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※週刊新潮 2020年1月16日号
秋元司議員逮捕、議員5人に現金報道「カジノ疑獄」 特捜部が狙う「本丸」は菅官房長官
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/01160800/?all=1
1/16(木) 8:00配信 デイリー新潮 週刊新潮 2020年1月16日号掲載
元自民党の衆院議員・秋元司前環境副大臣
「カジノ疑獄」特捜部の本丸と隠し玉(1/2)
久方ぶりに「バッジ」、すなわち現職の国会議員を仕留めた東京地検特捜部。ただし今回の「カジノ疑獄」、登場人物こそ多いものの、飛び交うカネは「100万」「300万」と、特捜事件にしてはセコい。これでは幕引きできない特捜部が狙う「本丸」と「隠し玉」とは。
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紙袋に入れた羊羹と現金300万円を手渡す――。そんなやり取りが、自民党の秋元司衆院議員(48)の議員会館の部屋で堂々と行われたとすれば、何とも「前時代的」である。その一方で目下、東京地検特捜部の取調べにおいても、次のような「泥臭い」会話が交わされているという。
「容疑を否認している秋元議員に対し、特捜部の検事は“全て認めて人生をやり直せ”などと切々と説いています」(社会部デスク)
カジノ疑獄の経緯
昨年12月25日に逮捕された秋元議員。容疑は収賄で、贈賄容疑で逮捕された中国企業「500ドットコム」の顧問だった紺野昌彦ら3人から現金300万円を受け取った他、北海道留寿都(るすつ)村への家族旅行の費用計約70万円を負担してもらった、というものである。
現金を受けとったのは2017年9月で、旅行は昨年2月。「500」社は留寿都村でのカジノを含む統合型リゾート施設(IR)への参入を目指しており、17年8月から昨年10月までIR担当の内閣府副大臣を務めていた秋元議員を「頼った」というわけだ。
週刊新潮1月2・9日号では、秋元議員が昨年春、美人妻と双子の子供をハワイに「高飛び」させていたことを報じたが、
「秋元さんの奥さんは、秋元さんの怪しいタニマチがこちらで催した年越しのカウントダウンパーティーに来ていましたよ。手作りのケーキを持ってきていたようです。その前日には泥酔し、“夫はハメられた”と泣いていたそうです」(ハワイ在住の関係者)
ハメられたかどうかはさておき、かの特捜部が手がける事件にもかかわらず、取り沙汰されるカネの額が数億、数千万円という単位ではなく、300万円、70万円などと少額なところにいささか寂しさを感じるのは事実で、どう逆立ちしても巨悪というより、小悪党の逮捕にしか見えない。しかし、特捜部の「本気度」は徐々に明らかになる。
秋元議員が逮捕されたのと同じ日、特捜部は自民党の白須賀貴樹衆院議員や勝沼栄明前衆院議員の地元事務所を捜索。2人は17年12月、秋元議員とともに中国の深センにある「500」社の本社を訪問していた。
また、逮捕翌日にはパチンコチェーン店「ガイア」の本社も捜索。同社は「コンサルタント料」として、秋元議員の元秘書が代表を務める芸能会社「ATエンタープライズ」に月20万ほどを払っていたことが分かっている。
「特捜部の捜査手法といえば、綿密に『見立て』を設定した上で、筋道立ててゴールに向かって進めていくものでしたが、今回の事件の捜査を指揮する森本宏特捜部長のやり方は全く違う。捜査の過程で名前の挙がった人物や会社に全く遠慮することなく片っ端からガサをかけていく様を見て、“まるでブルドーザーみたいだ”という声も上がっています」(先の社会部デスク)
そして迎えた新年元日、衝撃的な記事が朝日新聞の1面に掲載される。
〈「国会議員5人に現金」IR汚職、中国企業側が供述 検察、符合するメモ押収〉
そんな大見出しの記事によると、秋元議員以外の5人の衆院議員にそれぞれ100万円前後の現金を配った、と供述しているのは、贈賄容疑で逮捕された「500」社顧問で元沖縄県浦添市議の仲里勝憲。この記事では国会議員の実名は伏せられていたが、2日後の1月3日、今度は読売新聞が同じ内容を議員の実名で報道。
それによると問題の5人は、自民党の岩屋毅前防衛相(大分3区)、船橋利実議員(比例北海道)、中村裕之議員(北海道4区)、宮崎政久法務政務官(比例九州)、日本維新の会の下地幹郎議員(比例九州)で、
「岩屋前防衛相はIRを推進する超党派の議員連盟の幹事長で、それ以外の4人はいずれもIR誘致が検討された地域を地盤としています」(地検担当記者)
読売の記事によると、特捜部はこの5人を昨年末に任意で事情聴取したという。こうして、秋元議員の逮捕によって幕を開けた今回の事件は「カジノ疑獄」の様相を呈し始めたのだ。もっとも、名前を報じられた5議員のうち、下地議員以外の4人は「500」社側からの現金授受を否定しているから、特捜部は今後、「詰め」の捜査を求められよう。
苫小牧にもアプローチ
ともあれ、ここへきて事件の登場人物が多くなって頭が混乱してきた、と感じている方は多いだろう。そんな方のために、ここで事件の全体像と特捜の狙いについて整理しておきたい。
「特捜部の捜査の今後の方向性については、次の四つのルートが想定されます」
事情に詳しい法曹関係者はそう語る。
