http://www.asyura2.com/19/senkyo267/msg/225.html
Tweet |
延期以前に問題山積 おぞましい「安倍内閣の教育再生」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/264360
2019/11/07 日刊ゲンダイ
今井雅人議員に対するヤジに言い訳する情けない総理大臣(C)日刊ゲンダイ
公選法違反疑惑で重要閣僚2人を事実上更迭し、辞任ドミノに揺れる安倍政権がジワジワ追い詰められている。6日の衆院予算委員会の集中審議に安倍首相も出席。大学入学共通テストの英語民間試験を巡る「身の丈」発言で導入見送りを余儀なくされた萩生田文科相が集中砲火を浴びたが、野党の追及に終始のらりくらり。「私の果たすべき責任は延期した試験制度を磨き上げることだ」と引責辞任を拒否。1週間で2閣僚が辞任する異常事態について安倍は「責任を痛感している」と常套句を垂れ流すのみ。
野党の迫力不足で審議そのものは低調だったが、委員会室が一時、騒然となった。今井雅人議員が加計学園疑惑を巡る文科省の内部文書「10/21萩生田副長官ご発言概要」を取り上げ、萩生田に作成者について質問したシーンだ。
学園の加計孝太郎理事長は安倍の“腹心の友”。疑惑を蒸し返されて安倍はジッとしていられなかったのか、今井を指さし、「あなたが作ったんじゃないの?」とヤジ。「政府の最高責任者」を自負し、歴代最長政権をうかがう首相の言動にしては品のないことこの上ないが、自らアキレス腱を暴露したようなものである。
政治ジャーナリストの角谷浩一氏は言う。
「菅原前経産相、河井前法相の辞任と萩生田文科相のそれとでは政権にとって重みが違う。辞めた2人は菅官房長官案件ですが、萩生田文科相は安倍首相の側近。萩生田文科相が追い込まれれば、政権も追い込まれる。安倍首相は何としても守り抜き、『教育再生』を実現したいのでしょう」
格差を容認する文科相を任命した安倍政権が取り組む教育再生とは一体、どういう社会を目指しているのか。
第1次政権では教育基本法を改悪し、教育に政治介入する余地をつくった。第2次政権発足後に出した著書「新しい国へ」ではこう書いている。
〈教育の目的は、志ある国民を育て、品格ある国家をつくることだ。そして教育の再興は国家の任である〉
2013年に首相の私的諮問機関「教育再生実行会議」を立ち上げ、その提言を受ける形で「道徳の教科化」を推進。今年4月から小学校、来年4月から中学校で道徳が「特別の教科」と位置付けられ、算数や国語のように文科省の検定教科書の使用が義務化された。大学入試センター試験の大学入学共通テストへの移行、英語民間試験の導入もまた、実行会議の提言で具体化されたものである。
下村元文科相が著書で自画自賛した入試改革 |
安倍政権が目指す「教育再生」の実行役だったのが、安倍側近の下村元文科相だ。塾経営者から都議を経て衆院議員に鞍替えしたバリバリの文教族。大臣退任直後にまとめた著書「教育投資が日本を変える」はこんな書き出しで入っている。
〈私は二〇一二年十二月二十六日から二〇一五年十月七日まで安倍晋三内閣の下で、文部科学大臣兼教育再生担当大臣を務めた。その間に総理官邸に教育再生実行会議を置き、第一提言から第八次提言まで取りまとめた。特に第八次提言は、それまでの第一次提言から第七次提言を総括するものとして、教育財源の確保がなぜ大切なのかということを取りまとめた内容になっている〉
そして、センター試験を全否定だ。
〈従来の入学試験は主として暗記・記憶力を問う学力テストで、センター試験に至っては正解を選択するマークシート形式である。やるべきことが決まっていて、それを一つ一つ確実にこなせるテクノクラート(高級技術官僚)がいればよかった近代工業化社会では、知識や技能のみを評価する選抜方法も有効だった。しかしそれでは、二十一世紀の情報化時代に通用する学生を選ぶことはできない〉
所得格差を拡大させる教育格差を幼児教育無償化や高等教育の負担軽減で解消し、経済成長を後押しする――。そんな耳当たりのいい政策を語りながら、やったことは受験生に対する新たな経済負担。まさにアベコベだ。最低2回受ける必要がある英語民間試験は、1回の受験料が2万5000円超だったり、受験会場の限定で地方在住者は交通費もかさむ。実行会議には、下村が支部長を務める自民党東京都第11選挙区支部に政治献金していた業者がメンバー入り。加計からの闇献金疑惑もくすぶったまま。教育産業を食い物にしているのは疑いようがない。
英断シナリオで一石三鳥狙い(C)日刊ゲンダイ
教育を金権化・右傾化させる細田派と日本会議 |
英語民間試験の見送りに至る安倍政権の一連の動きも茶番劇だ。
「下村元大臣が推し進め、柴山前大臣も前のめり。萩生田大臣ひとりが制度不備に懸念を抱き続け、本番5カ月前に英断を下し、見切り発車しようとしたカドで官僚を辞めさせるシナリオです。官邸は辞任ドミノに歯止めをかけられ、萩生田大臣も守り抜き、文科省に責任をおっかぶせられる。一石三鳥というわけです」(文科省関係者)
