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“やりすぎ”対応は逆効果 新型肺炎「防護服は不要」を検証
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268695
2020/02/06 日刊ゲンダイ
安倍首相は危機管理を利用しているのか(防護服を着用してクルーズ船に対応する関係者(右))/(C)共同通信社
このところ、マスクなしで出歩いている人はごくごく少数派だ。東京・渋谷のドラッグストアでは40枚入りマスク50箱を店頭に出したところ、わずか5分で完売したという。アマゾンでは何てことないマスク40枚が100万円超という法外な高値で売りに出されている。ちょっとマトモじゃない。
肺炎を引き起こす新型コロナウイルスが猛威を振るっている。震源地の中国当局の6日の発表によると、国内の死者は563人、感染者は2万8018人。2002〜03年に大流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)を上回るペースだ。日本では横浜港に入る予定だったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で国内初の集団感染が相次いで確認された。クルーズ船からは感染者が搬送されたが、作業に当たった関係者は防護服を着用。感染者に白い布をかぶせ、ブルーシートで周囲を覆う厳重な態勢だった。感染者が拡大の一途のコロナウイルスだが、普通のインフルエンザ対策で防げるのに、防護服に身を包み、何やらエボラ出血熱のような異様な対応に専門家も疑問を投げかけている。
日経新聞(5日付朝刊)で日本感染症学会理事長の舘田一博氏(東邦大教授)が冷静な対応を呼び掛け、こう話していた。
〈新型コロナウイルスの感染者数は日本でも増えているが、重症例はない。家族や医師、看護師らに感染が広がっていないのは大事な点だ。感染防止策を講じ健康なはずの医療従事者にうつり、死者が出た重症急性呼吸器症候群(SARS)と明らかに違う〉
日常生活での新型コロナウイルス対策は、季節性インフルエンザと同じと考えていいという。感染リスクが高い人混みは避け、マスクをつけるなど咳エチケットに気を付けて、よく手洗いをする。この時期になれば、誰しも心掛けていることだ。舘田氏はこうも話していた。
〈医療機関や、武漢からチャーター便で帰国した人々の受け入れ施設などで職員らが防護服に身を包んでいるが、その必要はない。部屋に缶詰めになっている人たちが不安にならないか、精神状態が心配だ〉
インフルより肺炎になりやすい風邪
舘田理事長に改めて話を聞いた。
「新型コロナウイルスはインフルエンザよりも病原性が強く、肺炎を引き起こしやすい特性がある。しかし、現状では日本国内で死亡例はありません。感染者の増加に伴って死亡に至るケースが発生するかもしれませんが、基礎疾患を抱える高齢者などに限られるのではないか。SARSやMERS(中東呼吸器症候群)のような死亡リスクが高い感染症ではありません。現時点では、インフルエンザよりも肺炎になりやすい風邪だという受け止めでいい。パニックになる必要はありません。医療関係者にしても、咳などによる飛沫感染を防ぐためにサージカルマスクや手袋、ガウンを着用すれば十分対処できます」
WHO(世界保健機関)は感染予防のためにはマスク着用よりも手洗い励行が重要だとし、感染者や症状が出ている人に対してはウイルスまき散らしを防ぐためにマスク着用を推奨している。
この国の大騒ぎは一体何なのか。テレビをつければ朝から晩まで新型肺炎の話題一色だ。
クルーズ船の近くを報道ヘリコプターが飛び交い、競い合うように生中継。防護服で完全防備した物々しい一団が画面に映し出されると、反射的に不安や恐怖が湧き上がってくる。
誰がこの危機を煽っているのか。危機を管理するはずの政府自身ではないのか。
クルーズ船の感染者を厳重管理(C)共同通信社
「日本人として」「新たな事態」強調する気味悪さ |
WHOの緊急事態宣言を受け、政府は新型肺炎を感染症法に基づく「指定感染症」とする政令を1日に前倒し施行。患者の強制入院や就業の制限などの対策を可能とすると同時に、入管難民法に基づき、14日以内に武漢を含む湖北省に滞在歴のある外国人や湖北省発行の中国旅券を所持する渡航者の入国拒否を実施。4日までに13人が入国を拒まれた。
国会審議でも新型肺炎が連日取り上げられている。
5日の衆院予算委員会では、外国人の入国拒否措置の対象地域を拡大する可能性を巡り、安倍首相は「必要であれば、国民の命と健康を守ることを最優先に、躊躇なく判断していきたい」とドヤ顔。危機管理に強いアベ、強力なリーダーシップを発揮するアベ、実行するアベを前面に押し出した。さらに、武漢から政府チャーター機で帰国した邦人を受け入れた「勝浦ホテル三日月」を絶賛。「たくさん当たったが、二の足を踏むところが多かった。日本人としてやらなければいけないということで、大きな判断をされた」と褒めそやした。
国内の感染者のうち、半数超は外国籍だ。ウイルスに国境はないし、世界的な問題となっている。そこにあえて「日本人として」を挟む薄気味悪さ。予算委散会後、15分間出席した新型コロナウイルス感染症対策本部でも安倍は、「大型客船内での集団感染という新たな事態の発生に直面しました」と強調していた。そろそろ、十八番の「国難」が口をついて出てくるんじゃないか。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)はこう言う。
「新型肺炎が広がって以降、安倍政権を揺るがす桜疑惑もカジノ汚職もかすんでしまった。そうした中、安倍政権と自民党が最も注力しているのは何か。感染症を踏み台にした緊急事態条項の新設、つまり憲法改正です。ものすごい力を入れ、これを言い始めた。安倍首相が悲願とする改憲は国民や野党の強い反対で少しも動かない。天祐とばかりに、新型肺炎を利用しようという強い意図を感じます」
憲法25条2項で対応できる
大規模災害や有事の際に内閣の権限を強める緊急事態条項は、自民党が掲げる改憲4項目のひとつだ。先月30日の二階派会合で伊吹文明元衆院議長が発症前の経過観察に強制力がないことを持ち出し、「公益を守るために個人の権利をどう制限していくか。緊急事態のひとつの例として、憲法改正の大きなひとつの実験台と考えた方がいいのかもしれない」と発言。物議を醸している。
「緊急事態条項などなくても、十分に対応できる。現実を見れば明らかでしょう。ただ、万が一の場合はどうするか。国民の生存権を保障する憲法第25条の2項は〈国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない〉と謳っています。これを根拠に特別法を成立させればいい。それほどの事態にあって、与野党が一致団結しない状況があり得るでしょうか」(金子勝氏=前出)
日本外国特派員協会で4日に記者会見した北海道大教授の西浦博氏(理論疫学)は、感染者の2人に1人が発熱などの症状が出ていない潜伏期間中の感染者からうつされていたとする研究結果を発表。一方、実際の致死率は0・3〜0・6%程度にとどまると分析し、「過度な封じ込め対策ではなく、一部の重症化した人に対する医療体制の整備に注力すべきだ」と訴えた。SARSの致死率9・6%と比べると、格段に小さい数字だ。「封じ込めは難しく、流行は避けられない」としながらも、「健康な成人であれば、適切な治療を受ければ亡くなる人はほぼいないと考えられる致死率だ」と説明していた。政府からこうしたアナウンスがないのはなぜなのか。
日本は国民皆保険制度を取り、医療機関は身近な存在だ。おかしいと感じたら早めに出向き、医師の診察を受ければいいということ。科学的根拠の乏しい「やりすぎ」を見せつけ、患者や周囲を必要以上に怯えさせ、政府は万全対応をPR。その裏にあるアベ自民の薄汚い魂胆こそ、根絶する必要がある。
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