「まず一つめは、現在、マスコミ報道の中心になっている、秋元議員や白須賀議員に加え、名前が浮上した5人の議員のうち、岩屋前防衛相以外の4人のルート。だが、IR議連の幹部である岩屋前防衛相以外の4人は、必ずしもIR利権の本流ではなく、どちらかといえば、贈賄側の紺野に繋がる人脈に過ぎません」
二つめは「大阪カジノルート」。「500」社が、ギャンブル依存症対策研究への助成や啓発を担うNPO法人「依存学推進協議会」とともにシンポジウムを開催していたことはすでに報じられている。「500」社は17年に行われたシンポジウムの経費の他、年間数十万円の研究協賛金も出していたという。
「『500』社からカネが流れていたこのNPO法人の主要メンバーは、大阪府・市のIR推進会議のメンバーと被っている」(同)
三つめは特捜部が狙う「本丸」とも言えるルート。
「すでにIR議連幹部の岩屋前防衛相の名前は浮上していますが、カジノ利権の本丸といえば大阪、横浜、北海道の苫小牧などに関わりを持つ菅義偉官房長官。今回の事件で特捜部が菅長官の周辺にまでダメージを及ぼす可能性はある」
今の段階では留寿都が取り沙汰されているものの、北海道IRの有力候補地と言われていたのは苫小牧である。特捜部が秋元議員の事件に着手する直前の昨年11月末、北海道の鈴木直道知事はIR誘致断念を表明して周囲を驚かせたが、
「この判断の裏には、地検の動きを察知した菅長官周辺で水面下の動きがあったと見られます。菅長官や鈴木知事にとって留寿都はあくまで枠外に過ぎず、本流は苫小牧とそこに連なるIR事業者などです。今回の事件で逮捕された紺野の人脈の一端は、苫小牧にもアプローチしていたことが分かっています」(同)
一方、特捜部には「隠し玉」もある。それが四つめの「パチンコルート」だ。
(2)へつづく
特集「『100万』『300万』では幕引きできない! 『カジノ疑獄』特捜部の『本丸』と『隠し玉』」より
IR疑獄、特捜部が狙う隠し玉は「業界1位のパチンコチェーン」 秋元議員と深い関係
https://www.dailyshincho.jp/article/2020/01170800/
1/17(金) 8:00配信 デイリー新潮 週刊新潮 2020年1月16日号掲載
元自民党の衆院議員・秋元司前環境副大臣
「カジノ疑獄」特捜部の本丸と隠し玉(2/2)
中国企業「500ドットコム」から現金を受け取った容疑で秋元司衆院議員(48)が逮捕された事件では、さらに5人の国会議員の名が取り沙汰されている。「詰め」を行う東京地検特捜部の捜査の方向性には、“隠し玉”として「パチンコルート」があるという。
***
しかもその「主役」は、今回の事件を巡って特捜部の捜索を受けたパチンコチェーン店「ガイア」ではなく、
「店舗数で業界1位を誇る『ダイナム』社です。秋元議員との関係の深さで言えば、ガイアよりもダイナムのほうが数段上。2016年にはダイナム社が秋元議員のパーティー券を90万円分購入。17年はダイナム社及びダイナムジャパンHDが100万円分、18年はダイナムジャパンHDが60万円分のパーティー券を購入している」(事情に詳しい法曹関係者)
さらに、
「秋元議員は、ダイナム社の元社長が10年ほど前に立ち上げた『ワンアジア財団』なる謎の組織の顧問にもなっている。この団体は表向き“アジア共同体の創成に寄与する”と謳っているものの、なぜか顧問にはカジノ利権に関わる多数の国会議員が名を連ねている不可思議な組織。(現金授受が報じられた)岩屋(毅)前防衛相も顧問の一人です」(同)
特捜部がダイナム社に注目しているのは、こうしたことだけが理由ではない。同社と秋元議員は、カジノを巡って持ちつ持たれつの関係にあった可能性が浮上しているのだ。
「パチンコチェーン店大手の中で最もカジノ参入に積極的なのがダイナムで、つい最近、カジノ用のマシーンを開発してリリースしたばかりです。12年、ダイナムは香港証券取引所にパチンコホール運営会社として初めて株式を上場。マカオのカジノ関連会社に出資するなどしてこれまでノウハウを積み上げてきました」(パチンコ業界関係者)
先の法曹関係者によると、
「ダイナムの目的はあくまで日本でのカジノに参入すること。秋元議員については現在、国内のカジノ誘致候補都市に対して、ダイナムが何らかの形で事業に関われるよう有形無形の働きかけをしていた、との疑惑が浮上しています」
破れかぶれ解散
果たして今後、特捜部はどのように切り込んでいくのか。国会が始まる今月20日頃にはある程度見えているだろうか。
「すでに現時点で、今回の事件が安倍政権に与えた打撃はかなり大きい。何しろ、IR法案の強行採決に踏み切った自民と維新の議員が業者からカネをもらっていた、と実名で報じられたわけですからね。本当にこのままカジノを推し進められるのか」
と、政治部デスク。
「現在、支持率が40%を切っているのは朝日の世論調査だけですが、今後、他紙の調査でも40%を切った上に、国会で批判に晒され続けたら、“もうダメだ、もたない”となって破れかぶれ解散もあるかもしれません」
もっとも、与党を攻める野党を巡っても、
「検察はバランスを取るため、野党議員も狙っているといいます」(同)
事態は混沌とし、「カジノ疑獄」の推移だけではなく、国会での攻防からも目が離せないのだ。
特集「『100万』『300万』では幕引きできない! 『カジノ疑獄』特捜部の『本丸』と『隠し玉』」より
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