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米軍基地はグローバル戦争機構の重要な要素(マスコミに載らない海外記事)
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投稿者 赤かぶ 日時 2020 年 10 月 11 日 19:01:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

米軍基地はグローバル戦争機構の重要な要素
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2020/10/post-85ad58.html
2020年10月11日 マスコミに載らない海外記事


サラ・ラザロ
2020年10月7日
Jacobin.mag

 デイビッド・ヴァイン著 The United States of War: A Global History of America’s Endless Conflicts, from Columbus to the Islamic State 戦争合州国:コロンバスからイスラム国までのアメリカの果てしない紛争の世界史(カリフォルニア大学出版局、2020)書評。

 我々は、それについて良く耳にすることはないが、世界中の推定800箇所の米軍基地が、全世界を血まみれの戦場に変える上で不可欠な役割を演じている。アメリカ帝国を押し返す、あらゆる取り組みは、米軍基地という機構の廃止も対象にしなければならない。

 世界中の70以上の国々の推定800の米軍基地は、今日見られる他のあらゆるものと違う膨大な軍事的存在だが、アメリカの政治的論議では、めったに触れられない。

 沖縄の普天間海兵隊飛行場は、持続的な活気ある反基地抗議運動のおかげで、時折主要ニュースになることがあり、グアムの米軍基地も、コロナ流行中にアメリカ植民地で行われた「 勇敢な盾」軍事演習に対する大衆の反対運動のおかげで、短期間、ニュースになった。だが、圧倒的に、在外基地は議論されない。

 在外基地は、「民主主義」や「果てしない戦争」などの概念に繰り返し訴え、猛威を振るうコロナ流行や、気候危機のおかげで、「アメリカ」とは何であり、あるべきかという実存的疑問を提起する選挙期間中でさえ、めったに考慮されない不変の平凡な事実だ。

 これらの基地に影響される国々や、アメリカ植民地に暮らす人々、基地の給排水系統や便所を建設する労働者、基地の周りにしばしば現れるセックスワーカー、環境公害や軍事演習の被害を受ける住民は、存在しないのだ。

 それでも、アメリカン大学の政治人類学者David Vineによれば、アメリカ合州国が、国として存在している、ほとんど全ての期間、毎年、常に、戦争状態や軍事侵略をしているのかを理解する上で、これら軍事基地が鍵を握っているのだ。

 彼の新刊、The United States of War: A Global History of America’s Endless Conflicts, from Columbus to the Islamic Stateで、ヴァインは、単純な前提から始めている。ディエゴガルシアからジブチまで、世界中の米国軍事基地は、戦争マシンの基本なのだ。軍事基地が、アメリカが全世界を戦場に変えることを可能にしているロジスティクス、供給、戦闘支援を提供しているのだ。彼らは紛争の可能性を高め、拡大と帝国の悪循環で、より多くの戦争は、より多くの軍事基地をもたらすのだ。

 「言い方を変えれば」とヴァインは書いている。「基地はしばしば戦争を引き起こし、それで、更に多くの基地が作られ、それが更なる戦争を生じさせ、それが延々続く。」

 アメリカ政府が独立以来、ほとんどひっきりなしの戦争状態なのを理解するあらゆる取り組みは、この重要なインフラを研究しなければならない − 現在の形だけでなく「外国」要塞がアメリカ先住民の土地での前哨基地だった「明白なる使命」の日々に遡って。

 軍事基地の世界的拡大はアメリカ帝国の勃興と一致するという考えは当然に思われるかもしれないが、この本は、それは結果と原因両方であることを説得力をもって示している。ヴァイン、国民に常に防衛として売りこまれる世界に広がる軍事基地は、本質的に攻撃的で、そのもの自体、自己実現的な征服の生態系であることを見事に実証している。

 「誘発需要」理論が、より多くの車線をハイウェーに作ると、なぜ実際に交通量が増えるかを示しているのと同様、アメリカ戦争合衆国は、軍事基地自体が、軍事攻撃や、クーデターや干渉を奨励し、永続させると主張しているのだ。

 明白なる使命説からグローバル帝国まで

 帝国に向かう軌道は、アメリカ合州国内での白人植民者拡大で始まった。1785年、米国陸軍は「世紀にわたる全大陸規模の要塞建設計画となる」ものを始めたと、ヴァインは書いている。これらの要塞は、アメリカ先住民の国への強暴な侵略を行い、白人植民者の町や都市を守り、アメリカ先住民を益々東海岸から遠くに追いやるために使われた。

