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2021年1月24日 07時29分
新型コロナウイルスの感染拡大で神奈川県内の医療体制が逼迫(ひっぱく)し、自宅療養者の安否や健康状態を県が確認する体制から「自己管理」を求める体制に月内にも変更する方針を県が示したのを受け、「放置されてしまうよう」などと、川崎市内の高齢者らに不安が広がっている。高齢者の生活を支える介護者らへの支援拡充を求める声も上がる。 (石川修巳、安藤恭子)
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川崎市幸区で一人暮らしをしている女性(86)は「感染した時にどうなるのか、不安はものすごくある」と打ち明けた。二年前に夫を亡くし、昨年は転んで首にけがをした。「要支援」と判定されて週一回、代わりに買い物に行ってもらう生活援助を受けている。リハビリのため一日に三十〜四十分間外を歩くほかは、できるだけ外出を控えているという。「一人でいれば感染しませんから」
いざという時、部屋の床をドンドンたたくなどして、隣人に伝えることにしている。「元気ですよ」との声掛けも毎夜、忘れない。「一人ですから、自立しないといけない。ただ、いざという時に『自己管理』と言われても…。意識がしっかりしていればいいんですが」との懸念も口にした。
一人暮らしの麻生区の小川誠治さん(70)も、昨年十二月から買い物と通院以外の外出は自粛している。市の科学館カフェやパチンコ店でひと息つく楽しみを我慢し、近くに住むおいや趣味の星の仲間とはLINEやメールで交流。「県や市の職員も大変だと思う。病院もぴりぴりしているので、発熱もできない。『うつさない、うつらない』と思い耐えています」
「『自己管理』と言われると放置されてしまうようで、冷たくは感じますよね…」。多摩区で夫と夫の弟と「七十代三人暮らし」という女性(73)は、県の方針にため息をつく。
ニュースや市のホームページを毎日見て、県内病院の逼迫ぶりを気にしている。病院に行かなくて済むように市販の風邪薬や小型加湿器などを購入。基礎疾患や年齢をスコア化して入院優先度を判断する県独自の基準とてらし「仮にコロナに感染しても自分の入院は難しそう」と判断し、レトルト食品も買い備えた。「まるで災害」と苦笑する。
近くに住む息子夫婦には「延命治療はいらない」と話してきたが、揺れている。「コロナで人工心肺が必要なほど症状が重くなっても『若い人を優先して』と言えるだろうか。家族全員が感染したら、身の回りの世話は誰がするのだろう。想像すると深刻です」
市民のよろず相談を受けている「くらしの相談センター」(川崎区)の宮原春夫所長(77)が成年後見人を務める八十代女性は今月、コロナで亡くなった。病院から「危篤」の連絡を受けたが、面会も火葬の立ち会いもかなわず、お骨を受け取るのみの寂しい最期だったという。
「コロナは怖い病気で、高齢者が神経をとがらせるのは当たり前。外出や家族との交流を控えた結果、足腰が弱くなり、認知症が進むなどの心配もある。高齢者の『自己管理』には限界があり、県の方針は上から目線に見える。高齢者を支える介護士を支援するなど、生活の現場にも目を向けてほしい」
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