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レバノンに対してアメリカとイスラエルの支配者が行っていること(3/3)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202008110000/
2020.08.11 櫻井ジャーナル
ラフィク・ハリリが乗っていた装甲車両に同乗、負傷してフランスの軍事病院で治療を受けたバッセル・フレイハンから濃縮ウランが検出されている。本ブログでも何度か書いたが、イスラエルがレバノンへ軍事侵攻した直後、ウルスター大学のクリストファー・バスビー教授はレバノンで濃縮ウランを見つけたという。核物質が利用された武器、例えば数十センチ程度の長さのミサイルが暗殺に使われた可能性があるのだ。当時、そうした兵器をドイツが保有していたと考えられている。
事件の調査を任されたメーリスはドイツ人で、ドイツだけでなくアメリカの情報機関との緊密な関係にあると言われている。検察官としてアメリカやイスラエルの関与をもみ消すこともしていたという。2000年代の前半にはWINEP(近東政策ワシントン研究所)の研究員になっているが、この研究所はイスラエルロビーのAIPACと関係が深いことで知られている。
そのメーリスの調査が杜撰だということが明確になり、彼は2006年1月に辞任した。彼の重要証人だったフッサム・タヘル・フッサムはシリア関与に関する証言を取り消し、レバノン当局の人間に誘拐されて拷問を受け、そのうえでシリア関与の証言をすれば130万ドルを提供すると持ちかけられたと話している。それ以外にも証言の信頼度が低いことが明らかになり、責任を取らざるをえなくなったのだろう。
そして設置されたのがレバノン特別法廷(STL)。2007年のことだ。STLは国連の機関ではなく、年間85億円程度だという運営資金はサウジアラビア、アメリカ、フランス、イギリス、レバノンなどが出している。この法廷ではメーリスの主張に基づき、ヒズボラに所属するという4名が起訴された。それに対し、イスラエルの無人機(ドローン)がハリリの動きを監視していたことを示すとされる映像をヒズボラは2010年に公開している。
ハリリ暗殺を利用して親イスラエル派がヒズボラを攻撃する中、イスラエルはレバノンへ軍事侵攻したのだが、その一方、ハリリのグループは未来運動なる活動を開始、武装部隊(テロ部隊)を編成した。
その部隊を財政的に支援してきたのがデイビッド・ウェルチ米国務省次官補を黒幕とするウェルチ・クラブなるプロジェクト。ウェルチの背後にはネオコンのエリオット・エイブラムズがいると言われている。
エイブラムズは1980年代にイラン・コントラ事件に絡んで上院外交委員会で偽証、起訴されたものの、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領の恩赦で救済された。
ドナルド・トランプ政権は対イラン戦争を遂行するためにイラン行動グループを2018年8月に編成、その責任者にブライアン・フックを据えたが、そのフックが今年8月6日に辞任を表明、その後任はエイブラムズになると伝えられている。
フックが辞任を表明する直前、8月4日午後6時過ぎ(現地時間)にレバノンの首都ベイルートで大きな爆発があり、数分後にはさらに大きな爆発があった。インターネット上に流れている映像には核爆発を思わせるキノコ雲や衝撃波が映っている。
爆発があったのは港の倉庫街で、爆発後に撮影された写真には大きなクレーターが写っている。ヒズボラの武器庫が破壊されたとする情報もあるが、ヒズボラは否定している。イスラエルではヒズボラがイスラエルを攻撃するために用意していた硝酸アンモニウムを破壊したとする話も流しているが、そうした種類の爆発とは思えない。小型核爆弾、あるいはイスラエルの新兵器が使われたとする推測が語られるのはそのためだ。爆発があった当時、アメリカ軍のP-8A哨戒機やEP-3E電子偵察機、合計4機がレバノン沖を飛行していたとする情報もある。
アメリカとイスラエルは中東で何か大きなことを目論んでいる可能性がある。(了)
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