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目に余る最高権力者のウソ強要 イカれた首相を徹底検証
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/265284
2019/11/26 日刊ゲンダイ
いったい答弁のつじつま合わせにどれだけの人を巻き込むのか(2019年首相主催「桜を見る会」)/(C)日刊ゲンダイ
息を吐くように嘘をつく首相に付き合わされる方も正直、たまったものではないだろう。
日ごとに目に余る公私混同がハッキリしてくる安倍首相主催の「桜を見る会」。1000人もの首相推薦枠があった招待者選考について、安倍は当初、「とりまとめには関与していない」と明言していた。しかし20日の参院本会議では、自らの事務所が幅広く参加者を募っていたのを知っていたばかりか、「私自身も相談を受ければ、意見を言うこともあった」と認めたのだ。
つまり、当初の説明は真っ赤な嘘。それでも往生際の悪さが安倍の真骨頂だ。当初の説明は、内閣府などが行う招待者の最終的なとりまとめには「関与していない」との趣旨だったと突っぱね、野党が批判する虚偽答弁には当たらないとホザくのである。
桜を見る会の主催者である安倍の意向に、内閣府などの“木っ端役人”が逆らえっこない。「関与なし」と断言した後、安倍事務所がこの会を含む観光ツアーの案内を地元有権者に配っていたことが発覚。そのため、詭弁を弄したに過ぎない。
追い込まれると、説明内容を微妙に修正し、苦しい言い逃れを始める。この7年間、繰り返された光景とはいえ、つくづく、安倍は不誠実きわまる人物である。会の「前夜祭」としてホテルニューオータニなどで開かれた夕食会を巡る安倍の説明だって、額面通りに受け取るバカはいない。
会費5000円は安すぎるとの批判に「参加者の大多数が宿泊者という事情などを総合的に勘案してホテル側が設定した」と言い張ったが、それを裏付ける見積書も明細書も「ない」。にわかに信じがたい説明だ。
7年繰り返された「そのうち忘れてくれる」
その上、2015年に安倍事務所名で参加者に配られた注意文書の記載には、前夜祭の会場とホテルが異なるケースもあり、早くもほころびを見せている。あとはホテル側が保管しているはずの明細書などを示せば、安倍の大嘘は確定だが、なぜか、会場のニューオータニは詳細な説明を避けている。
共産党の田村智子参院議員の国会質問で“桜疑惑”がクローズアップされた3日後の11日夜、安倍は経団連の今井敬名誉会長らと会食。19日にも再び今井氏と会食した。多忙を極める首相が短期間に2度も同一人物と食事をともにするのはまれだ。恐らく今井氏の現在の肩書である「ニューオータニ取締役」と無縁ではないだろう。
さらに先週発売の「週刊文春」によると、安倍事務所は15日、ニューオータニの広報部長ら2人を議員会館の部屋に呼び出し、話し合いの場で「会費5000円」が厳重に確認されたという。安倍の説明にニューオータニが口裏を合わせ、すでに根回しは済んでいると考えるのは、決して「邪推」とはいえまい。
「集中審議を拒み、政治の私物化の説明責任を避け、ホテル側にゲタを預けてしまう。ホテル側が説明しない限り、そのうち国民も忘れてくれると、安倍首相は高をくくっているのです。この7年はその繰り返し。モリカケ疑惑などで周囲の迷惑など顧みず、ごまかし、偽り、隠し、逃げおおせてきた“成功体験”に味を占めているとしか思えません。ただ、桜疑惑は政治を歪める政権にストップをかける絶好のチャンス。関係者は真相を語り、ウミを出し切るべきです」(法大名誉教授・五十嵐仁氏)
新たなる“犠牲者”(内閣府の大塚官房長)/(C)日刊ゲンダイ
公権力の全てを私物化するハンパない全能感 |
内閣府の国会答弁もフザケている。今年の招待者名簿について「会の終了後、遅滞なく速やかに廃棄している」と説明したのに、実際は会開催から1カ月近くも放置。1枚残らず廃棄したのは、共産党議員から資料要求があった5月9日だったというから驚く。
ドンピシャ過ぎるタイミングは証拠隠滅としか思えない。ところが、内閣府の大塚幸寛官房長は、各局の使用が重なっていた大型シュレッダーが空いたのが、たまたま、この日だったというから耳を疑う。本紙の調べで、大型シュレッダーは1時間に約11万枚のA4用紙を裁断できる高性能機種と判明。ほかに普通のシュレッダーも部署ごとにあるのに、大型シュレッダーに順番待ちができるとは、日々どれだけの公文書を廃棄しているのか。いかにも苦しい言い逃れである。
