中国共産党による格付け社会……日本に導入したがっている竹中平蔵 2021年09月13日 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1616.html 中国社会が2500年前に孔子が体系化した「儒教」を引きずっている社会であることは何度も書いている。 儒教の本質は、「序列とメンツ」と言ってもよい。人間関係の価値観の根底に、人を序列化し、序列ランキングを基準に競争し、自分の位置を守り、上位に向かうことで喜びを感じるランキング価値観の社会である。
中国において何よりも大切な価値は、自分の序列である。見知らぬ人と出会うと、最初に、互いの序列を確かめ合うのが人間関係の作法だ。 その基準は、どれだけ大きな権力を持っているか? どれだけ金を持っているか? どれくらい信用があるか? どれくらい喧嘩に強いか、などだ。 もしも、相手が自分より上だと思えば、その瞬間から、対等の関係ではなくなり、相手を尊敬し、服従するのが中国式人間関係である。 だから、中国社会は、滅多矢鱈に、自分の序列を確かめるための試合が好きなのだが、負けたとき、それを認められないと、暴力的な報復に走ることも多い。中国では、序列をめぐる殺人が日常茶飯である。納得できないで、自分のメンツ、プライドを潰すやつは命に代えても許さないという価値観だ。 序列の最上位にあるのが、中国共産党の権力者で、次が大金持ちたちで、これは「人を食わせることができる能力」と言い換えてもいい。中国で、もっとも尊敬されるのが、「人の胃袋を満たすことのできる人間」というわけだ。 序列上位は、下位の人間を、召使いか奴隷のように扱おうとする。魯迅の「阿Q正伝」やパールバックの「大地」を読めば、中国人にすり込まれた序列感が分かりやすい。 そうすると何が起きるかというと、序列ランキングに媚びる人々がたくさん出てきて、上位に対して賄賂を送って便宜を図ってもらおうとしたり、下位の人間をあからさまに侮蔑して、人を人とも思わないような風潮が生まれてくる。これを「社会の腐敗」と呼んでも間違いないだろう。 こんな社会では、「みんな同じ仲間だから助け合う」という友愛の価値観は成立しない。序列に媚びるために賄賂を贈ったり、他人を見下したり、気に入らない者は殺害したりと、およそ日本人の人間関係の常識からはかけ離れた寒風吹きすさぶ社会になってしまう。 他人と協調して、手を携えて生きてゆくという思想ではなく、他人を利用することしか考えなくなる。これが儒教的価値観のもたらす帰結である。 中国共産党は、最近(この数年程度)、中国国民を格付けし、中国共産党支配に役立つ人の序列を上げて、社会秩序を壊そうとする人の序列を下げて、究極のランキング社会を作る施政方針を実現しはじめている。 以下のユーチューブコンテンツが、格付けで何が起きているのか、分かりやすく解説している。 https://www.youtube.com/watch?v=-e8C3bk0krE&ab_channel=%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%8C%E7%A7%B0%E8%B3%9B%E3%81%99%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC これは、右寄り思想のコンテンツではあるが、「上海の日本人が、次々に帰国している。その理由は、中国の格付け社会化に耐えられないから」としている。 中国では、人をランキング化し、上位の人間は楽に暮らせるが、下位の人間は、生きてゆくことも苦しくさせられ、究極の不平等社会が成立している、というわけだ。 以下は三年前の記事だが、現在は、このシステムが、はるかに進化している。 中国14億人を格付けする監視システムの真実 反政府活動どころかグレることもできない 東洋経済 2018/05/10 https://toyokeizai.net/articles/-/219940 中国で調査報道記者として活動する劉虎が、自分の名前がブラックリストに載っていたことを知ったのは、2017年に広州行の航空券を買おうとした時のことだった。 航空会社数社に搭乗予約を拒まれて、中国政府が航空機への搭乗を禁止する「信頼できない」人間のリストを保有しており、自分がそれに掲載されていたことに気づいた。 