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シリアの体制転覆を目指すバイデン政権は対戦車ミサイルなどを武装集団に供給
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202106300000/
2021.06.30 櫻井ジャーナル
シリアのイドリブでシリア政府軍と戦闘を続けているハイアト・タハリール・アッシャームの宣伝映像によると、この武装集団はアメリカ製の対戦車ミサイルTOWを使っている。こうした戦闘集団へ供給するため、アメリカ国防総省は28億ドル相当の兵器を購入、その一部が提供されたようだ。
この武装集団は2017年1月にアル・ヌスラを中心として組織された。2015年9月30日にロシア軍がシリア政府の要請で介入、アメリカをはじめとする外部勢力の手先としてシリア政府軍と戦っていたサラフィー主義者(ワッハーブ主義者やタクフィール主義者と渾然一体)やムスリム同胞団を中心とする戦闘集団は敗走する。その結果、彼らの支配地域は急速に縮小し、トルコに接するイドリブに追い詰められた。そこで組織の再編が図られたと考えるべきだろう。
バラク・オバマ政権は2010年に中東から北アフリカにかけての地域で政権転覆作戦を始め、11年春からはリビアとシリアで配下の戦闘集団が侵略戦争を始めた。これを西側では「内戦」と呼ぶ。
リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は2011年10月に倒されるが、その際に地上部隊の主力がアル・カイダ系だということが判明してしまう。そのアル・カイダ系武装集団の戦闘員と武器/兵器をアメリカ政府はシリアへ移動させるが、その拠点はベンガジのアメリカ領事館。
その領事館が2012年9月11日に襲撃され、クリストファー・スティーブンス大使が殺されているが、大使はその前日に領事館でCIAの工作責任者と会談し、その翌日には海運会社の代表と会っている。その当時のCIA長官はデイビッド・ペトレイアスで、国務長官はヒラリー・クリントンだった。
運ばれた戦闘員や武器/兵器はシリアの反政府軍へ流れる。その事実を否定できないオバマ大統領は「穏健派」への支援だと強弁するが、それが事実に反することを明らかにする報告書をアメリカ軍の情報機関DIAが2018年8月にホワイトハウスへ提出している。
その報告書の中で、オバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになると警告しているが、その警告は2014年にダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国とも表記)という形で現実になった。シリアで政府軍と戦っているアル・ヌスラの実態はアル・カイダ系武装集団のAQI(イラクのアル・カイダ)と同じだともしている。
アル・カイダの正体をイギリスの外務大臣を1997年5月から2001年6月まで務めたロビン・クックが2005年7月に明かしている。CIAの訓練を受けた「ムジャヒディン」の登録リストだというのだ。アラビア語でアル・カイダはベースを意味、データベースの訳語としても使われる。オサマ・ビン・ラディンは「ムジャヒディン」のリクルート担当だった。
つまり、「アル・カイダ」には統一した指揮系統はない。何らかのプロジェクトができると、「アル・カイダ」に登録されている戦闘員が派遣され、その戦闘員を中心に集団が形成されるわけだ。ダーイッシュも仕組みは基本的に同じ。タグが違うだけだ。オバマ政権で副大統領を務めたジョー・バイデンが大統領を務めている政権がオバマ政権と同じことをしても不思議ではない。
シリア政府との関係を正常化しようとする動きがアメリカの「同盟国」つまり属国の間でも見られるが、そうした国々をバイデン政権が脅しているのも必然だろう。
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