ひとたび疑惑が表面化すると、焦点の文書は「廃棄した」と強弁。その忖度こそ「私が最高権力者」と言ってはばからない首相に仕える官僚たちの生き抜く知恵となってしまった。それでも「天網恢々疎にして漏らさず」。国会や会見で繰り返し「ない」とされた防衛省のイラク日報や、財務省が改ざんする前の森友学園との交渉記録なども、結局は発見された。
官僚らが「廃棄した」との嘘をつかざるを得ないのも、安倍のせいだ。ゴマカシ答弁とのつじつま合わせに、どれだけの人を巻き込めば、安倍は気が済むのか。
森友疑惑では、安倍が「私や妻が関係していたなら、総理大臣も国会議員も辞める」と国会で強弁して以降、当時の佐川宣寿理財局長は虚偽答弁を連発。公文書改ざんにも手を染め、罪悪感に耐えられなくなった近畿財務局の担当職員は自ら命を絶った。
加計疑惑でも官邸で愛媛県、今治市、加計学園職員と面会していた柳瀬唯夫・元首相秘書官は、一貫して「記憶の限り、会っていない」とスットボケ。やっと面会を認めたのは愛媛県が面会記録を公表した後で、それでも「首相案件との言葉は使わない」「首相に報告したこともない」と強弁し、安倍をかばい続けた。
開口一番「長くやりたい」
周囲の人の記憶を都合よく飛ばし、証拠を突きつけられるまで本当のことを語らせない。真相は常に小出しで、いざとなれば部下に全責任をかぶせる――。実に卑劣な首相はそうまでして権力にしがみつき、一体、何をやりたいのか。イカれた首相のオツムの中身はどうなっているのか。前出の五十嵐仁氏が言う。
「とにかく、自分の名前を歴史に残したいだけでしょう。『史上最長政権』だけでは飽き足らず、政治的レガシーを残したい。そのためにも憲法を変えたくて仕方がなく、そのタイミングを待っているのだと思います。ただし改憲は、安倍首相が祖父・岸信介氏が成し遂げられなかった遺志を引き継いだ個人的な悲願でしかない。国や国民生活のことよりも、自分の野心を優先させるとは、恐ろしいほどの権力の私物化です」
政治評論家の森田実氏は14年10月、官邸で安倍と昼食を共にした際、直接、安倍本人に「一番やりたいことは何ですか」と聞いたことがある。森田氏に当時のやりとりを聞くと、「開口一番『長くやりたい』との答えが返ってきました」とし、こう続けた。
「理由は外交に取り組みたいとのことで『1年くらいでは海外で名前を覚えてもらえない。だから長くやらないとダメだ』とも語っていました。現職総理や総理候補と呼ばれる政治家に『やりたいこと』を聞き、『長くやりたい』と答えられた経験はなかった。今や『長くやりたい』だけが自己目的化している印象です。過去の長期政権は何らかの実績を残してきましたが、安倍政権は、外交はおろか内政もロクな結果を残していない。やるフリだけで周りの人間に嘘を強要し、責任を押しつけ、身を守ってきた7年間です。マトモな政治家なら責任を感じて心を痛めるものですが、安倍首相は平気の平左。ひたすら権力を握っていたいだけのモラルなき政治家は恐怖です。慣れっこになってはいけません」
桜を見る会の公私混同はあくまで氷山の一角。自称「最高権力者」の全能感はハンパなく、公権力を徹底的に私物化しているのだ。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2019年11月26日
【桜を見る会 疑惑の招待状】
『目に余る 最高権力者のウソ強要』
“イカれた首相のオツムの中身を徹底検証”
『そこまでして身を守りたいのか。一体何が目的なのか』
「森友では佐川、近財、加計では柳瀬、桜では内閣府とホテル」
「どれだけの人を巻き込めば気がすむのか…」 pic.twitter.com/aC7vr146qy
「一体何が目的なのか」
— Milky (@warmblanketw) 2019年11月26日
ガチで病気なのか呪われてるのかどっちかだと思います。
目に余る最高権力者のウソ強要 イカれた首相を徹底検証 https://t.co/0xan0Vccfi #日刊ゲンダイDIGITAL
— 国民こそ主権者;砂頭巾 (@553Sandhood) 2019年11月26日
【目に余る最高権力者のウソ強要】そこまでして身を守りたいのか 一体何が目的なのか 森友では佐川、近畿財務局、加計では柳瀬、桜では内閣府とホテル 一体、首相の答弁つじつま合わせにどれだけの人を巻き込めば気が済むのか イカれた首相のオツムの中身を徹底検証(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/RldWqNflAL
— KK (@Trapelus) 2019年11月26日
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