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復活・田崎史郎が「桜を見る会」名簿問題で官邸丸乗りの“民主党ガー”詐術! 羽鳥慎一にまで「出た!民主党」とツッコまれ…
https://lite-ra.com/2020/01/post-5216.html
2020.01.20 田崎史郎「桜を見る会」名簿問題で“民主党ガー”詐術、羽鳥慎一が思わず… リテラ
『羽鳥慎一モーニングショー』に出演する田崎氏
「夢を夢のままで終わらせてはならない。新しい時代の日本を創るため、きょうここから、みなさん、ともにスタートを切ろうではありませんか」──。本日、通常国会が召集され安倍首相が施政方針演説をおこなったが、その内容は東京五輪を全面に散りばめて「世界中の人々に夢や感動を与える」だの「夢や希望を持って飛び込んでいくことができる新しい時代」だの、やたら「夢」を連発。その一方、「桜を見る会」問題やカジノ汚職といった夢ではなく安倍政権に現に降り掛かっている問題には一切ふれなかった。
しかも、美辞麗句を並べた演説の裏で、安倍官邸は「桜を見る会」招待者名簿をめぐる違法管理問題について、またも役人に責任を押し付けて逃げ切ろうという醜態を晒している。
先週17日、内閣府は2011〜17年分の招待者名簿を行政文書ファイル管理簿や廃棄簿に記載していなかった公文書管理法違反の問題で、当時、内閣府大臣官房人事課長だった5人を「厳重注意処分」にすると発表。同時に、国会に提出された政治推薦分を除く各省庁からの推薦者名簿の一部を「白塗り」にして改ざんした問題についても、「極めて不適切」という理由で現在の吉岡秀弥・人事課長を「厳重注意処分」とした。これら6人は今夏の賞与が減額されるという。
管理簿や廃棄簿に記載なしという違法行為はもちろん、国会提出の公文書を改ざんするという問題は、役人を「厳重注意」して終わるような話ではない。そもそも、民主党政権時の2011年と12年は東日本大震災や北朝鮮のミサイル発射予告を理由に「桜を見る会」を開催しておらず、一方、民主党政権時で唯一開催された2010年は管理簿にも廃棄簿にも記載されていた。ようするに、「桜を見る会」が開催されながら違法な招待者名簿の管理をおこなったのは安倍政権時からなのだが、それを隠して民主党政権からの問題だと主張するために、2011年からの人事課長5人に処分を下したのだ。
まったく姑息と言うほかないが、しかも、これが安倍官邸による作戦であることが、きょうはっきりとした。というのも、「安倍首相の代弁者」たる田崎史郎氏が本日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)に出演、さっそく「民主党政権ガー」とはじめたからだ。
田崎氏といえば、詳しくは後述するが「桜を見る会」問題でのワイドショー出演を昨年12月から見合わせていたのだが、ここにきて復活。そしてそれはあまりに見苦しいものだった。
まず、番組では、歴代の人事課長5人が厳重注意処分を受けたことを司会の羽鳥が紹介すると、「かわいそうですね」と感想を漏らした。誰もが官僚が勝手に違法行為をおこなったのではなく、もっと上からの指示があったからに違いないと考えているからこそ、羽鳥はこんな感想をつぶやいたわけだが、これに田崎氏がすばやく反応し、こう反論した。
「いや、そりゃしようがないですよ。かわいそうじゃないですよ、これは。厳正な処分で」
「これね、人事課レベル、人事課長レベルでやってたんですよ。これは2011年からはじまっているんですね」
「公文書管理法に違反することですから、これ、当然やっていなきゃいけないんです。で、2011年からなんですよ。つまり、民主党政権から(記載がなかった)」
さっそく飛び出した「民主党政権から」という文言に、羽鳥は「出た。『民主党もやってたじゃないか』という」とツッコんだのだが、対する田崎氏はまったく意に介さず「うん。これね、あのー、管理簿には記載しなかったこと、そのものが問題なんです」とつづけたのだった。
