http://www.asyura2.com/19/warb23/msg/883.html
Tweet |
クーデター直後に続き、ウクライナで再び金塊が国外へ持ち出された
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202207270001/
2022.07.27 櫻井ジャーナル
ロシア軍がウクライナに対する攻撃を始めた2月24日以降、ウクライナの中央銀行は124億ドル相当の金を売却したという。アメリカ/NATOは教官や戦闘員を送り込むほか兵器を供給、ここにきてアメリカはHIMARS(高機動ロケット砲システム)、イギリスはM270-MLRS(M270多連装ロケットシステム)は引き渡しているのだが、この代償として金を渡しているわけだ。西側にとってこれは支援でなくビジネスというべきかもしれない。
ウクライナにおける戦争は短期的にみても2014年2月22日にビクトル・ヤヌコビッチ大統領がネオ・ナチを主体とする暴力集団によるクーデターで排除されてから始まっている。そのクーデターの背後にはアメリカのバラク・オバマ政権が存在、現場では国務次官補だったビクトリア・ヌランドが指揮していた。
このクーデターから間もない3月7日、ウクライナの中央銀行に保管されていた金塊が持ち去られたと言われている。ナンバープレートのない4台のトラックと2台のミニバスがボリスピル空港へ到着、15名の武装兵が40箱以上の荷物を輸送機へ運び込んだのだが、その飛行機は登録されていなかった。作業が終わると荷物を運んできた自動車は走り去り、午前2時に輸送機は離陸した。荷物は金塊で、飛行機はアメリカへ向かったとされている。
2014年2月にクーデター派が制圧したのはキエフ周辺で、ヤヌコビッチの支持基盤だった東部と南部を抑えにかかったのはそれから。そうした状況を知った東部や南部の住民はクーデターに対抗するために動き始める。
最も早かったのはクリミアで、3月16日にはロシアと統合を問う住民投票を実施、80%を超える住民が投票に参加して95%以上が加盟に賛成した。ヤヌコビッチを支持するためにキエフへ向かった住民も途中で首都の惨状を知り、それも迅速な動きにつながった。
アメリカがウクライナでクーデターを実行した目的のひとつはロシアの隣国を支配、そこへNATO軍を入れてロシアを威嚇、チャンスがあれば軍事侵攻すること。これは19世紀から続くアングロ・サクソンの戦略だ。
ウクライナを制圧することでロシアとEUを結びつけているパイプラインを支配、ロシアからマーケットを、またEUからエネルギー資源の供給源を奪うことのほか、クリミアにあるロシア黒海艦隊の重要な基地があるセバストポリを制圧することも重要な目的だったが、クリミアの制圧に失敗してしまう。
それから間もない4月12日にCIA長官だったジョン・ブレナンがキエフを極秘訪問、22日には副大統領を務めていたジョー・バイデンもキエフを訪れた。バイデンの訪問に会わせるようにしてクーデター政権はオデッサでの工作を話し合ったと伝えられている。ウクライナ、キプロス、イスラエルの三重国籍を持つシオニストの富豪、イゴール・コロモイスキーもこの工作に加わったと伝えられている。
オデッサは南部にある重要な港湾都市だが、そこで5月2日に反クーデター派の住民がネオ・ナチの「右派セクター」を中心とするグループによって虐殺された。
そうしたネオ・ナチ団体のメンバーが中心になって設立されたのがアゾフ大隊(アゾフ特殊作戦分遣隊)。コロモイスキーはその組織を資金面から支えていた。ウォロディミル・ゼレンスキーがコロモイスキーの操り人形だということはCIA系のメディアさえ伝えていた。
当日、オデッサではサッカーの試合が予定されていて、フーリガンが集まっていた。そのフーリガンを挑発し、反クーデター派が集まっていた広場へ誘導、それを口実にして女性や子どもを含む住民が労働組合会館へと「避難」させ、そこで殺されたのだ。人びとに見られないようにすることが目的だった。
このとき50名近くの住民が殺されたと伝えられているが、これは地上階で確認された死体の数にすぎず、地下室で惨殺された人を加えると120名から130名になると現地では言われていた。撲殺された人が多かったようだが、射殺された人も確認されている。
会館の周辺で撮影された映像がインターネット上に流れたが、それを見るとネオ・ナチだけでなく警察の幹部が虐殺に参加しているように見える。広場から建物に向かって火炎瓶が投げ込まれているだけでなく、銃撃する様子も撮影されていた。
屋上へ出るドアはロックされ、逃げ出すことはできなかった。屋上には右派セクターであることを示す腕章をした集団がいたので、この集団が反クーデター派の住民を殺すためにロックしたとみられている。殺害した住民は建物の内部で焼かれたが、住民の中には焼き殺された人もいた。火炎瓶の投げ合いという状況は見られない。
右派セクターの中心的な存在だったドミトロ・ヤロシュはクーデター直後の2014年3月、サラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)などイスラム系の武装集団への支援を表明している。その右派セクターが中心になって5月5日、内務省の親衛隊で中核的な存在になる「アゾフ大隊」が組織された。
キエフのクーデター派は戦勝記念日で住民が外に出ることが予想された5月9日に戦車部隊をドネツクのマリウポリへ突入させ、住民を殺傷したが、それでも5月11日にドンバスで自治(ドネツク)や独立(ルガンスク)の是非を問う住民投票が実施される。
ドネツクでは89%が賛成(投票率75%)、ルガンスクでは96%が賛成(投票率75%)している。この結果を受け、ドンバスの住民はロシア政府の支援を求めたが、ロシア政府は動かない。そしてキエフのクーデター政権と反クーデター派住民との間で戦争が始まった。
クーデター当時に副大統領だったバイデンが大統領に就任するとロシアや中国に対する経済戦争や軍事的な挑発が始まる。今年に入るとキエフ体制がドンバスでロシア語系住民を「浄化」する軍事作戦が実行されるという話が流れ、実際、ウクライナ側からドンバスに対する攻撃が増えた。そうした中、ロシア軍が動いたのだ。
そして現在、住民を人質にして戦っていたゼレンスキー政権の親衛隊が敗北、住民は解放されている。その住民から事実が語られているが、それはアメリカをはじめとする西側の支配層にとって都合が悪い。有力メディアは沈黙するだけでなく、住民の証言を自分たちに都合よく「編集」していることも発覚。ドイツの情報機関「BND(連邦情報局)」が分析したように、ロシア軍は8月までにドンバス全域を制圧できそうだ。
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。