 要塞は、毛皮貿易を拡大するためにも使われ、それは他の入植者に、更に西へと動き続けるよう奨励し、一部の要塞は、部分的に、交易所役を果たしていた。有名なルイスとクラークの遠征隊は(メリウェザー・ルイスは陸軍大尉で、ウィリアム・クラークは元歩兵隊中尉)より多くの「要塞建設、天然資源開発や入植者による西方植民地建設」ために使われる地理的データを集めるための軍事活動だったとヴァインは書いている。

 アメリカが国境を拡張している間、海軍は、しばしば貿易上の優位を確保する目的で、北アフリカのバーバリ海岸からチリまで、海外で要塞建設を推進していた。1812年の戦争に続く30年間 − 主にアメリカ拡大の戦争 − 植民者はアメリカ内を西方に進み、その過程で、1850年代までにミシシッピ河の西に、道路、踏み分け道や60以上の主要要塞というインフラを建設していった。アメリカ=スペイン戦争後、併合した領土に、軍事基地が建設された。ワイオミング州内の要塞が幌馬車の道を守り、アメリカ西部中に植民者が拡張するのを可能にした。

 アメリカ先住民に対する強暴な征服と大虐殺は、南北戦争の間も止まらず、「米軍が「小紛争」から全面戦争にわたる12の作戦で、先住民族に対する943の個別の交戦をした」1865年から1898年まで、エスカレートしたとヴァインは書いている。絶滅主義、白人優越主義政策は、カリフォルニアで特に顕著だったが、西部全体で行なわれていた。1876年に、ユリシーズ・S・グラント大統領が、アメリカ先住民を陸軍省に「引き渡した」後、レベンワース砦は、ニミプー族(ネズパース族)用の戦争捕虜収容所に転換された。

 「先住民に対する、ほぼ連続115年の間の戦争」中、ヴァインが書いている通り、米軍要塞は、白人植民者の略奪と征服を守る上で、一貫して役割を果たした。

 ヴァインの説明で、1898年の戦争は「アメリカが米軍要塞と、ほとんど絶え間ない戦争の助けを借りて、大陸中に膨張した」「新しい形の海外帝国の開始」だった。場合によっては、アメリカ内での拡大と、国外征服との直接のつながりを描くことも可能だ。

 米軍司令官ネルソン・A・マイルズは、カイオワ族、コマンチ族、スー族、ネズパース族とアパッチ族に対し残忍な戦闘を行い、1890年には、ジョージ・カスター将軍に約300人のラコタ・スー族を虐殺するよう命令し、1894年には、イリノイ州プルマンでの鉄道労働者ストライキを暴力的に鎮圧した。

 マイルズは、独立運動打倒を目指したフィリピンでの残虐な反乱鎮圧戦争も指揮した。(暴動鎮圧戦術と、軍用兵器や装置がアメリカ警察に使われているように、国内と海外における制圧の類似の連続性は、現代も見いだせる。)

 労働組合、移民、最近解放された奴隷、国内や海外の先住民。彼らは、全員、白人入植者と資本拡大の道を作る軍と警察によって鎮圧された。

 1898年の戦争で、スペイン植民地を掌握した後、アメリカは「新しい正式の植民地に依存するのではなく、より多くの非公式の、それほど、あからさまに暴力的ではないが、やはり、海外基地を含む軍事力に支援される、暴力的な政治的、経済的手段によるものに依存する」新しい形の帝国主義を推進し始めたとヴァインは書いている。アメリカは、フィリピンで軍事的存在を強化し、7万人部隊にして、この軍隊を中国の義和団の乱を鎮めるのを助けるために使い、その軍事力をパナマでも、無慈悲に介入するために使った。

 第二次世界大戦中、1940年、フランクリン・D・ルーズベルト大統領が、ウィンストン・チャーチル首相との、駆逐艦と、西半球に置かれているイギリス植民地の8つ全部との99年リースと交換する協定署名から、軍事基地は劇的に拡大した。戦争直後、アメリカは、一時的に軍要員支出を縮小し、外国基地の約半分を返却した。

