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元検事総長が国民に「断固反対の声」を求めた意味と重み 日本外交と政治の正体
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/273475
2020/05/22 日刊ゲンダイ
検察庁法改正案に反対する意見書を法務省に提出 、記者会見する松尾邦弘元検事総長(右)と清水勇男元最高検検事(C)日刊ゲンダイ
多くの識者は検察官の定年を延長するための検察庁法改正案について「野党が反対しようと、与党の数の力で、先週のうちに衆議院の承認を得る」とみていた。だが、そうはならず、内閣委員会で採決もなかった。
何が起こったのか。理由は2つある。
1つは、「#検察庁法改正案に抗議します」という抗議ツイートが、数百万という極めて異例の数字になったこと。もう1つは、松尾邦弘元検事総長ら検察OBが、法務大臣あてに検察庁法改正案に反対する意見書を提出したことだ。この出来事には本当に驚いた。
日本にはさまざまな官庁がある。その中、法の厳格な執行を求める検察庁の人々は最も保守的な部類に属する。そのトップであった松尾元検事総長や、法務省官房長であった堀田力氏ら十数人が古巣の改正法案に反対したというのだから、驚き以外ない。おそらく戦後の日本の行政府の歴史の中で初めてではないか。
私は先週、このコラムで「今ならまだ道はある。検察官の方々! 今、安倍首相と戦わねば、組織は政権の番犬に過ぎなくなるだろう」と書いたが、まさか元検事総長が抗議の意見書を法務大臣に提出するとは想像だにしていなかった。
意見書の結論部分はこうある。
「黒川検事長の定年延長閣議決定、今回の検察庁法改正案提出と続く一連の動きは、検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする動きである」
そして、中でも次の記述が注目に値する部分だ。
「与党野党の境界を超えて多くの国会議員と法曹人、心ある国民すべてがこの検察庁法改正案に断固反対の声を上げてこれを阻止する行動に出ることを期待してやまない」
つまり、体制内だけでは解決が無理な可能性があり、「心ある国民すべて」が「改正案に断固反対の声を上げ」「阻止する行動に出ることを期待してやまない」としたのである。官僚が国会議員にお願いすることはある。しかし、国民に向かって、「断固反対の声を上げ」「阻止する行動に出ることを期待する」と求めたことがあっただろうか。
これまでも国民はさまざまな抗議デモを行ってきた。近年の抗議デモで、政府の動きを阻止できたことはない。ただ、それは最大でも10万人程度の規模だった。しかし、今回の抗議ツイートは累計で1000万近い。日本に新しい政治の流れが生まれるかもしれない。
孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。
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— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) May 21, 2020
元検事総長が国民に「断固反対の声」を求めた意味
— KK (@Trapelus) May 21, 2020
これまでも国民はさまざまな抗議デモを行ってきた。近年の抗議デモで政府の動きを阻止できたことはない。ただ、それは最大でも10万人程度の規模だった。しかし、今回の抗議ツイートは累計で1000万近い
日本外交と政治の正体 孫崎享(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/6XIuHvhGwK
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