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(回答先: グリフィス (David Wark Griffith、1875年1月22日 - 1948年7月23日) 投稿者 中川隆 日時 2020 年 2 月 23 日 13:22:06)
2020年 11月 05日
映画のメイキングは驚くことばかりです @
https://tannoy.exblog.jp/31860959/
「ALLIED・マリアンヌ」のメイキングを見たくて、日本版のブルーレイを購入し直しました。特価で980円でしたので助かりました。しかしその内容には驚くことばかりで、購入して良かったです。メイキングの内容は多岐にわたり、印象的なシーンが、どのように作られているかが映像とともに説明されていました。監督自身が合成技術を使うと現地で撮ったような映像を作ることができると、100カ所以上その技法を使っていると説明してました。
例えば、実際にあるロンドン郊外の空軍の飛行場の風景が戦時中の飛行機を書き加えて、その頃の風景へと変わります。近くの車など実際に動く物は実車で動かしますし、本物が手前にあることで画面に奥行きとリアリティが出ますね。
遠景に格納庫が増えて、沢山の爆撃機が並びます。手前には高射砲も装備されています。このような実際の風景に、飛行機などを書き加えるのはそれほど難しそうではありませんが、驚いたのは、映画の冒頭に出てくる夜景の雰囲気のあるナイトクラブです。実際にはその建物はなく、公園の場所に合成されているのです。
人の通る入り口だけが作られています。青いシートのところは、合成された画面が入ります。この建物を見たときには、上海の租界にあるホテルの装飾を思い出しました。それが全部合成だと、2Kだ4Kだと騒いでいるのも、どうなのか?とさえ思ってしまいます。車はその青いシート沿いに走ります。
それは車から前を見たときのシーンで、車の中の二人のアップを写すときには、背景はやはり青くなります。
車内の人を移した画面では、背景にはピントが合っていませんから、車の回りをLEDの巨大なディスプレーで囲み、そこに景色が移されます。すると、車は固定していて背景だけが変わりますから、ロンドンのスタジオにいながら、カサブランカの街を走れるのです。
画面合成の技術は進歩して、4Kの水準でもその差がわかりません。75年前の景色と、車が目の前に展開するのです。くるまや服装は時代を感じるアイコンです。そこに実車を使い、展開することでリアリティー感が増します。考えてみれば、映画は全てフィクションなのです。主人公の女スパイに言わせています。嘘でもそこに感情が入ればそれに相手は反応してくれると。それはカサブランカのドイツ人だけではなく、見方も観客もだましてくれるのです。
Commented by リウー at 2020-11-05 15:38 x
ポストコロナ?ウィズコロナ?の時代は、この様な画像の中で、ヴァーチャル世界旅行になるのでしょうか?人間の五感が現実と区別できないほど、精巧なヴァーチャル空間ができたらどうなるのでしょうね。
Commented by TANNOY-GRF at 2020-11-07 07:30
リウーさん 現実と区別できない世界は、すでに来ていると思います。映画は周到な準備をして、画面という枠の中に映画の世界を作り上げます。映画の撮影では、いっぺんいアングルを変えて何台ものカメラを同時に回します。ショットが変わるのはその手法です。人は自分が見たい物、聴きたい物しか興味が無いし、単視眼的にしか見ていないから、それ以外の事は皆ヴァーチャルなのかもしれませんね。
https://tannoy.exblog.jp/31860959/
2020年 11月 06日
映画のメイキングは驚くことばかりです A
https://tannoy.exblog.jp/31864661/
「マリアンヌ」のメイキングで驚かされたので、そういえば、何時も見ている「ドラゴン・タトゥーの女」にも、メイキングディスクがあったことを思い出しました。こちらは大変凝った作りで、劇中に出てくる資料室のメモの形式で作られています。