「いつも安倍政権に問題が起こると民主党政権もって言い出すよね」とツッコまれたのに、その返答が「うん」って……。もちろん、スタジオでは、先にも説明したように2011・12年は「桜を見る会」自体が中止となっているとツッコミが入ったが、田崎氏は「2011年になって、時の人事課長が名簿をつくったのに、記載しなかったんです。その責任は問われるんですよ。つくったことの記載しない責任」などと強調。菅義偉官房長官も「(2011・12年の名簿は)その時点での完成版があった」などと詭弁を弄しているが、田崎氏の主張はそれとまったく一緒だ。
■元財務官僚の山口真由に助け求めるも「名簿は絶対ある」「国民はバカにされている」と返され
しかも、田崎氏はコメンテーターで元財務官僚の山口真由氏にも、こう呼びかけはじめた。
「山口さん、よくご存知だと思いんですけど、官僚は前の年をそのまま踏襲するんですよ。そうすると2011年に最初に記載しなかったところを見て、2012年以降もずーっと踏襲して」
田崎氏のこの主張は無理があるだろう。繰り返すが、2011・12年は会が中止になっているのだから、普通、踏襲するのは会が開催された2010年のはずだ。玉川徹氏も、田崎氏にこう反論した。
「たしかに官僚は前例踏襲するものですよ。これはもう本能みたいなもの。だけどそれ以上に、法律を犯さないということにかんしても彼らは徹底していますからね。そうすると、あえて法律違反とわかりながら前例踏襲が優先されたというふうなことも僕は不自然だと思います」
「これ、違反なんだから、違反したんだったら違反の動機があるはずで、その動機をきっちり訊かなきゃいけない」
さらに、「よくご存知」と田崎氏に名指しされた山口氏は、「霞が関のなかでは法律よりも守るべき組織内のルールみたいなのが大きくなってしまうという部分はよくあるところ」と玉川氏の発言に意見しながらも、「私は玉川さんの仰るとおりだと思う」と言い、さらに根本にある問題をぶつけた。
「(招待者)名簿が出てこないというのは、私たちあまりにもバカにされていますよ。絶対あるはずのものを『ありません』と言うのは、これ、もっと怒っていいと思うんですよね」
官僚組織について「よくご存知」と田崎氏も太鼓判を押す山口氏から飛び出した、「招待者名簿は絶対にある」「国民はあまりにバカにされている」というコメント。これには玉川氏も「『捨てちゃいました、再現できません』ということ自体がありえない」と同調したが、なぜか田崎氏はムキになり、「『捨てちゃいました』はもちろんアレなんだけれど、その前にね、つくったということを記載していないわけ。それがまずはじめなんですよ」と必死になって話題を名簿管理問題に戻そうとし、「(違法行為のはじまりは)2011年のとき民主党政権ですよね」と躍起になったのだ。
■玉川徹に「内閣府だけ名簿がない理由」を詰められ、窮した田崎史郎の酷いコメント
その上、必死の田崎氏は、名簿の管理問題について、こんなことまで言い出したのだった。
「(招待者名簿が)政治案件だったとするならば、時の官房長官は2011年のときはですよ、枝野(幸男)さんですよ。民主党の。あ、いまは立憲民主党代表の。だから、政治案件で何か枝野さんがやられたのか、あるいはそのあと政治案件として消されてきたのか、官僚の独自判断でやられてきたのかってことですよ。僕は官僚の独自判断できたと思う」
官僚のせいにしながらも、同時に「政治案件として枝野官房長官が招待者名簿を違法に管理したのでは」と言い出す……。いや、だから、政治案件も何も、2011・12年は「桜を見る会」自体が中止になっているんだって。
しかも、あらためて言っておくと、「桜を見る会」の実態がバレてはまずい「政治案件」になったのは招待者や出席者の数が膨れ上がっていった第二次安倍政以降の話だ。それなのに、田崎氏は会が中止になった年に不記載にしていたことをもって、何の根拠もない「枝野官房長官の関与」という陰謀論を唱えはじめたのである。
呆れてものも言えなくなるが、しかし、玉川氏はこの田崎氏の主張に対して“民主党時代も含めて聞き取り調査をやればいい”と主張し、官僚のせいにしようとする田崎氏の意見に「名簿だって、(「首相枠」をはじめ政治推薦を扱っていた)内閣府のだけが出てこないんでしょ? ほかの役所のやつ全部あるんだもん。だから政治案件って言われるんですよ」と反論。だが、田崎氏は「その論理がわからない」と言い放ち、「人事課でやってた問題なの、これ」と、まるで答えになっていない答えを繰り返した。