劉は、2016年に公務員の腐敗を訴えるソーシャルメディアに関する一連の記事を発信し、中国政府と衝突した。政府から罰金の支払いと謝罪を強要された劉はそれに従った。 これで一件落着、と彼は思った。だがそうはいかなかった。彼は「不誠実な人物」に格付けされ、航空機に乗れないだけではなく、他にも多くの制限を受けている。 「生活がとても不便だ」と、彼は言う。「不動産の購入も許されない。娘を良い学校に入れることも、高速列車で旅することもできない」 国家権力による監視とランク付け 劉はいつのまにか、中国の「社会信用システム」に組み込まれていた。中国政府は2014年に初めてこのシステムを提案、市民の行動を監視し、ランク付けし、スコアが高いものに恩恵を、低いものに罰を与えると発表した。 この制度の下で、エリートはより恵まれた社会的特権を獲得し、ランクの底辺層は実質的に二流市民となる。この制度は2020年までに、中国の人口14億人すべてに適用されることになっている。 そして今、中国は劉のように「悪事」を犯した数百万人に対し、鉄道と航空機の利用を最長1年間禁止しようとしている。5月1日から施行されるこの規則は、「信用できる人はどこへでも行くことができ、信用できない人は一歩を踏み出すことすらできないようにする」という習近平国家主席のビジョンを踏まえたものだ。 これは近未来社会を風刺的に描いたイギリスのドラマシリーズ「ブラックミラー」のシーズン3第1話『ランク社会』のプロットにそっくりだ。ドラマはSNSを通じた他人の評価が実生活に影響を与えるという架空の社会が舞台だが、中国において暗黙の脅威となるのは、群衆ではなく、国家権力だ。 中国政府はこのシステムの目的は、より信頼のおける、調和のとれた社会を推進することだと主張する。だが、この制度は市場や政治行動をコントロールするための新しいツールにすぎないという批判の声もある。 人権擁護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチの上級研究員マヤ・ワンは、「社会信用システムは、善行を奨励し、悪行を処罰するために習政権が実施する、完全支配のシステムだ。それも進化する」と本誌に語った。「制度が成熟すると共に、逆らう者への処罰はひどくなるだろう」。 社会信用システム構想発表時の文書によれば、政府は2020年までに最終的なシステムの導入をめざしている。 国家的なシステムはまだ設計段階にあり、実現の途上にあるが、地方自治体は、市民に対する様々な方法を試すために、独自のパイロット版を立ち上げている。中国最大の都市上海では、親の世話を怠る、駐車違反をする、結婚の登録の際に経歴を偽る、列車の切符を転売するといった行為は、個人の「信用スコア」の低下につながりかねない。 民間企業も類似システムを開発 中国南東部の蘇州は、市民を0から200までのポイントで評価するシステムを採用。参加者は全員100の持ち点から始める。警察によれば、2016年に最も模範的だった市民は、献血を1リットル、500時間以上のボランティアを行って、最高の134ポイントを獲得したという。ポイント数に応じて、公共交通機関の割引や病院で優先的に診察してもらえるなどの特典が与えられる。 蘇州当局は、次の段階として、運賃のごまかしやレストランの予約の無断キャンセル、ゲームの不正行為といった軽犯罪に対してもこのシステムを拡大し、市民を処罰する可能性があると警告した。 中国の電子商取引企業も顧客の人物像を把握するために、顔認証などの高度な技術を使って、似たような試験プログラムを実施している。政府は、社会信用システムの開発にむけて民間企業8社にライセンス供与している。 中国最大手IT企業・アリババ系列の芝麻信用(セサミ・クレジット)は、ユーザーの契約上の義務を達成する能力や信用履歴、個人の性格、行動や嗜好、対人関係という5つの指標に基づいて、350から950の信用スコアを割り当てている。 長々とゲームをする人は怠け者 個人の買い物の習慣や友人関係、自分の時間を過ごす方法などもスコアに影響を与える。「たとえば、10時間ビデオゲームをプレイする人は、怠け者とみなされる」と、セサミ・クレジットのテクノロジーディレクターであるリ・インユンは言う。「おむつを頻繁に購入する人は親とみなされる。