 それでも(その多くが植民地化された労働者の労働で構築された)基地の基本的な世界的インフラは強固なままで − ヴァインが言う「恒常的戦争システム」が確立された。第二次世界大戦後の非植民地化時代、アメリカは、軍事基地ネットワークと世界銀行や国際通貨基金のような新機関によって強化された経済的影響力を卓越性を守るために使った。

 冷戦中、世界中の基地が、脅威に対する素早い反応と、危機の際、素早い介入と配備を可能にするという考えに基づいて、海外基地拡大は、封じ込めと前進陣地の目標上、重要になった。安全保障が高まった錯覚は得られるが、基地は、このような戦争を行うのをより容易にしたため、これらの基地は、実際は外国での戦争の可能性を一層高めたと、ヴァインは主張している。また、紛争は、アメリカ基地建設を増大させた。

 300万人から400万人の人々が亡くなった朝鮮戦争は、海外米軍基地の数を40パーセント増加させ、太平洋の基地を維持することの懸念を引き起こした。基地は、中南米やヨーロッパや中東に広がった。

 CIA支局も、軍事基地と共に広がり、秘密の干渉や、クーデター支援がアメリカ帝国お好みの手段になった。アメリカが、残忍なベトナムやラオスやカンボジア戦争を行った際には、「日本、沖縄、フィリピンやグアムの何百という基地」に支援されたとヴァインは書いている。

 インド洋の島、ディエゴガルシアの約1000人のチャゴス島民(インド人年季奉公者と、アフリカ人奴隷の子孫)の運命は、植民地の島の支配を確立した、この期間にアメリカが奉じた「戦略上重要な島」手法の並外れた残酷さに脚光を当てる。

 1966年、イギリスとの基地使用権利購入秘密契約後、1967年から1973年の間に、アメリカとイギリス政府は、住民を追放し、彼らを、仕事も家なしで、彼らの財産の多くを永久に失ったまま、モーリシャスとセーシェルに閉じ込めた。

 追放のいくつかの段階で、住民は貨物船に乗せられ、犬は殺された。1973年までに、アラブ諸国との1973年の戦争で、アメリカはこの基地をイスラエル支援に使っていた。

 「今日に至るまで、退去させられたチャゴス島民や、他の多くの人々は、帰郷しよう、彼らが経験したことに対し、若干の公正と補償を得ようと苦闘している」とヴァインは指摘している。

 ここが、ヴァインの本の本領だ。アメリカ帝国の道義的利害の度合いを示しているのだ。「前進陣地」や「キネティック・アクション」や「門戸解放政策」など毒抜きされた不毛なシンクタンク用語で覆い隠されていては、普通のメディアを受け取る人々は、これらの基地から被害を受ける人々の犠牲を知るのは困難だろう。ヴァインは、退去させられ、権利を奪われた人々の視点から、利害を実証している。

 ディエゴガルシアに関する決定的な英語本の著者、チャゴス島民の組織化された復帰運動の支持者として、ヴァインは、この重大な不正行為に対する反対を全く隠さない。1975年、二つの基地以外の全てをからの撤退を強いたトルコの集団抗議活動やストイキや、1991年に(アメリカは後に返還するが)フィリピンからアメリカを追い出した無基地運動を含めて、彼の批判は、強力な基地反対運動の認識を基礎にしている。

 この選択はよく考えられている。 米軍基地反対の世界的な動き − (本来の名前はGuahanの)グアムやハワイなどの植民地化された太平洋の諸島間の地域協力や、韓国済州島の人々の間できずかれた国際的団結で見られるように − 本当に調和した仕事のための、統合や構造に欠ける場所でさえ、アメリカ支配に対する闘いの重要な力だ。

対テロ戦争

 アメリカは、ディエゴガルシアからオマーンまでの基地を、2001年にアフガニスタンを侵略するために使い、占領後、アフガニスタンに、より多くの基地を建設し、かつてソ連のものを乗っ取った。同様に、クウェートからヨルダン、バーレーン、ディエゴガルシアまでの基地は、2003年のイラク侵略のために極めて重要で、アメリカは侵略後、イラクで、すぐに基地と施設を建設し始めた。

 ブッシュ-チェイニー政権は、ヨーロッパの一部の基地を閉鎖したが、基地に対する全般的出費は、彼らの在職中、ヴァインが書いている通り「最高記録に達した」。ISISとの戦争で、軍隊はイラクに戻り、2011年、イラク議会が58の基地を維持する協定を拒絶した後でさえ、基地を取得した。

