏を「次期首相にふさわしい人物」とした。
支持が急上昇している背景には、石破氏のこのところの活発な発言があることは間違いない。新型コロナについて、当初は有事の際の政権批判は慎重にした方がいいとの判断もあり目立った発言はなかったが、石破氏の側近が進言した。
「これまで石破氏が提言してきた防災省の新設は新型コロナなど感染症も入る。また今回は地方自治体が主役でこれもまた石破氏のライフワークが地方。むしろ積極的に発言すべきだ」
その後、石破氏は新型コロナをめぐる補正予算など発言を活発化させ、併せて検察庁人事問題や河井克行夫妻の選挙買収事件などでも正論を展開してきた。
そもそも石破氏の国民的人気は、これまでも安倍首相にスキャンダルなどが生じると相対的に高まってきていたが、永田町では「理屈っぽい」「一度自民党を飛び出した」「(酒席など)誘ってくれない」「面倒見が悪い」などととにかく自民党内の議員人気がなかった。
だがここへきて、これまで党内に淀んでいたそうした「見えない空気」にも急激な変化が表れつつある。様々な要素が石破氏にとって順風となり、じわじわとうねりを作り上げているのだ。
自民党で選挙地盤がまだ弱い2回生議員がこう話す。
「衆議院任期が来年の10月。いつ選挙があってもおかしくない。このまま安倍首相の手で解散したり、岸田さんに譲って解散したりしても、果たして新型コロナや検察人事、河井事件などでどんどん落ちている支持率で勝てるのか。選挙の顔に国民的人気の石破さんがワンポイントという考え方は十分あると思います」
若手も石破を推し始めた
また自民党の閣僚経験のあるベテランも、「石破氏を嫌いでも選挙を考えるなら石破氏もありと割り切れるのが自民党の強さ」と石破氏に多くの自民党議員が乗る可能性も示唆している。
若手議員の経済勉強会グループは「総裁候補は思い切って世代交代の時期に来ている。ただ一気には無理なら石破さんにつないでもらう。一度勉強会に石破さんを呼んで話を聞く。我々の政策に同意してくれれば総裁選で推してもいい」と話す。ちなみにこの勉強会に参加している二十数人は派閥横断だ。
この機に石破氏自身もこう私に話した。
「動くべきときに動く。会うべき人に会う」
それを実行に移した一つが二階幹事長との接触だ。 石破氏は6月8日二階氏を訪ね、9月の石破派パーティーでの講演を依頼。二階氏は快諾し、「石破さんは期待の星の一人だ」と持ち上げた。じつはこれには背景がある。
「マスコミに報じられている二人の会合は数回とされているが、実はメディア界の重鎮の仲介で石破氏もそれに積極的に応え何度も顔を合わせている。そこではポスト安倍を狙うには何が必要かなど二階氏の指南を受けている。そんな濃密な下地があるというのがポイント。だから9月の講演につながった」(石破派幹部)
二階氏は変幻自在。あらゆる人に会い、最後は最も現実的な落としどころを探す。岸田氏や一時は自分を切ろうとした安倍首相とも会食している。だが今回、選挙が近いことを考えると、「勝つためには顔。国民的人気なら石破氏。二階氏の頭の中にはポスト安倍の落としどころの有力な位置に石破氏がちゃんとあることが、最近の石破氏との近さを見ても明らか」(二階派議員)という。
二階俊博氏〔PHOTO〕Gettyimages
菅・二階、「二人のおっさん」の連携
また、ポスト安倍の政局のキーマンの一人が菅義偉官房長官だ。
「いま官邸内で菅官房長官と首相の信頼の厚い今井尚哉秘書官県補佐官の関係がうまく行っていない。二人の溝が深まったのは、令和元号会見で菅氏の存在が国民の間に浸透し始めたあたりから。
今井氏にとっては今後ポスト安倍政局に入っていく中で菅氏に主導権を握られたくないという警戒感がある。桜を見る会の処理や新型コロナの補正など今井氏は菅氏に一線を引いている。菅氏も違和感を持っている」(安倍首相に近いベテラン議員)
その安倍政権で疎外感を覚えている可能性が高い菅氏に連絡を入れているのが二階氏である。
「菅さんの官邸内での立場を心配して度々電話を入れ気遣っている。二階派には菅さんとそれを支える無派閥議員らと合流するプランを話す幹部もいる。ポスト安倍で二人が一緒になって主導権を握ることになるだろう」(菅氏を支える無派閥議員)
さらにこの二階・菅コンビには公明党とのパイプもある。菅氏は最大の支持団体・創価学会幹部との信頼関係を築き上げてきた。二階・菅・公明党というトライアングルが連携を強め、今後ポスト安倍などにおいて発言力を増していくことになる。そこで持ち上がっているのが石破氏…。
「石破氏は周囲に、菅氏とも時機を見て意見交換するつもりと話している。表での政策的な主張だけでなく水面下で二階・菅氏など支持を広げようと動いている」(前出石破派幹部)
「石破絶対阻止」の安倍首相
安倍首相は、石破氏の過去の離党歴や自らへの批判などもあり、「石破氏にだけは次を渡さない」(首相側近議員)ハラだという。自らの手によって解散・総選挙の時期などコントロールし、それに勝利することで石破氏の流れを阻止できる。また退陣するにしても総裁選で議員票の多数派工作などを弄してくるだろう。
これに対して石破氏はどうか。二階氏らと連携して解散封じや党内の議員票拡大へ会合などを重ねていくことだろう。一方で安倍政権批判の発信を続けて差別化をさらに強め、自身の最大の強みである「世論」を一層の追い風にして行くことは間違いない。
前出・石破派幹部は、石破氏が二階氏や菅氏と積極的に会う機会を作っている様子を見ながらこう話した。
「したたかな芸当は得意ではないが今回は覚悟を持っている。これまでの石破氏にはなかった雰囲気だ」
同じ自民党員がどれほど膿を出せるのか眉唾に感じます。現政権よりははるかにマシだとは思いますが💦
— sakeonigiri (@sakeonigiri4) July 14, 2020
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