発売中の「週刊文春」で萩生田は文科省幹部らの発言をこう“紹介”していた。
「就任早々、大臣に何度もお詫びさせて申し訳なかった。実は自分たちも限界でした。これ、ホントにどうなっちゃうんだろうと思いながら毎日、徹夜でやっていたんです」
文科省を諸悪の根源に仕立てて幕引き。検討会議を立ち上げ、1年ほどで結論を取りまとめて24年度に実施するという。この大臣に入試改革を任せていいのか。準備不足はもとより、「安倍内閣がやる教育再生」が大問題なのだ。
7種類の英語民間試験のひとつであるGTECは、ベネッセとCEES(一般社団法人進学基準研究機構)が主催。CEESはベネッセ東京本社内に拠点があり、佐藤禎一理事長は元文部次官。元慶大塾長の安西祐一郎評議員は入試改革について答申した中央教育審議会議長。実行会議の有識者メンバーだった五輪銀メダリストの武田美保氏も理事を務めている。予定通り導入される国語と数学の記述式問題では、ベネッセが採点業務を約61億円で受注。受験者が自由に文章などを書く記述式では、出題者の想定外の解答が珍しくなく、採点に時間を要する上、採点者は出題者並みの能力が必要だという。
さらに自己採点が難しく、2次試験の出願先選びに支障を来しかねない。にもかかわらず、採点業務をアルバイトが担うというちゃらんぽらん。教育行政を弄ぶベネッセ、実行会議、文科省の密接な関係が浮かび上がる。
英語だけでなく、あらゆる教科に広がる混乱、不安、渦巻く批判に、口先内閣が応えられるのか。問題の核心は、安倍一味が教育行政をオトモダチの懐を肥やすビジネスのタネとしか見てないことだ。国有地をタダ同然で払い下げた森友学園疑惑、国家戦略特区を利用して獣医学部新設を認可した加計学園疑惑。そして、入試改革である。
「第2次安倍政権以降の文科相は加計問題が大炎上した最中に就任した林芳正元大臣を除けば、みな安倍首相の出身派閥の細田派議員。一派閥で大臣のイスをたらい回しにするのは特異です。文科省は従来、利権とは縁遠い役所だとみなされてきましたが、少子化に頭を抱える教育産業が族議員にスリ寄る構図が出来上がってきている」(角谷浩一氏=前出)
文科相のポストは戦前回帰を目指す右派組織「日本会議」の活動を支援する国会議員懇談会メンバーの牙城とも化している。柴山前文科相は就任直後、教育勅語を巡って「道徳などに使うことができる分野は十分にある」と発言して物議を醸したが、平然と口にしたのは安倍政権の本音だからだ。法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「安倍政権が『教育再生』の掛け声で実行しているのは、教育の金権化と右傾化です。不公平を是正するのが政治の役割なのに、機会の平等も公平・公正も頭にない。その上、戦前型の理念を浸透させようとしている。本来の教育のあり方とは懸け離れています」
野党の追及逃れで民間試験の延期を決めた「その場しのぎ」内閣が「一度立ち止まる」目くらましに、ダマされてはいけない。
日刊ゲンダイ
— 但馬問屋 (@wanpakuten) 2019年11月7日
【「安倍内閣がやる教育再生」が問題なのだ】
『この大臣に入試改革を任せていいのか』
「格差を容認する文科相を任命した安倍政権が取り組む教育再生とは、一体どういう社会を目指しているのか。広がる混乱、不安、渦巻く批判に、口先内閣が応えられるのか」
#買って応援 pic.twitter.com/oculQBsvpD
絶対に許してはいけない。子供を守らねば!彼が去ってからで良い。
— ty35090 (@ty35090) 2019年11月7日
いや何も任せてはいけない!
— 田本 (@ratava2010) 2019年11月7日
延期以前に問題山積 おぞましい「安倍内閣の教育再生」 https://t.co/c3i3dsNoH5 #日刊ゲンダイDIGITAL
— 過客 (@MasajiEbiike) 2019年11月7日
【この大臣に入試改革を任せていいのか】「安倍内閣がやる教育再生」が問題なのだ 格差を容認する文科相を任命した安倍政権が取り組む教育再生とは一体、どういう社会を目指しているのか。英語だけでなく、あらゆる教科に広がる混乱、不安、渦巻く批判に、口先内閣が応えられるのか(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/wS0TC5A7QP
— KK (@Trapelus) 2019年11月7日
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK267掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK267掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。