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アフガニスタンでの戦争は1970年代にアメリカが始めた(1/2)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202108110001/
2021.08.11 櫻井ジャーナル
アメリカ軍の部隊2500名が9月11日までにアフガニスタンから撤退するというが、この「撤兵」でアメリカが1970年代に始めたアフガニスタンでの戦争を終わらせる可能性は小さい。秘密裏に活動しているアメリカの特殊部隊や情報機関の工作員は残り、1万6000名以上の「民間契約者」もいて、その中に傭兵も含まれている。
バラク・オバマ政権がシリアへもリビアと同じように軍隊を投入する準備を進めていた2015年9月30日にシリア政府の要請でロシア軍が介入し、アメリカ、イギリス、フランス、サウジアラビア、カタールなどを後ろ盾とするジハード傭兵、つまりアル・カイダ系武装集団やダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)を敗走させた。
そこでアメリカ政府は手先をクルド勢力に切り替え、ダーイッシュが支配していた油田地帯をアメリカ軍が占領していく。露骨な侵略だが、西側の政府や有力メディアは沈黙している。
敗走したダーイッシュなどの幹部と見られる戦闘員をアメリカ軍は救出、アフガニスタンなどへヘリコプターなどで運んでいると言われている。出身国へ戻る戦闘員もいるが、その中には中国の新疆ウイグル自治区も含まれている。イドリブにはジハード傭兵がまだ立てこもっているが、アメリカに再接近しているトルコがそこから戦闘員をアフガニスタンへ運んでいるとも伝えられている。
アメリカ軍は2003年3月、イギリス軍などを引き連れてイラクを先制攻撃してサダム・フセイン体制を破壊した。当初、親イスラエル派の体制を樹立する予定だったが、イラク国民の多数を占めるシーア派が同じシーア派のイランに親近感を持つことから親イラン派の政権が誕生、それを受けてアメリカはフセイン派の残党を含むスンニ派と手を組んだ。
イラクには1960年代後半からイスラエルの情報機関に操られている勢力が存在する。ムスタファ・バルザニが率いていたクルドだ。この人物はイスラエルの情報機関モサドのオフィサーだったと言われ、その息子であるマスード・バルザニも同じだと見られている。アメリカはイラク北部にクルドの国を建設しようと目論んだこともあるが、クルド内部の反バルザニ派がこの計画に反対して挫折した。
ジョー・バイデン米大統領はイラクのムスタファ・アル・カディミ首相とホワイトハウスで7月に会談、アメリカは戦闘任務を2021年末に終えることで合意したというが、アメリカは2017年からイラクで戦闘作戦を実施せず、戦闘部隊は存在しないことになっている。
しかし、アメリカ軍がイラクにいないわけではない。顧問や教官として特殊部隊が駐留し、「対テロ部隊」に同行しているとされている。こうした「非戦闘部隊」はこれからも残るのだろう。今年に入り、NATO軍がイラク駐留部隊の規模を500名から4000名へ増やしたと伝えられたが、軍事会社の傭兵が増強されることも考えられる。シリアで敗走したジハード傭兵の一部がイラクへ運ばれたとも言われている。
今年2月、イラクのクルド支配地域からシリア北東部のハサカ周辺へ軍事物資や装甲車両を運び込む光景を撮影した映像がインターネット上で公開されているが、ダーイッシュが一時期支配していた地域をアメリカは支配し続けようとしている。言うまでもなく、これは不法占領だ。
アメリカ空軍はカタールのアル・ウデイド基地やアラブ首長国連邦のアル・ダフラ基地、あるいはクウェートのアリ・アル・サレム基地とアーマド・アルジャベル基地に戦闘機、偵察機、爆撃機などを集め、アフガニスタンも空爆できる態勢を整えている。(つづく)
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