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ウクライナ情勢が思い通りにならないバイデン政権の周辺に核戦争へ前向きな将軍
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202204270000/
2022.04.27 櫻井ジャーナル
ウクライナには軍隊のほか、内務省の親衛隊が存在している。親衛隊とネオ・ナチが緊密な関係にあることは本ブログでも繰り返し書いてきた通り。対ロシア戦争の主力は親衛隊だ。アメリカやイギリスの特殊部隊はCIAと協力してウクライナ軍を訓練してきたが、それだけでなくロシア軍と実際に戦っていると伝えられている。
戦闘に必要な物資をアメリカやその従属国はウクライナへ提供している。アメリカのジョー・バイデン大統領は8億ドル相当の兵器供給を承認したが、ウクライナの財務大臣は毎月20億ドル以上の支援を要請している。
そうした状況の中、バイデン大統領はウクライナへの兵器輸送を調整するため、テリー・ウルフ退役中将を指名した。コソボ、アフガニスタン、イラク、シリアでの作戦に参加、アメリカ支配層の中東支配計画の手先として働いてきた。ジョージ・W・ブッシュ大統領の時代、イラク問題に関する特別顧問を務めている。
2015年11月から19年2月にかけて、ウルフはシリアにおけるダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)と戦うグローバル連合なるものを指揮していた。
アメリカのバラク・オバマ政権は2011年春からジハード傭兵を使った侵略戦争をリビアとシリアで始めるが、その年の10月にリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制を壊滅させ、カダフィ自身は侵略軍に惨殺された。
その際、空からNATO軍が攻撃、地上部隊の主力はアル・カイダ系武装集団であるLIFGだった。カダフィ体制が崩壊した後、この同盟関係が明らかになるのだが、これは2001年9月11日からアメリカの支配層が宣伝していた侵略を正当化させるストーリーを揺るがす事実。だが、「国際社会」とやらは問題にしなかった。
しかし、シリアのバシャール・アル・アサド体制は倒れない。そこでアメリカ/NATOはシリアでもリビアと同様、NATO軍を介入させようとする。そこで登場してくるのが「残虐さ」を売り物にするダーイッシュだ。
このダーイッシュを作り上げたのはバラク・オバマ政権にほかならない。リビアから軍事物資や戦闘員をシリアへ移動させるが、その工作の拠点がベンガジのアメリカ領事館。マークを消したNATOの輸送機が武器をリビアからトルコの基地まで運んだとも伝えられている。
その領事館が2012年9月11日に襲撃され、クリストファー・スティーブンス大使が殺されているが、大使はその前日に領事館でCIAの工作責任者と会談し、その翌日には海運会社の代表と会っている。その当時のCIA長官はデイビッド・ペトレイアスで、国務長官はヒラリー・クリントンだった。オバマ政権はムスリム同胞団を重用していたが、それに反発したワッハーブ派が実行したとする説もある。
その直前、2102年8月にアメリカ軍の情報機関DIAはオバマ大統領に対し、シリア情勢に関する報告書を提出した。シリアで政府軍と戦っている武装勢力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団だと説明、戦闘集団の名称としてアル・ヌスラを挙げている。そのアル・ヌスラはAQI、つまりイラクのアル・カイダと実態は同じだともDIAは指摘している。
オバマ政権はシリアの武装勢力支援を正当化するため、「穏健派」なるタグを使ったが、実態はサラフィ主義者やムスリム同胞団だと指摘したのだ。シリアにオバマ大統領が言うような穏健派は事実上、存在しないということである。またそうしたオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるとも警告していた。
2012年当時のDIA局長はマイケル・フリン中将だが、このフリンだけでなく、マーティン・デンプシー大将を議長とする統合参謀本部もアサド政権の崩壊は混乱を招き、ジハード過激派がシリアを乗っ取ると懸念していた。オバマ政権はそうした事態を容認していたと言える。その政権で副大統領を務めていたのがバイデンにほかならない。
オバマ政権がウクライナでクーデターを成功させ、香港で「佔領行動(雨傘運動)」なる反中国運動を仕掛けた2014年に中東ではダーイッシュが出現する。フリンはホワイトハウスの高官と対立、同年8月7日にDIA局長を解任された。デンプシーは2015年9月25日に議長の再任を拒否される。ロシア軍がアサド政権の要請で軍事介入したのは、その5日後だ。
それから間もない2015年11月にウルフはダーイッシュと戦うとしてグローバル連合なるものを指揮するのだが、その真の目的はアサド政権の打倒だったと見られている。実際、オバマ政権はそうした政策を推進した。
バイデン政権へウクライナについてアドバイスしている退役軍人のひとりにフィリップ・ブリードラブ大将がいる。2013年5月から16年5月までSACEUR(NATO欧州連合軍最高司令官)を務めていた軍人。ネオコン/シオニストと強く結びつき、軍事的な緊張を高めるために偽情報を発信していた。ウクライナでクーデターが実行された当時、ブリードラブはSACEURだったということでもある。
ブリードラブはその好戦性を最近も示している。核戦争への恐怖がプーチンに対する適切な対応を西側はとれないのだと主張しているのだ。適切な対応にはNATO軍をウクライナへ入れることも含まれている。そうしたことをロシア政府が容認するとは思えない。そこが問題の始まりでもあるのだ。米英の支配層にはロシアを制圧したいと考えている勢力が存在している。
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