「その論理がわからない」って、「人事課でやってた問題なの」という返答で何か言った気になっているほうが意味がわからないのだが、玉川氏はごまかされることなく、ここから田崎氏を“ド詰め”に入ったのだ。
玉川「じゃあ、田崎さんはなんで内閣府のだけないと思うんですか」
田崎「これはあの、内閣府の判断でやってる、課長の判断でできることだから」
玉川「だからその理由ですよ(苦笑)」
田崎「え?」
玉川「判断の理由」
田崎「判断の理由はそりゃあ……」
玉川「そこ取材してくださいよ! せっかく突っ込めるんだから」
田崎「いや、そうじゃなくて、あの、人事課長がいい加減なことやったんだと思う」
玉川「(歴代の)5人ずーっと!?」
田崎「5人ずっと。役人が優秀だと思ってるのが大間違い」
根拠を何ひとつ示さず、「いい加減なことやったんだと思う」とは……。さすがに山口氏も「人事課長はなかでも出世筋が、なかなか優秀な方が行きますよ(笑)?」とさらにツッコミを入れたが、これにも田崎氏は「それは財務省の人事課長とは違うから。これは内閣府の、総理府の人だから」と反論。だが、過去の内閣府で事務次官にまで上り詰めた者たちのなかには大臣官房人事課長経験者もおり、出世コースであることは変わりない。なのに、そうした事実は無視して、田崎氏は徹頭徹尾「役人がやったこと」「はじまりは民主党政権」と主張しつづけ、番組は「ポスト安倍」にかんする話題も取り上げる予定だったのが時間オーバーとなり、そのままコーナーは終了してしまったのだった。
■田崎史郎が“桜”問題封じ込めに必死なのは、ジャパンライフ問題の再燃が嫌だから?
本サイトでもお伝えしてきたように、田崎氏は昨年から「桜を見る会」問題でのワイドショー出演を見合わせていた。というのも、田崎氏自身がジャパンライフの懇談会に参加し、宣伝に協力していた事実があり、ジャパンライフ会長の招待問題がクローズアップされるようになって以降は「自分にジャパンライフの問題があるから、出演はできない」と言って「桜を見る会」を取り上げるコーナーの出演を辞退してきたらしい。
田崎氏が不在となったおかげで、その短いあいだは『ひるおび!』(TBS)でも『モーニングショー』でも「桜を見る会」にかんする自由闊達な議論が生まれていたのだが、再び田崎氏が「桜を見る会」問題で復活したかと思えば、この有様だ。
だが、今回の放送でよくよくはっきりとしたのは、いかに招待者名簿の存在を、安倍政権にとって、そして田崎氏にとっても「絶対にない」ものにしたいか、ということだ。
安倍政権は「招待者名簿は廃棄した」「復元できない」と言い張り、もはやそれが前提となって現在は話が進みつつあるが、番組内で山口氏が断言したように、これは「絶対あるはずのもの」なのだ。つまり、安倍首相や昭恵氏が「首相枠」「昭恵枠」を使って一体どれだけの人を呼んでいたのか、さらにはジャパンライフ会長をはじめ一体どんな人物を呼んでいたのか、招待者名簿が出てくれば実態はすべてはっきりとする。だからこそ是が非でも「ない」ことにしようとし、さらにはそこから目を逸らすために民主党政権時の名簿管理問題を持ち出しているのだ。
そして、これは田崎氏自身にも跳ね返る問題だ。「招待者名簿は絶対にあるはず」という話題を掘り下げれば、必然的にジャパンライフ会長招待問題に触れざるを得ない。それは田崎氏にとって最大の「NGワード」に生放送で直面することになるのだ。それゆえ田崎氏は招待者名簿の有無について触れようとせず、躍起になって民主党政権時の名簿管理の問題に話を戻そうとしたのだろう。
だが、山口氏が言い切ったように、招待者名簿は「絶対にある」のだ。きょうからはじまった通常国会では、必ずそれを表に出させ、安倍首相の「私物化」の実態をあきらかにせねばならない。
(編集部)
羽鳥慎一モーニングショー 2020年1月20日
※26:47〜 国会きょう招集 IR疑惑 説明責任 桜を見る会 再生開始位置設定済み
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