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6月 21, 2020 日々雑感(My impressions daily)
<安倍晋三首相が、敵基地攻撃能力の保有も視野に安全保障戦略の見直しに取り組む考えを表明した。北朝鮮弾道ミサイルの脅威が増す中、陸上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の計画停止で生じた防衛政策の「空白」解消は急務との問題意識からだ。だが、敵基地攻撃能力の保有に対しては公明党の反対論が強く、具体化への道筋は見通せない。
「相手の能力がどんどん上がっていく中で、今までの議論に閉じこもっていていいのか。抑止力とは何か、突き詰めて考えないといけない」。首相は安保戦略見直しを打ち出した18日の記者会見で、こう強調した。
念頭にあるのは、国際社会の制止をよそに核やミサイルの開発に固執する北朝鮮だ。近年は潜水艦発射式や複雑な軌道を描く弾道ミサイルの開発を進めているとされ、従来の防衛体制では対処が難しくなっているとの指摘がある。
政府が政策判断として保有を否定してきた敵基地攻撃能力について、首相が検討に意欲を示したのは初めてではない。2013年5月の国会答弁では「今まさに日本を攻撃しようとしているミサイルに対して『米軍が攻撃してください』と頼む状況でいいのか」と問題提起。17年には自民党の提言に「しっかり受け止めたい」と応じた。
ただ、敵基地攻撃能力の保有検討を求める自民党の度重なる提言に対し、政府が具体的な行動を起こすことはなかった。連立を組む公明党内に反対論が強かったためだ。
18日の会見で、首相は「わが国の防衛に空白を生むことはあってはならない」と訴えた。首相側近は、想定外のイージス・アショア計画停止を受け、首相が「代替案もないまま空白を長引かせてはいけない」と判断したと解説する。
一方、前のめりとも取れる姿勢からは、計画停止を「奇貨」として、タブー視されてきた議論を進めようとする思惑をかぎ取る向きもある。しかし、新型コロナウイルスへの対応が批判され、重用してきた河井克行前法相夫妻の逮捕が追い打ちとなって政権基盤は弱体化。実現が見込めない新方針を打ち出す余力は乏しいのが実情だ。
実際、公明党幹部は首相発言を受け、「敵基地攻撃能力は持つべきでない。わが党の立場は変わらない」と言い切った。自民党国防族も「どさくさ紛れでやろうとしても公明はついてこないだろう」と突き放す>(以上「時事通信」より引用)
安倍氏が敵基地攻撃能力を持つべきだ、と叫ぶのは噴飯ものだ。尖閣諸島の領海に侵入し、日本漁船を追い回した中国公船すら拿捕できない日本の「国防力」で寝言を言ってはいけない。
北朝鮮漁船の大和堆での不法操業に対しても、放水で対抗するだけで他国のように銃器で攻撃していない。ロシアに対しても北方領土の不法占拠に対して貿易取引の封鎖すらしようとしない日本政府に何が出来るというのか。バカも休み休み言うものだ。
敵基地攻撃能力は既に日本は持っている。数々の人工衛星を打ち上げているではないか。軍事転用するまでもなく、ロケットは即ミサイルになる。人工衛星打ち上げロケットは大陸間弾道ミサイルそのものだ。
日本の工業技術があれば、いつでも巡航ミサイルを製造できる。核兵器だって数百発分のプルトニュウムを日本は備蓄している。いつでも核兵器を製造できる技術や機器を日本は保有している。
本気になればいつでも世界の軍事超大国に日本はなれる。しかし二度と国際紛争の解決に武力の行使をしないと憲法で定めた。それが世界スタンダードになることを日本は望んでいる。
敵の武力を恐怖するなら、まず敵の経済力を削ぐべきだ。経済の裏付けがなくなれば独裁政権は脆くも瓦解する。北朝鮮にしろ、中共政府の中国にしろ、経済力を削げば良いだけだ。安倍氏は対中経済関係を維持しつつ、敵基地攻撃のうれょくを持つべきだ、と主張するのは米国の軍産共同体と全く同じステンスだ。
つまり軍事的脅威が完全に消え去ってはならないが、軍事的優位を保ち続ける必要がある、という軍産共同体の事業戦略本位の国家防衛論だ。安倍氏はまるで米国の軍産共同体の番頭さんのようだ。
解釈改憲で憲法を蔑ろにして、憲法を改正する必要はなくなったのではないのか。立憲主義を踏み躙った政治家が大きな顔をしてはならない。安倍氏こそ戦後民主主義の破壊者でしかない。
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