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米英が世界制覇計画を実現するために戦争していることを露外相がやっと認めた
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202204130000/
2022.04.13 櫻井ジャーナル
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は4月11日、ウクライナで行っている軍事作戦の目的はアメリカの世界制覇計画を止めさせることにあると語った。アメリカの目論見をロシア政府は以前からわかっていただろうが、やっと口にした。
その世界制覇計画はイギリスが19世紀に作成した計画を引き継いだもので、ユーラシア大陸周辺部を支配し、内陸部を締め上げて最終的にはロシアを制圧するというものだ。ロシア政府は以前からわかっていた話だろう。イギリスが明治維新を演出した理由もその計画がベースにある。
このイギリスの計画を20世紀初頭にまとめた人物がハルフォード・マッキンダー。ジョージ・ケナンの「封じ込め政策」やズビグネフ・ブレジンスキーの「グランド・チェスボード」はマッキンダーの理論に基づいている。
そして1991年12月にソ連が消滅、アメリカの支配層は自国が「唯一の超大国」になったと考えた。つまり世界制覇をほぼ達成したと認識したのである。そこで自分たちの利権を守るため、単独行動も辞さないといする方針を打ち出す。国連中心主義を打ち出していた細川護煕政権は許されなかった。
次の段階として、アメリカは西ヨーロッパ、アジア、または旧ソ連圏においてライバルになる超大国が出現しないよう備えようとする。アメリカのリーダーシップに挑戦したり、既存の政治的経済的秩序を転換させようと求めることを先進工業国の利権集団に諦めさせなければならないということでもある。この計画は1992年2月に国防総省がDPG(国防計画指針)草案という形で作成され、「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。
1990年代にアメリカ/NATOは旧ソ連圏を侵食し始めた。1997年にマデリーン・オルブライトが国務長官に就任すると好戦的な雰囲気が高まり、98年4月にアメリカ上院はNATO拡大を承認、その年の秋にオルブライトはユーゴスラビア空爆を支持すると表明、1999年3月にNATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。この頃からアメリカは情報操作するために広告会社を重要視するようになった。
アメリカが侵略戦争を本格化させる切っ掛けは2001年9月11日の出来事。ニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎が攻撃されてからだ。
2003年3月にアメリカ主導軍はイラクを先制攻撃してサダム・フセイン体制を倒したが、思い通りの体制を築くことができない。イラク国民の多数を占めるシーア派が同じシーア派のイランに親近感を持つことから親イラン派の政権が誕生してしまった。
こうした状況を打開するため、イギリスの首相だったトニー・ブレアはジョージ・W・ブッシュ大統領に対し、非宗教政権を倒してムスリム同胞団と入れ替えるように求めたという。(Thierry Meyssan, “Before Our Very Eyes,” Pregressivepress, 2019)
シーモア・ハーシュが2007年3月にニューヨーカー誌で書いた記事によると、ブッシュ政権はイスラエルやサウジアラビアと手を組み、シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを叩き潰そうと考える。その手先として選ばれたのがムスリム同胞団やサラフィ主義者だ。
2009年1月に大統領はバラク・オバマに交代、2010年8月にはムスリム同胞団を使った体制転覆プラン、PSD-11を承認している。ブラア英首相の意向に沿う計画だ。そして「アラブの春」が始まり、リビアやシリアでは2011年春から戦争になる。侵略戦争の開始だ。
そして2014年2月にオバマ政権はネオ・ナチを使ったクーデターで、ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ政権を倒した。ここから現在のウクライナにおけるクーデター軍と反クーデター軍の戦争は始まる。この戦争は米英が進めてきた世界制覇計画の一環にほかならない。
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