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バイデンが大統領に就任する流れの中、オバマがテロに使ったジハード傭兵に動き
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202011120001/
2020.11.13 桜井ジャーナル
中国の西部、新疆ウイグル自治区の周辺で活動しているETIM(東トルキスタン・イスラム運動)をアメリカのマイク・ポンペオ国務長官はテロ組織のリストから外した。10年以上の間、ETIMが存在することを示す信頼できる証拠がないという理由からだが、この組織はTIP(トルキスタン・イスラム党)、あるいはTIM(トルキスタン・イスラム運動)と名を変え、今でも存在、破壊活動を続けている。2年前にはCIAと歴史的に関係の深いVOAもその事実を認める記事を載せている。
新疆ウイグル自治区に住んでいるイスラム教徒は約1000万人と言われているが、その大半はテロリズムと無縁の生活をしている。その中へサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団が入り込み、ETIM、TIP、TIMといったタグをつけて破壊活動を展開してきたのだ。そうした組織に所属するウイグル人の中から5000名ほどがシリアへ傭兵として渡り、シリア政府軍と戦ってきたと推測されている。
アメリカの国務省はCIAとの関係が深いが、今回の決定はへサラフィ主義者やムスリム同胞団を利用し、中国で破壊活動を活発化させる布石なのかもしれない。
有力メディアが次期大統領に指名したジョー・バイデンはバラク・オバマ政権で副大統領を務めた。そのオバマ大統領は2010年8月にPSD-11を出し、中東から北アフリカにかけての地域を制圧するためにムスリム同胞団を中心とする戦闘集団を編成、そこにサラフィ主義者も加わった。そして始まったのが「アラブの春」と呼ばれたクーデターであり、リビアやシリアでは侵略戦争に発展した。バイデンがジハード傭兵で侵略戦争を始めても不思議ではない。
その一方、ドナルド・トランプ現大統領はマーク・エスパー国防長官を解任してクリストファー・ミラーを後任に据え、その上級顧問としてダグラス・マグレガーを雇い入れると言われている。
エスパーは陸軍士官学校の出身だが、2010年にはミサイルの製造で有名な大手軍事企業、レイセオンの副大統領に就任した人物。それに対してマグレガーはアフガニスタンからの即時撤退を主張してきた。これまでトランプはシリア、イラク、アフガニスタンからの撤兵を口にしながら実行できないできたが、任期の終了を目前にしてアフガニスタンからアメリカ軍を引き揚げる可能性が出てきた。
中東ではサウジアラビアの動向も注目すべきだろう。ムハンマド・ビン・サルマンは2017年6月に皇太子となったが、これはアメリカの大統領選挙と関係が深いと言われている。2015年の段階で次期大統領に内定していたのはヒラリー・クリントンで、それを前提にして同年4月からムハンマド・ビン・ナーイフが皇太子を務めていたのだ。
そのビン・ナーイフをビン・サルマンは軟禁したと言われているが、その後、2017年11月にビン・サルマン皇太子は大規模な粛清を実施、王族、閣僚や元閣僚、軍人などサルマン皇太子のライバルやその支持者と目される人々を拘束、資産を奪った。ビン・ナーイフの拘束はCIAを怒らせたとも言われている。
今年3月にはムハンマド・ビン・ナーイフ、アーメド・ビン・アブドラジズ、ナーイフ・ビン・アーメド・ビン・アブドラジズが逮捕されたが、ビン・サルマン皇太子はアメリカと共謀してクーデターを目論んだからだとしている。この主張が事実なら、アメリカ大統領がバイデンに交代した場合、ビン・サルマンの立場は厳しいものになるだろう。
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