親は概して責任感がある可能性が高い」 同社はそうした数値を計算するための複雑なアルゴリズムを明らかにすることを拒否しているが、既にこのシステムに登録された参加者は数百万にのぼる。セサミ・クレジットはウェブサイトで、公的機関とのデータ共有はしていないと主張している。 中国政府がこの試験的構想から全国統一のシステムを作り出し、計画どおりに実施するなら、中国共産党はすべての国民の行動を監視し、方向付けることができるようになる。言い換えれば、習は完全な「社会・政治的統制」の力を握るだろうと、中国研究機関メルカトル・チャイナ・スタディーズのサマンサ・ホフマンは本誌に語った。 「このシステムの第一の目的は、党の力を維持することだ」 ***************************************************************** 引用以上 実は、この恐ろしいシステム、まるでオーウェルの1984を、そのままコピーしたような社会こそ、竹中平蔵・ビルゲイツ・アルゴアら、ダボス会議組(我々はイルミナティと呼んでいる)が提唱している「グレートリセット・スーパーシティ」構想、そのままの社会である。 中国共産党は、二階俊博のバックにいる竹中平蔵を非常に高く評価し、彼らの理想社会ビジョンは瓜二つである。 竹中平蔵氏と中国・習近平政権、提唱する「経済政策」がこんなに似てきている https://gendai.ismedia.jp/articles/-/76094 竹中平蔵は、中国で行われている序列化ランキング社会を、そのままスーパーシティとして日本に導入したいのだ。 そのため、北京雄安新区に建設されたスーパーシティ、超監視社会と同じものを日本に建設する目的で、淡路島をタダ同然に買い占めた。 リニア中央新幹線計画も、名古屋までで終わるのではなく、最終目的地は淡路島である。原発を大量に新設し、その電気で、新幹線も車も、都市機能すべてを動かす。人々を24時間監視してランキング付けし、協力者を特権階級に仕立て上げる。 まさに、彼らの合い言葉、「グレートリセット」とは、こうした「超支配社会」の始まりを意味するのだ。 2018/10/18 中国を変えた"信用格付けシステム"の怖さ だれもが「品行方正」に激変した https://president.jp/articles/-/26480?page=1
中国で浸透する「信用スコア」の活用、その笑えない実態 https://wired.jp/2018/06/26/china-social-credit/ 竹中平蔵ら、自民党の背後霊は、こんな恐ろしい統制社会が大好きなのだ。こんな社会なら、憲政史上最大の売国奴といわれる竹中平蔵も、金や権力を持っているというだけで敬われ、我が世の春を謳歌する仕組みなのだ。ウソをつく口先から生まれてきたといわれる安倍晋三も同じだ。 だが、中国人はしたたかだ。中国社会というのは、徹底した二重社会であり、タテマエとホンネの乖離した分裂社会である。 表向き、中国共産党によるランキング社会が成立したとしても、背後には、そのアンチテーゼ社会が成立する。 人々は、タテマエで共産党に従っていても、本当の自分は裏側にある「幇」という同盟組織に依存していることが多い。 中国は儒教の序列主義の束縛から逃れる、裏社会を持っている。裏側の本当の中国社会では、共産党政権による息苦しい統制支配から逃れ、自由を謳歌できる強力な実力を持った仕組みがある。 中国はウソで固めた社会だ。例えば、戦前、日本軍に立ちはだかった国民党軍の総統は蒋介石だったが、彼の正体は、青幇という麻薬密売ヤクザ組織の頭目でもあった。 江沢民も青幇の頭目だったといわれる。中国共産党の多くの幹部が、息苦しい共産党組織の陰で、自分が所属する「幇」のなかで自由な空気を吸っている。 民衆レベルでも同じで、みんなタテマエとホンネの乖離した二重社会に所属して息を抜いている。だが、日本社会にはそれはない。 中国と同じ管理システムが竹中平蔵によって日本に導入されたなら、ほとんどの人々が窒息して、精神の安定を失って暴走を始めるにちがいない。 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1616.html
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