 2001年9月11日以降、アメリカは、アフリカにおける駐留も拡大し、大陸じゅうに「Lily pad スイレンの葉」を構築した − 規模がより小さく、いささか秘密の施設は「獲物に向かって、スイレンの葉から葉へと跳びはねるカエル」を示唆すると、ヴァインは書いている。2011年のリビアでのNATO戦争、イエメンやソマリアやカメルーンの軍事介入における無人飛行機攻撃で、米軍基地は要だった。

 「軍は、少なくとも49のアフリカ諸国で、頻繁に様々な作戦を行っていた」とヴァインは書いている。「例外なく、どの国ても活動しているかもしれない。」

 全体的軍事支出の着実な増加で、基地支出は重要な役割を演じている。戦争を可能にすることで、基地があたえる直接の害の他、基地は信じ難い詐欺や浪費と結び付いており、基地請負業者は大量政治献金で有名だ。この政治勢力と自己充足的な生命維持と拡大の論理が、軍事産業システムが、いかにして「それが得る支出のおかげで、自身の生命を持ったフランケンシュタイン怪物のようになり得る」か理解する鍵だとヴァインが書いている。

 全世界をアメリカの戦場と見なし、アメリカが先制的戦争を行う広範な裁量権を与える対テロ戦争の精神は、アメリカ外交政策を定義するものだ。ジョージ・W・ブッシュは、軍を「世界のどんな暗い隅々でも、即座に攻撃する準備ができている」ようにする重要性について語ったが、これは中東、アフリカやアジアのイスラム教地域への人種差別的な発言だとヴァインは言う。

 今日、そのために大量の民間人が死亡しているISISに対する戦争は、イランとの危険な瀬戸際外交、対中国防衛策、アフガニスタンでの残忍な戦争、深刻な人道的危機を引き起こした対イエメンに戦争に対するアメリカ支援などのように続いている。

 軍事基地、施設、スイレンの葉や、前哨基地は、「明白なる使命」の最初の日から、そうであったように、この血まみれアメリカ帝国の基盤のままだ。

 行動への呼びかけ

 戦争を醸成するアメリカ軍事基地、その逆も事実の、役割を追跡するヴァインの努力は、驚くほど意欲的だ。そうあるべきなのだ。世界の歴史、果てしない戦争の現代のサイクル形成する上での米軍基地の役割は膨大だが、ほとんど明らかにされていない。この関係を探究する唯一の方法は、大きな疑問を投げかけることだ。

 この著書全体を一貫する、この途方もない課題に彼自身、巧妙に、聰明に突進するにことに対し、ヴァインは称賛されるべきだ。2015年の彼の著書『米軍基地がやってきたこと』(原題:Base Nation: How U.S. Military Bases Abroad Harm America and the World)で、ヴァインは同様に、単純ながら巨大な問題と取り組んだ。米軍基地は、どのように人々と社会を傷つけるか?

 このレンズを通して、彼は、このような基地を受け入れている国々における、強制移住や、環境破壊や、経済依存や、主権喪失の物語を追跡した。アメリカにおける論議では、明白ながら、ほとんど完全に排除されている疑問を問うことで、ヴァイン自身、フェミニストで、女性たちの「個人的」生活がどのように戦争や外交政策を形づくるかを問うた著書Bananas, Beaches and Bases: Making Feminist Sense of International Politicsがあるシンシア・エンローのような偉大な反軍国主義作家の一人になっている。

 ヴァインの本を読むのは、米軍基地と戦争の関係の整然とした因果理論を読むというよりも、資本や、アメリカ帝国や人種差別主義の間の共生関係と、それらの相互作用の主要な機構、 軍事基地の探検だ。

 因果関係は、常に明確だったり、整然としたりしているわけではないが、これは大半の複雑な生態系にもあてはまる。ヴァインは、彼の大きな功績だが、この乱雑さを受け入れている。その効果は、豊富な情報と分析を吸収し、パックス・アメリカーナ(アメリカ支配による平和)とされるものの道義的基盤について大きな疑問を投じること、両方だ。

 軍産複合体の慣性と汚職の役割に関するヴァインの議論は、この自己永続的機構が、どのように機能するか、更に知りたい気持ちにさせる。肥大化したアメリカ帝国に、膨大な資金と資源を注ぐことへの国民の支持を作り上げるための、ロビイストや、シンクタンクや、ソフト・パワー作戦や、軍需請負業者が協力し、共謀する仕組み。国務省の大使館などの前進基地や、USAIDのようなソフト・パワー政府機関は、はどのように、世界規模では、どのような要素なのだろう?

