ここでもHIMAZIN ANコンビによる常識誤誘導が展開されている。 事実はこうである。 https://www.macrophi.co.jp/special/1435/#i-3 免疫は自然免疫と獲得免疫の2種類に分類することができ、かつては免疫といえば獲得免疫の意味合いが強かったと言われています。 自然免疫とは 自然免疫は人間に元々備わっているしくみで、免疫細胞が自分と自分以外(非自己)を認識することで、非自己である病原体をいち早く認識し、攻撃することで病原菌の排除を行います。 具体的には、マクロファージや好中球といった細胞が細菌を食べることで処理してくれます。自然免疫の中でもこのような食作用を持つ細胞のことを貪食(どんしょく)細胞と呼びます。 自然免疫には以下のような細胞があります。 ・好酸球:呼吸器や腸管などに存在する白血球の一種で、寄生虫を処理したり、貪食細胞として細菌を排除したりする役割を持つ。アトピー性皮膚炎の原因になることもある。
・好中球:白血球の半分以上を占める貪食細胞で、酵素の働きで食べた細胞を消化し殺菌する。 ・好塩基球:白血球の一種で数は非常に少ない。好酸球や好中球の移動を助け、寄生虫から体を守るほか、免疫監視(初期のがん細胞などを感知し、破壊するはたらき)や傷口の治癒の役割を持つ。一方でヒスタミンを放出し、アレルギー反応の原因となることもある。 ・マクロファージ:貪食作用のほか、抗原の情報を指令係であるT細胞へと伝達する役割も担っている。 ・樹状細胞:抗原提示細胞(異物と判断されたものを他の細胞に伝える細胞)であり、食作用も持つ。 ・NK細胞(ナチュラルキラー細胞):体内を巡回し、がん細胞やウイルスに感染した細胞を除去する役割を担っている 自然免疫の記憶 免疫機能の1つとして挙げられる記憶。免疫細胞は一度体内に侵入した病原体の情報を記憶し、抗体を作ることで再発症を防ぐことができます。この免疫記憶は、後述の獲得免疫でのみ確認されてきましたが、自然免疫でも免疫記憶がおこることがわかってきました。 自然免疫の記憶においては、遺伝子情報が格納されているDNAの働きがポイントです。
本来、DNAは長いひも状になっており、普段はヒストンというタンパク質に巻きつくことで、他のDNAと絡み合わないよう管理されています。 また、DNAが巻きついた状態の多数のヒストンが1箇所に集結しているため、その状態ではすぐに活動を行うことが困難です。 一方で、自然免疫が一度活性化すると、その記憶に関する遺伝子は、DNAがヒストンから解けた状態で保たれるため、すぐに活動することができるようになっています。 獲得免疫とは 自然免疫は血液中に入った小さい病原体や、細胞の中に入り込んでしまった病原体に関しては対処するのが苦手とされています。そこで活躍してくれるのが獲得免疫です。 獲得免疫には、一度侵入した病原体の情報を記憶し、再び侵入された時に一早く対処できるよう学習することができるという特徴があります。一度かかった病気にかかりにくいのは、この獲得免疫が抗体を作ることで、ウイルスなどの抗原を処理してくれているためです。なお、獲得免疫は自然免疫のように先天的に備わっているものではありません。 獲得免疫には以下のような細胞があります。 ・B細胞:抗体を作ったり、侵入した異物が危険かどうかを判断することで、抗原を排除する ・形質細胞:B細胞が成熟した細胞で、抗体を量産し、抗原を攻撃して自然免疫を助ける ・ヘルパーT細胞:感染した細胞を一早く発見し、免疫細胞の指令役を担う ・キラーT細胞:ヘルパーT細胞からの指令によって感染した細胞を破壊する ・制御性T細胞:他の免疫細胞に攻撃の終了を指令することで、免疫反応を抑制する ・メモリーB細胞:抗原の情報を記憶する
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