この中で、撮影後の加工についてまとめたメイキングがありました。この作品は、寒いスウェーデンの冬の話です。氷点下15度の表示もありました。真冬の北海道ですね。さすがにその環境では、映画の撮影は出来ません。実際の撮影は、四月から六月頃までで、夏休みを終えた頃か、8月〜9月に掛けて編集や加工、アフレコなどを行っています。暖かくなった春から初夏に掛けて、冬の映像を撮っているのです。
緑の上に雪を撒いて冬景色を作っています。また、雪の画面を撮影した画像の上から吹雪を合成した映像作りがされています。
車の回りは人工雪を撒いて冬の景色にしていますが、後ろの道にはまったく雪はありません。また駅前の建物には何らかの看板でもあるのかもしれません。それは緑のシートで隠し、下の建物を合成しています。後ろの道にも雪が積もっています。
雪の残る景色ですが、真冬ではありませんので、それに吹雪の情景を上から被せます。
この写真を見ると、随分と季節が戻っていますね。合成技術は、このように画像の雰囲気をまったく変える演出や効果を生み出せるのです。
猫が窓の向こうにいる情景では、外の景色が合成で作られています。これだけを見ても合成だとはわかりません。
興味深く思ったのは、この作品も非常に音響効果が自然に作られています。自然な音響を録るために、出来るところでは、同時録音を試みています。マイクを持った人が長いポールを画面に映らないように、でもなるべく近づけるように持っている光景はよく見ます。
それでも、動きがある場面や、狭い場所でも撮影ではなかなかマイクで追うのは大変です。その場合は、後から画面を見ながら音を入れていく、いわゆるアフレコを行っています。その画面を見ていたら、この映画の音響がいいわけがわかりました。
メインのマイクの後ろに二本のステレオマイクが、彼女の声の動きや揺らぎを録っているのです。一本のマイクだけでは、音が単調になります。彼女回りのアンビアンスをとるステレオマイクがセットされているので、自然な音響と立体感が取れるのです。この作品はアカデミー賞の音響賞にノミネートされていました。
同時録音と言えば、「マリアンヌ」でも画面のフレームギリギリまでマイクを近づけて収録していました。この様なスタジオ録音では、同時録音が大切ですね。えっ?この場面は屋上の風景なので、屋外の録音ではないかと?
この場面も夜景は合成で、スタジオでの撮影なのです。
屋上の向こう側はブルーシートで、夜景が合成されると
この様になります。その風景は実際の建物を作り、そこから夜景を作り上げたのです。
作りも徹底していますね。砂漠の風景も3Dでスキャンして作り上げたそうです。本物より本物らいしい砂漠でした。メイキングを見ると舞台裏がわかりますが、一方裏方の人たちがどれほど苦労して映画を作り上げているかが解ります。一本の映画を作るのにどれだけの人たちが掛かり合っているか、最後に出てくるクレジットタイトルを見ればわかりますね。映画は一大産業なのです。
Commented by S.Y at 2020-11-07 13:32 x
GRF さま
僕としては、クロマキーは、このところグリーン・スクリーン取って代わられたと思っていたのに、まだブルー・スクリーンを使っているところがあるのが驚きでした。( 爆)
昨日から拙宅のオーディオの音に変化が。音場が広がり、透明感が増し、繊細になっている。過去、最高と自画自賛。
思いつく原因らしきものは、拙宅の隣の木造アパートが解体されたこと。二階建てで八所帯入ってました。
送電線の上流に当たり、各家庭が様々な電気機器を使っていたでしょう。それが全て撤去されてノイズの発生がなくなり、電流の流れが素直になったのではと・・・。シロウト考えですが。( 爆)
S.Y
Commented by GRF at 2020-11-07 14:45 x
S.Yさん グリーンとブルーの差を勉強しました。簡単に言うとビデオカメラのセンサーの感度から言うと、グリーン。フィルムの感度から言うとブルーという風に使っていたようです。でも、あえてブルーを使う場合は、理由があるようですよ。
https://tannoy.exblog.jp/31864661/
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