 現在のコロナ流行と、それに起因する経済危機は、我々の社会で最も豊富に資金提供された組織の一つ軍が、人々を安全で、元気にしておく上で役立たないだけでなく、強い打撃を受けている国々を爆撃し、制裁することで、実際にコロナ危機を更に悪化させ、公衆衛生から公共資源をそらし、肥大化し軍隊化した国に貢献していることを示したのだ。

 この危機は、米軍が本当に「安全保障」を守っているという考えを粉砕して、大規模な変化のための機会を提供できたのだろうか? 警察への資金提供を停止する動きの素早い結果は、国内で、多くの人々が、国内、国外での「安全保障」を疑問視し、再構想する機会を作ったのだろうか?

 深刻な不正行為をどのように修正すべきかについて詳述した、巻末のヴァインの短い議論には多くの素晴らしい政策解決があるが、時に、彼の歴史分析の痛烈な批評からは、少しまとまりがない感じがする。彼は、軍産複合体の政治権力を減らし、軍事予算を削減し、軍事基地を閉鎖する必要性を正しく語っている。兵器製造業者の権力を打破するために独占禁止法を使う可能性を挙げ、国防総省が公的資金を増やすため、議会にロビー活動することを禁じる法案提出も言っている。アメリカ植民地の人々に、確かに現状についての改良となる、完全な市民権を与えることを話しているが、これは、プエルトリコのような場所での独立運動に、どのように適合するのだろうか?

 彼は「議会は、海外の全ての基地を維持する必要性を査定する、正規の評価過程を作るべきだと主張している。国防総省も、毎年全ての基地を綿密に調べるよう要求されるべきだ。」だが、本書で彼が詳しく説明する恐怖を読んだ後では、これらの提案は、余りに漸進的的で、ゆっくりに思われる。

 この本で最も強力な処方せんは、歴史分析にある。果てしないアメリカ戦争と、干渉の破壊的サイクルをやめたいという希望を持っているなら、アメリカ帝国と基地のグローバルネットワークは解体されなくてはならないと確信して終わる。

 究極的に、ヴァインが全ての問題を片づけているわけではない。それでかまわない。彼はそうすると約束していない。この本は、より良い世界を作る目標に向かい、他の人々に調査に取り掛かるよう求めてバトンを渡す長距離走者のようなものと見なすべきだ。

 「アメリカの戦争実績を懸念し、願わくは怒っている人々は、変更を要求し、強制する方法を見いださなくてはならない」とヴァインは書いている。そのような変更にはアメリカ帝国の構成要素が含まれなくてはならない。常に戦争を、より容易な、魅力的で、より儲かる選択肢のように思わせる、世界に点在し、主権を傷つけ、戦争をする基地や、施設や、スイレンの葉。

 この不正行為に反対するため、我々は最初に、それが存在することを認識し、その陰険な歴史を語らなくてはならない。ヴァインの本は、そうした方向に向かって大きく踏み出している。後は我々次第だ。

 サラ・ラザロはIn These TimesのWeb編集者。彼女はInterceptや、Nationや、Tom Dispatchを含めた刊行物へ寄稿する独立ジャーナリズムでの経験がある。

記事原文のurl:https://jacobinmag.com/2020/06/us-military-bases-global-war-machine-imperialism

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コメント
1. 2020年10月12日 15:37:39 : OO6Zlan35k : L3FGSWVCZWxFS3c=[423] 報告

北の多弾頭化が実現するのは時間の問題、

本来、日米安保が無効化したときのことを真剣に考えるべきだったのだが

未だに愚かな国民は、次は大陸からのさらに厳しい搾取が待っていることを知らない


https://jp.reuters.com/article/dprk-missile-idJPKBN26X09C
焦点:北朝鮮が巨大ICBM誇示、圧力と友好の「綱渡り」外交
ロイター編集

2 分で読む


[ソウル 11日 ロイター] - 北朝鮮が10日午前零時という異例の時間に開始した大規模軍事パレードでは、巨大な大陸間弾道ミサイル(ICBM)から、これまでは存在が確認されなかったタイプの戦車まで、さまざまな新型兵器が公開された。


北朝鮮が10月10日午前零時という異例の時間に開始した大規模軍事パレードでは、巨大な大陸間弾道ミサイル(ICBM)から、これまでは存在が確認されなかったタイプの戦車まで、さまざまな新型兵器が公開された。写真はパレードで披露された軍事車両。KCNA10日提供(2020年 ロイター)

それぞれの兵器によって開発段階はかなり異なるとみられるが、これらを利用して金正恩・朝鮮労働党委員長は北朝鮮の最新鋭の軍事力を世界に誇示しつつ、核戦力と通常戦力の実戦能力を高めているというのが専門家の意見だ。

まさに正恩氏は、トランプ米大統領との個人的に良好な関係、あるいは同盟国・中国との絆を損なわず、米国に対する圧力を強めて制裁の緩和を図るという「綱渡り」の外交政策を推進している。

かつて米中央情報局(CIA)で北朝鮮分析担当だったヘリテージ財団のブルース・クリングナー氏は「正恩氏の演説は米国を直接威嚇せず、むしろ北朝鮮の核戦力が自衛のためにあると印象づけている。そこから読み取れる明確なメッセージは、米政府の主張とは反対に、北朝鮮の核の脅威は、まだ解決されていないということだ」と述べた。

軍事専門家によると、軍事パレードの動画に映った巨大ICBMは、多弾頭式あるいは弾頭と移動式発射台(TEL)の大型化などによって破壊力が強まっている可能性がうかがえる。

<多弾頭式か>

今回のパレードの目玉は、何と言っても11軸という大型のTELに載せられた新型ICBMだろう。全長25−26メートル、直径2.5−2.9メートルと地上発射式では世界最大級だと専門家は話す。

オープン・ニュークリア・ネットワークのメリッサ・ハンナム副所長は、発射実験されたこれまでで最も大きい「火星15」でも、米国全土を射程圏内に収めている。新型ICBMが実戦で使用される場合、多弾頭を搭載する能力を備える公算が大きいとの見方を示した。

ジェームズ・マーティン不拡散研究センター(CNS)のジェフリー・ルイス研究員は、北朝鮮が弾頭を追加する方が、米国が迎撃ミサイルを拡充するよりもずっとコストが安いと懸念する。「北朝鮮が新型ICBMに3─4個の弾頭を搭載することができるなら、われわれは1基のICBMに対しておよそ12から16の迎撃ミサイルが必要になる。米国が直近で14の迎撃ミサイルを購入した費用は10億ドルに上る」という。


スライドショー ( 2枚の画像 )
ただ、別の専門家は新型ICBMでは単に、より大型の単弾頭を搭載する狙いなのではないかと述べる。韓国海軍を退役し、キョンナム大学極東問題研究所の教授を務めるKim Dong-yup氏は「多弾頭技術を北朝鮮は、まだ完全に手の内に入れていないと私は考えている」と述べた。

<大型TEL>

新型ICBMを運んでいた大型TELも、専門家の目を引いた。CNSのデーブ・シュマーラー研究員は、北朝鮮は中国から細々と大型TELの供給を受けており、大型TELの不足がこれまで配備できるICBMの制約になっていたにもかかわらず、国産化された、より大きなTELが目撃されたと説明した。

もっとも巨大ICBMと大型TELには落とし穴もあると、欧州のミサイル専門家、マーカス・シラー氏は指摘する。これらを動かすには特別な道路や橋が必要になり、そうした設備が整っていない北朝鮮で発射位置まで移動させるなら、最長で半日はかかりそうだという。いざ実戦になってからでは迅速な配備が難しく、主に政治的な警告を与える手段としてのみ使われるだろうと予想した。

<SLBM>

北朝鮮は「北極星4」と記された新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に見えるミサイルも、パレードに登場させた。

米シンクタンクの情報分析サイト、38ノースの専門家チームはリポートで「新型SLBMが実戦配備されるとすれば、北朝鮮が昨年7月に建造中と示唆した新型潜水艦に搭載するつもりかもしれない」との見解を表明。その上で、少なくともミサイルのモーターケースの一部に軽量化と射程距離延長、搭載弾頭量増加を可能にする技術が見受けられたとした。

(Josh Smith記者)

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